亡国最終兵器-TPP問題の真実(チャンネル桜叢書vol.1)

  • 青林堂
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (153ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784792604356

作品紹介・あらすじ

一流論客が暴くTPPの恐るべき実態とは!?TPP反対論の入門書にして集大成。

感想・レビュー・書評

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  • TPP反対派の討論番組を文書化した本。対話形式になっており、さっと読める内容になっている。

    結局のところ交渉に参加したわけだが、
    「農業を産業化していく機会でもある」
    という甘利担当相の言葉も虚しく響くような内容となっている。

    賛成派、反対派の本をいくつか読んでみて思うのは、もしもこれが仮にディベートならば、おそらく反対派の勝ちであろうということだ。NAFTAや米韓FTAなど、アメリカという国がこれまでどのようなやり方をしてきたのか、という部分については異論の余地がない。要は相手側はこのルールに慣れているということだろう。そんなのを相手に戦うには、こちらにもルールに対する理解を深め、取捨選択を戦略的に行う必要がある。

    TPP自体ヒト・モノ・カネの自由化というのが基本の原則としてあるわけだが、ヒト・カネが動くようになると国家のあり方が変わるという論調。確かに天皇を敬わない移民が増えた日本、農地をほとんどアメリカや中国企業に買収された日本など見たくはない。主権や文化まで売り渡すべきではない。

    すっかり怖くなってしまったが、交渉に参加した今、ここからは政治家と官僚の力量が問われるであろう。まずは根回しをきっちりとした上で交渉にあたる。基本だが民主党政権では出来ていなかったことだ。反対派は無理だからハナから交渉に立つなという感じだが、交渉参加自体は賛成。個人的には農業、医療・保険、ISD条項、投資、金融の部分についてどこまで譲歩を引き出せるかを評価したい。

  •  本書は、ch桜の討論番組「日本よ今、闘論!倒論!討論!2011第215回目 TPP問題と日本の行方」の討論を文字おこししたものといっても過言ではない内容です。終始討論参加識者の対話が載っています。

     ただ、視聴するのと読むのとではまた違ったものがあります。視聴するときは、話を聞きながらもどちらかというと流れを重視する為、細部の不明瞭な部分は聞き流してしまいがちになりますが(動画視聴の場合も繰り返し再生可能ですが、それでもなかなかそうしないでしょう)、書籍になると引っかかると、すぐさま2度3度見返したりする為、また図表をマジマジと見つめて考えることも可能な為、話の印象、理解がガラリと変わります。

     まあ、ネットに接続する環境であれば動画もすぐに確認できるでしょうから、動画と書籍両方みれば再確認の意味もあり理解が深まることと思います。


     さて、肝心の討論の内容に関しての評価は、該当の動画を見ていただければ自明ではありますが、基本的にTPP反対の立場の論者ばかりの討論なのでTPPがいかに問題があるかの観点から理由が滔滔と開陳されています。どれも非常に説得力があり、これだけをみればTPPに反対しない人間は頭がおかしいか、売国奴ではないかとさえ思われると思います。ただ、公平を期すためには賛成論の立場からの意見とその理由を別途探して比較検討されることをお勧めします(賛成論はオールドメディア(新聞や地上波テレビの事)関連を当たっていけば容易に発見できるでしょう)。



    (参考)
    【討論!】TPP問題と日本の行方[桜H23/2/26] (youtube)
    この動画が本書の内容そのものです。

    またこの議論の叩き台?ともいうべき4週前に放送された賛成派反対派交えての討論はこちらです
    【経済討論】TPPと世界経済の行方[桜H23/1/15] (youtube)

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著者プロフィール

評論家・ノンフィクション作家。1961年東京都生まれ。2001年、早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了、著述活動に入る。刊行後10年で23刷のロングセラーとなった『拒否できない日本』(文春新書)、第2回国際理解促進優良図書優秀賞を受賞した『帝国陸軍 見果てぬ「防共回廊」』(祥伝社)をはじめ、著書多数。

「2014年 『日本は「戦後」を脱却できるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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