比較文化のすすめ―日本のアイデンティティを探る必読55冊 (地球・地域学のすすめシリーズ)

  • 成文堂
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784792370954

作品紹介・あらすじ

困難な時代に贈る21世紀版「比較文化のすすめ」。異文化理解を通して、自文化=日本文化の本質に迫る。日本・日本人の自画像を描き直す試み。

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
     日本文化論や比較文化論を齧ってる身としては、とても便利な本。ヘンテコな記述が多いので不思議に思っていたが、執筆は院生がしているようだ。
     また、“Ⅵ章 「危機」の中の文明と文化”で採り上げられた文献(ごく最近のルポルタージュも含む)を、比較文化論の議論の上に位置づけた点がユニークだ。


    【書誌情報】
    地球・地域学のすすめシリーズ
    比較文化のすすめ 日本のアイデンティティを探る必読55冊

    編者:池田雅之[いけだ・まさゆき] 比較文学。
    編者:滝澤雅彦 [たきざわ・まさひこ] 比較文化論、比較教育制度、台湾文化研究。八王子市立松木中学校校長。
    発行:2012年10月10日
    定価:2,750円(本体2,500円)
    判型:四六版 上製 ハードカバー
    頁数:284頁
    ISBN:978-4-7923-7095-4
    http://www.seibundoh.co.jp/pub/search/025027.html


    【目次】
    まえがき――読者の皆さんへ(二〇一二年八月十五日 池田雅之) [i-iii]
    目次 [v-xv]
     

    Ⅰ 比較文化とは何か…1
    比較文化のすすめ 003
      「比較文化」とは何か 3
      「文化相対主義」と「自民族(自文化)中心主義」の落し穴 4
      他者を通して自己を知る 7
      「私」と「あなた」が向き合う「比較文化」――「異文化理解」のめざすもの 9

    文化とは何か――T・S・エリオットの文化観を手がかりに 011
      「文化」という語の定義の難しさ 11
      「日本文化」とは何か 12
      キリスト教の存在意義――ナチズム・共産主義VS自由主義という図式の限界 13
      文化の堕落をどう食い止めるか――日本社会のゆくえ 15

    外国から見た日本像 017
      西洋人の日本への眼差し 17
      日本人のアイデンティティの形成 18
      外から見た日本像から学ぶこと 20

    Ⅱ 比較文化としての日本人論…23
    「甘え」から日本人の心性を読み解く…25
    土居健郎 『「甘え」の構造』

    日本人論のあり方を探る…29
    杉本良夫、ロス・マオア 『日本人論の方程式』

    日本人は自己をどのように語るべきか…33
    船曳建夫 『「日本人論」再考』

    アメリカ人が感受した日本の美…37
    ドナルド・キーン 『日本人の美意識』

    ユダヤ人の迫害の歴史から学ぶ…41
    山本七平 『日本人とユダヤ人』

    『菊と刀』は日本文化への墓碑銘か…45
    C・ダグラス・ラミス 『内なる外国――「菊と刀」再考』

    日本がイギリスから学べること…49
    マークス寿子 『大人の国イギリスと子どもの国日本』

    イギリスの中の日本像を探る…54
    池田雅之 『新版 イギリス人の日本観――英国知日家が語る〈ニッポン〉』

    なぜ日本人は英語が下手なのか…59
    鈴木孝夫 『日本人はなぜ英語ができないか』

    本当は豊かな日本人の宗教心…63
    阿満利麿 『日本人はなぜ無宗教なのか』

    日本文化の「曖昧さ」を解明…67
    松岡正剛 『日本という方法――おもかげ・うつろいの文化』


    Ⅲ 日本のアイデンティティと基層文化…71
    日本人はどこからやって来たのか…73
    國分直一 『日本文化の古層――列島の地理的位相と民族文化』

    足で歩いて実感した日本文化の多様性…77
    宮本常一 『日本文化の形成』

    多文化国家日本を知る…81
    佐々木高明 『日本文化の多様性――稲作以前を再考する』

    日本の基層文化の謎に迫る…85
    梅原猛 『日本人の「あの世」観』

    古代から現代までを貫く日本人の世界観…89
    大嶋仁 『日本人の世界観』

    神話の世界と現代社会を繋ぐ…93
    河合隼雄 『神話と日本人の心』

    日本人の心の深層を探る…97
    河合隼雄 『中空構造日本の深層』

    二十一世紀の文明ヴィジョンの創出…101
    池田雅之編者 『共生と循環のコスモロジー ――日本・アジア・ケルトの基層文化への旅』

    音の世界から日本文化が見えてくる…105
    小倉朗 『日本の耳』

    伝統音楽から聴こえてくる豊かなメッセージ…109
    中村明一 『倍音――音・ことば・身体の文化誌』

    物語を語り継ぐ想像力…113
    牧野陽子 「〈時〉をつなぐ言葉――ラフカディオ・ハーンの再話文学」

    漂泊者の日本文化への眼差し…117
    池田雅之 『ラフカディオ・ハーンの日本』


    Ⅳ 近代化と日本文化の変容…121
    日本人の独立自尊を促す…123
    福沢諭吉 『文明論之概略』
    日本人の道徳性を説く…127
    内村鑑三 『代表的日本人』
    日本的霊性の覚醒とは何か…132
    鈴木大拙 『日本的霊性』
    日本の美の発見者ハーン…137
    ラフカディオ・ハーン 『新編 日本の面影』
    真の美は民芸にあり…142
    柳宗悦 『民藝とは何か』
    日本文化に注ぐ冷徹な眼差し…145
    バジル・ホール・チェンバレン 『日本事物誌1・2』
    日本の思想的構造を明らかにする…149
    丸山真男 『日本の思想』
    翻訳文化の歴史をたどる…153
    丸山真男、加藤周一 『翻訳と日本の近代』
    日本は近代国家としてなぜ発展できたのか…156
    川勝平太 『日本文明と近代西洋――「鎖国」再考』
    今は亡き文明へのノスタルジア…161
    渡辺京二 『逝きし世の面影』


    Ⅴ 比較文化の方法をめぐって…165
    日米関係の中の戦略的文化論…167
    ルース・ベネディクト 『菊と刀――日本文化の型』

    異文化とどのように向き合うか…171
    クロード・レヴィ=ストロース『構造・神話・労働――クロード・レヴィ=ストロース日本講演集』

    異文化理解のための心構え…175
    クリフォード・ギアツ 『解釈人類学と反=反相対主義』

    文化を学際的に捉える…179
    祖父江孝男 『文化人類学入門』

    西欧の人間中心主義を相対化する…182
    鯖田豊之 『肉食の思想――ヨーロッパ精神の再発見』

    西欧中心主義の文明観を超えて…187
    伊東俊太郎 『文明の誕生』

    日本だけがアジアでなぜ近代化に成功したか…191
    梅棹忠夫 『文明の生態史観』

    内と外から眺めた日本像を問う…195
    池田雅之 『複眼の比較文化――内と外から眺めたニッポン像』

    大衆文化を学問する…199
    吉見俊哉 『カルチュラル・スタディーズ』


    Ⅵ 「危機」の中の文明と文化…203
    日本文明は孤立するのか…205
    サミュエル・ハンチントン 『文明の衝突と21世紀の日本』

    多文化主義時代の文化観…209
    関根政美 『多文化主義社会の到来』

    ポストコロニアルな空間が問いかけるもの…213
    ジャメイカ・キンケイド 『小さな場所』

    クレオール文化の歴史的ジレンマ…217
    ジャン・ベルナベ他 『クレオール礼賛』

    国際社会における新たなコミュニティの探究…221
    広井良典 『コミュニティを問いなおす――つながり・都市・日本社会の未来』

    もう一つの「日本」の実現をめざす…225
    島田恒 『NPOという生き方』

    東日本大震災は人類にとってどのような意味があったのか…230
    マイケル・サンデル 『マイケル・サンデル 大震災特別講義――私たちはどう生きるのか』

    ジャーナリズムの根本的使命を問う…235
    武田徹 『原発報道とメディア』

    被災者の側に立つ…239
    佐野眞一 『津波と原発』

    東日本大震災から何を学ぶか…243
    内田樹、中沢新一、平川克美 『大津波と原発』

    地域共同体の再生は可能か…247
    西部邁,佐伯啓思編 『危機の思想』

    ナショナリズムはどのようにして醸成されるか…251
    ベネディクト・アンダーソン『定本 想像の共同体――ナショナリズムの起源と流行』

    二十一世紀の新しい倫理観を提唱…256
    佐藤孝雄、池田雅之編『今道友信 わが哲学を語る――今、私達は何をなすべきか』


    あとがき(二〇一二年八月 滝澤雅彦) [261-262]
    編著者の選んだ『比較文化のすすめ』ブックリスト [1-4]

  • 読みたい本が、良く分かった。私、九州人。大学は、北海道だった。同じ日本なのに、大学時代考え方の違いに戸惑った。気候や文化、歴史が気質を育むと体験させられた。学年時代、此の手の本を読んだが、また読みたくなった。そこで、手にとった次第。紹介された本を幾つか読んでいる所です。

  • 比較文化に関するおすすめ本を55冊紹介している。
    菊と刀とか日本人とユダヤ人とかは読んだなぁ。しかし、イザヤ・ベンダサンが日本人だったとはなぁ。
    この本のボリュームで55冊だと1冊分が3〜4ページなので、あっさりしている。できれば数を限定して内容を濃くしてもらいたかったな。

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著者プロフィール

三重県尾鷲市出身。早稲田大学名誉教授。比較文学・比較基層文化論専攻。著書に『ラフカディオ・ハーンの日本』『猫たちの舞踏会‐‐エリオットとミュージカル「キャッツ」』『想像力の比較文学』、編著に『てらこや教育が日本を変える』『古事記と小泉八雲』『共生と循環のコスモロジー』、訳書に『キャッツ』『新編 日本の面影』『新編 日本の怪談』などがある。

「2019年 『小泉八雲東大講義録 日本文学の未来のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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