ジェンダー・トラブル 新装版 ―フェミニズムとアイデンティティの攪乱―

  • 青土社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791770472

感想・レビュー・書評

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  • 「靄が晴れるようなアハ体験を与えてくれた一冊」──ジュディス・バトラー著『ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱』。【VOGUEプライド文庫|Taira】 | Vogue Japan
    https://www.vogue.co.jp/change/article/vogue-pride-books-taira

    青土社 ||哲学/思想/言語:ジェンダー・トラブル 新装版
    http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3134

  • 哲学や精神分析について知識がないので難しかったです。フロイトとかフーコーとかが出てきます。

    分からないなりに
    ・セックスは天与で二分されジェンダーは選べる、は✕
    ・セックスもジェンダーも異性愛制度の維持のためにあるシステム
    みたいなことを感じ取った(?)けど自信はない。

    結論にある「フェミニストの「わたしたち」は、つねに幻の構築物でしかない。」という一文を読んでSNSで最近トランス差別的なひとたちをよく見たことを思い出してしまった。フェミニズムが一枚岩ではないということだとも思うし、この本が言っている、セックスを二分することの無理さ(※理解に自信はない……)だとも思う。

    哲学とか思想的な用語をちゃんと調べながらまた読んでみたい。

  • 【ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱―】
    性はどのように定義されるのか。
    生物学的なセックスと文化的なジェンダーとで区分されてると思ってたけど、そんな区別はないと。二分したその根元が間違っていると。異性愛の男を基準とした、恣意的な定義づけに拠る言葉が世界を形成している起源について考え直さなくては..?
    「行為性」や「主体」なんかもキーワードかと思うけど、さっぱり。フェミニズムの考え方には共感できるものがある気がしてる。一方で哲学としてのフェミニズムは抽象的すぎて、理解が追いつかなくて泣きたくなるので、しばらく無理。
    #読書 #哲学 #フェミニズム #クィア理論

  • 知識も読解力も素養も無さすぎて1/10もわからないけど、とりあえずめちゃくちゃ面白い。
    第1章の2節あたりですでに目から鱗感半端ないんだけど、第3章3節くらいから結論に至る流れは圧巻。
    しかし、ちゃんと理解しようとすれば、マルクスとかフーコーとか常識としておさえておかないといけないのは、やはりハードル高い。

  • もはやフェミニズムの古典を読む。原著は1990年発行。ちょうど私が大学生の時で、初訳は1999年だったので、リアルタイムでは読めていない。

    大学2年の上野千鶴子ゼミでラディカルフェミニズムの存在を知ったが、本書は哲学としての思考を基盤に、様々な論者のジェンダーとセックス(行為としてではなく、生物学的性)をめぐる言説をラディカルに、批判的に、考察している。

    否定と参照を繰り返し、セックス、ジェンダー、行為性の政治的な連なりを措定し、そこからの撹乱を説く。

    訳者の言葉が適切な本書の要約になっている。

    前提知識に深いものは要らず、
    ・マルクスにおける、物象化の意味。
    ・フーコーについては、系譜学という手法と、権力について既成権力だけでなく、規範権力もあること。
    ・ラカンにおける、象徴界・想像界の意味。
    程度だろうか。

    訳文はかなりこなれている。読みやすい。

  • と、て、も、難しかった。
    前提知識がたくさん必要なので、なかなか理解できない箇所が多くあった。
    「女性性」や「男性性」は所与のものではない。生物学的な性と言われているものすら、既にジェンダーである。2分されるものでもない。2重に入り組んでいたりする。
    かつての議論では、男性を中心とした社会の在り方・見え方から印を付けられるとかこぼれ落ちるとかする仕方で認識される女性や、男性に対比される形で語られてきた女性があったが、バトラーからすればまだ不備がある。
    女性性を語るとき、社会構造や性別の見え方・在り方に対してもっと根本的に既存の何かを荒らすような、撹乱的な作用が見込めるはずだ的なことを言っている…?

  • 面白い

  • ジェンダー

  • 面白くなくて途中で返した

  • 現代フェミニズムの古典である本著を読んだが、フェミニズムほぼ初心者の自分が読むにはちょい大変だった。
    フロイトラカンの精神分析は当然のこと、フーコーやレヴィ=ストロースの著作にも最低限概観だけでも掴んどかないと、バトラーの執拗な語りに追いつくのは大変。
    フェミニズムという枠組みでは収めるのは勿体無い、セックスの二元論を超えていくまさに新時代の哲学書かつ、文芸評論等にも通じる多層性が魅力的。
    ただバトラーの主張が放射状に広がるせいか、理解するのは相当大変。
    期間を空けて再読したいです。

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著者プロフィール

カリフォルニア大学バークレー校教授。主な著書に『ジェンダー・トラブル――フェミニズムとアイデンティティの撹乱』『アンティゴネーの主張――問い直される親族関係』(以上、竹村和子訳、青土社)、『アセンブリ――行為遂行性・複数性・政治』(佐藤嘉幸・清水知子訳、青土社)、『分かれ道――ユダヤ性とシオニズム批判』(大橋洋一・岸まどか訳、青土社)、『権力の心的な生――主体化=服従化に関する諸理論』『自分自身を説明すること――倫理的暴力の批判』(以上、佐藤嘉幸・清水知子訳、月曜社)、『生のあやうさ――哀悼と暴力の政治学』(本橋哲也訳、以文社)、『戦争の枠組――生はいつ嘆きうるものであるのか』(清水晶子訳、筑摩書房)、『触発する言葉――言葉・権力・行為体』(竹村和子訳、岩波書店)、『欲望の主体――ヘーゲルと二〇世紀フランスにおけるポスト・ヘーゲル主義』(大河内泰樹・岡崎佑香・岡崎龍・野尻英一訳、堀之内出版)、『偶発性・ヘゲモニー・普遍性――新しい対抗政治への対話』(エルネスト・ラクラウ、スラヴォイ・ジジェクとの共著、竹村和子・村山敏勝訳、青土社)、『国家を歌うのは誰か?――グローバル・ステイトにおける言語・政治・帰属』(ガヤトリ・スピヴァクとの共著、竹村和子訳、岩波書店)などがある。

「2021年 『問題=物質となる身体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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