モーツァルトのムクドリ 天才を支えたさえずり

  • 青土社 (2018年9月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (300ページ) / ISBN・EAN: 9784791771066

作品紹介・あらすじ

実はムクドリはおしゃべりが上手?
モーツァルトはムクドリをペットとして飼っており、そのムクドリはピアノ協奏曲第十七番の旋律をさえずった、という逸話がある。ナチュラリストでもある著者が実際にムクドリを飼っていた体験をもとに、モーツァルトのムクドリを基点としてムクドリのおしゃべりについて、音楽、言語学などと結びつけながら考察する。ムクドリを研究材料ではなく、ペットとして愛情深く育て、観察することで他には描かれたことのないムクドリの姿を描く。

感想・レビュー・書評

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    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1229518

  • 手元においてまた読み返したい

  • スターリン(ホシムクドリ)は面白い、というのは知っているが、北米ではかなり嫌われているのも事実。なんせものすごい数で在来種をおびやかしている。世界のワースト100エイリアンインヴェイシブスピーシーズにランクインしていて鳥の中では世界トップ3の1種。とはいえ、モーツァルトの暮らしたヨーロッパでは在来種で、日本にはたまに渡りで迷ってくる鳥なので人為的に導入されているわけもなく、在来種のホワイトチークドスターリン(所謂日本のムクドリ)に今の所負けているので別段なんにも指定をうけてはいない。アメリカ人ナチュラリストがアメリカ的に考えるスターリン(ホシムクドリ)とはかなり温度差がある。そして本書ではその差が面白いとも感じる。鳥の世界はまだまだ名称などの統一が進んでいないので、日本語訳にされる上でかなり残念なことになっている。内容の面白さに助けられてはいるが訳が私との相性最悪で非常に読みづらかった。その上にご丁寧なことに全ての鳥名を和名に訳しているので、いちいち図鑑で学名と米名を調べるという作業をすることになってめんどくさかった。最初から原書で読めばよかったんだが、近所の書店で平積みだったのをなんとなく買ったのでノーチョイス。ともかく、鳥名、人名などを同ページに注釈でいれるか、クオートで入っていれば良いと思う。例えば、私のような北米の鳥屋からするとRobin(ロビン)というとAmerican robinのことで和名にするとコマツグミというThrushの仲間になる。日本でRobinというとコマドリ、ヨーロッパでRobinとうともちろんヨーロッパコマドリのこと。8〜9ページ
    >「ホシムクドリの成鳥は全長おそよ21センチ、スズメに比べればかなり大きいが、コマドリよりは小さく」
    と、訳されているが、原書を読んでいないので類推だが、このスズメはイエスズメだろうと思われるので日本のスズメよりは1センチほど大きい(これはかなりの差)。さらに日本のコマドリは日本のスズメよりも小さめで14センチ前後、アメリカのロビンであるコマツグミが23〜28センチなので、本作になんどか訳されているコマドリはAmerican Robinコマツグミであると断定できる。ちなみに”ヨーロッパコマドリ”と訳されている部分もあり、そこはEuropean Robinとアメリカ鳥屋的に書かれているのだろう。という細かいところでめんどくさくなっている本書なので、鳥的な面白さよりもモーツァルトのうんこ話ばっかり脳みそに残ってしまう。
    古書で廉価なのが出たらオリジナルで再読しようと思う。
    と、南米の河をみたらプレリュードの部分が試し読みできた
    件の一文
    ”An adult starling is about eight and a half inches from tip to tail, a fair bit larger than a sparrow but still smaller than a robin, with iridescent back feathers and a long, sharp, pointed bill."
    やっぱり翻訳を脳内変換したのと同じだった

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