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本 ・本 (350ページ) / ISBN・EAN: 9784791776832
作品紹介・あらすじ
モンスターはどこにいるのか。たとえば、われわれ自身のなかに……
人は何を食べるのか、誰と食べるのか、そして何に食べられるのか。そんな、喰う/喰われるという関係性が交錯する暗がりから、にわかに怪物はやって来る。それは内なる他者なのか、それとも外なる世界へと逐われた自己なのか。異端の民俗学者が、食について思考を揺らす、おぞましくも血にまみれた魅惑的な旅への誘い。
感想・レビュー・書評
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概要
本書では、食と性に関連する女性の視点からの短編小説が描かれており、特に「食べる女」というテーマが中心に据えられています。著者は、食と性がどのように結びつき、女性の幸福感に影響を与えるかを探求しています。
食べる女の肖像
食べない女の神話の崩壊
- 食べない女の神話はもはや成り立たず、食べる女性たちの肖像が軽妙に描かれている。
- 主人公たちが食を楽しむ姿勢が強調され、そこには女性の視点が色濃く反映されている。
ジェンダーの視点
- 食と性の関連は、男女の幸福感における違いに影響を与える。
- 男女の感受する幸福感は質的に異なり、その違いを理解することが重要である。
食と性の関係
幸せの定義
- 「おいしいものを食べているときと、いとしいセックスをしているとき、女は一番幸せになれる」という命題が提示されているが、作中ではこの点に関する具体的な表現は見られない。
食べることの象徴性
- セックスの後に食べることが、どのように女性たちにとって重要であるかが描写されている。
- 食とセックスの結びつきは、女性に対する社会的期待や役割に挑戦するものである。
食べる女の類型
三つの類型
- 食べない女、料理する女、食べる女という古典的な類型が示されている。
- 各類型には、神話的なコードや社会的役割が押し付けられている。
食卓の権力構造
- 食卓では、食べる男が支配する一方で、女性は料理人や給仕としての役割を求められている。
- この構造は、食べる女の存在を透明にし、社会的な期待を強化する要因となっている。
新たな視点の提案
食べる女たちの自画像
- 本書では、食べる女たちが自身の肖像を描き始めていることが強調されている。
- 彼女たちは自らの欲望や願望を反映させ、食を通じて自己を表現する。
文化的背景
- 現代日本における食文化や美食が、女性の視点で新たに描かれることが求められている。
- 男性作家たちによる描写との違いにも注目されるべきである。
結論
本書は、食と性、そして女性の視点を通じて、社会的な役割や期待に挑戦し、新たな理解を促すことを目的としている。食べる女たちの肖像が描かれることで、既存の神話や型にはまった考え方が問い直される。
著者プロフィール
赤坂憲雄の作品





