文化水流探訪記

  • 青土社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791771080

作品紹介・あらすじ

『POPEYE』の連載、ついに書籍化!
比類なき愛読家ミュージシャン・やけのはらが、今でも何かを探している人たちへ送る「文化=culture=教養」案内。音楽家から作家、漫画家、映画監督、文化人、プロレスラーまで、過去・現在・未来をつなぐ水流をたどるカルチュアの旅。連載のほか、厳選エッセイも収録。

感想・レビュー・書評

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  • 美しい文章を書く人だった。ゆっくり、味わって読みたい類の文章だった。ただ、最終章にだけ誤植が目立つのが気になったけれど。
    彼は私とは違う世界を見て生きて来たのだな、と思う。私の、知らない世界。こんな世界があったのだ、と気付かされ、楽しく読んだ。そして、この知らなかった世界に触れてみたい、と思った。思わされるエッセイだった。
    世界は、こんなにも広い。

  • やけのはら氏をフィルターとして、伊丹十三や大瀧詠一がとても魅力的にみえる。

  • 普段自分では買わない本を読んでみようと思い、まさか当たるとは思わなかったが、このブクログで当たった本。
    『POPEYE』に2012年から2018年まで連載されていたエッセーをまとめたもので、一つのエッセーで大抵二ページくらいのものではあるが、(少し長くても四ページくらいか)この著者がおさえているところはなんとも多様で広く、しかも深さすら感じてしまう。
    前書きには効率の悪さを指摘されているも、それでも自分の興味あることを信じ、真摯に向き合っていることが文間からも滲み出ている。
    ただ私の評価が低いのは、『POPEYE』に連載されていたのと、一冊の本にまとめた差であろうか。
    おそらく何処かにフラリと立ち寄って『POPEYE』をコーヒーでも飲みながら読むのが、一番の評価となるのであろう。それは雑誌で連載されているのがイキがよく、輝いている類の文章だからだろう。
    たとえ同じ文章であっても、その形態などで評価は変わってしまうのはあり得る話である。

  • 《一度、世の中に発表された創作物は、基本的には固定され形の変わらないものである。そのジャケット・カバーが色あせ、リリース形態が変わろうとも、ハッピー・エンドで終わった話の結末が逆転したり、登場人物が変わったりはしない。変わるのは、私達であり、時代である。優れた創作物、創作品は、おしなべて、一つの士軸、座標軸として機能するように思う》(p.148)

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