遺伝子の川 (サイエンス・マスターズ)

制作 : Richard Dawkins  垂水 雄二 
  • 草思社
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本棚登録 : 185
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794206725

作品紹介・あらすじ

自己複製を続けるDNAに導かれ、人類はどこへ向かうのか。ダーウィン主義の真髄にせまる。

感想・レビュー・書評

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  • 「遺伝子の川」リチャード・ドーキンス著・垂水雄二訳、草思社、1995.11.06
    238p ¥1,800 C0045 (2019.04.20読了)(2019.04.11借入)(1996.02.20/5刷)
    同じ著者の「利己的な遺伝子」を読んでみたのですが、よくわかりませんでした。図書館にこの本もあったので、読んだら少しは分かるかな、と思って借りてきました。
    ドーキンスさんの本の書き方は、こんな感じなんだ、というのは分かりました。
    「利己的な遺伝子」より、扱っている範囲が広いようで、理解が深まることはあまりなかったようです。
    印象に残ったのは、植物と昆虫、ハチ、鳥の托卵、等、みごとな進化を遂げているものがありますが、あまりにも完璧にシステムが出来上がっているように見えるので、突然変異と自然淘汰でこのようなシステムができるとは、考えられない、と言う人達への反論として、書かれた部分です。いきなり完璧にできなくても、大丈夫という事例をあげて反論しています。
    ファーブルの「昆虫記」でもファーブルは、昆虫が進化の結果としてこのような生態になったとはとても信じられないと言っていたので、確かに、このような生き方に徐々に変わってきたという考え方には無理があるのでは、と同感した覚えがあります。
    生物が進化してゆく様を観察できれば、納得しやすいのですが、進化にかかる時間は人間の一生よりもとてつもなく長いので、それができません。
    化石で進化は確かに起こっている、また、かつては、同じとことに住んでいたものが、地殻変動や気象の変化などで、離れ離れになり、生態が別の物になっているのを見れば、進化は事実であると認めざるを得ません。
    ドーキンスさんの主張は、もっと過激で、センセーショナルなものと思っていたのですが、地道な「進化論」のようです。
    ハチのダンスの話も興味深く読ませてもらいました。ミツバチ以外でのダンス言語の紹介や光の位置を変えての実験も紹介しています。
    眼の進化のシミュレーションについては、よくわかりませんでしたが、色んな研究の仕方があることは分かりました。

    【目次】
    まえがき
    1 ディジタル・リヴァー
    2 全アフリカとその子孫
    3 ひそかに改良をなせ
    4 神の効用関数
    5 自己複製爆弾
    訳者あとがき  垂水雄二

    ●遺伝子(12頁)
    遺伝子は使うことで改善されるものではない。すぐれた遺伝子が成功するのであって、個体が生きているあいだに何をしようと、それは遺伝子に何の影響も与えない。
    ●遺伝子の組み換え(15頁)
    父親の遺伝子と母親の遺伝子がまじりあうことはなく、それぞれ独立に組み替えられる。あなたのなかの特定の遺伝子は母親から伝わったか父親から伝わったかのどちらかである。
    ●種の分離(17頁)
    なぜ二つの種は分かれるのだろう? 最も重要な要因が偶発的な地理的隔離であることを疑うものはない。
    ●アフリカのイヴ(70頁)
    アフリカのイヴはミトコンドリアのイヴと呼ばれることもある。ミトコンドリアは、われわれの細胞の一つ一つのなかに何千となく浮遊しているカプセル状の小さな細胞内小器官である。 ミトコンドリアがなければ、われわれは瞬時に死んでしまう。
    われわれは母方からしかミトコンドリアを受け取らない。(73頁)
    ●漸進性(123頁)
    ひそかに改良をなせ。進化の重要な特質はその漸進性である。

    ☆関連図書(既読)
    「利己的な遺伝子」リチャード・ドーキンス著・日高敏隆訳、紀伊国屋書店、2006.05.05
    「二重らせん」J.D.ワトソン著・中村桂子訳、講談社文庫、1986.03.15
    「見る 眼の誕生はわたしたちをどう変えたか」サイモン・イングス著・吉田利子訳、早川書房、2009.01.25
    「種の起原」チャールズ・ダーウィン著・堀伸夫・堀大才訳、朝倉書店、2009.05.10
    「ダーウィン『種の起源』」長谷川眞理子著、NHK出版、2015.08.01
    (2019年4月23日・記)
    (「MARC」データベースより)amazon
    自己複製を続けるDNAの川。その川の流れを遡ることは生命そのものを理解することである。またこれから、進化はどのような流れを辿るのか。徹底した論理思考で、ドーキンスが突然変異と自然淘汰の真髄を語る。

  • このシリーズたくさん出版されておりました。当時。
    幾つか購読しております。こういう入門書をわいのような
    阿呆にも「わかりやすく」書いておられる苦悩は
    池上彰氏とニュースステーション並みでしょう・・

    胸を張っておれは言います。「そいでもわからんもんは
    わからんのじゃ」と

  • 図書館の除籍本

  • 遺伝子を川の水に、種の分化を川の分岐にたとえた説明が分かりやすかった。『利己的な遺伝子』よりこの本の方が自然の無情さを強調しているように思う。『祖先の物語』、『虹の解体』の参考文献。
    (2014/09/21追記)
    第5章「自己複製爆弾」がSF的。
    第一臨界点「自己複製子臨界点」:偶発的な誤りが発生する自己複製システム
    第二臨界点「表現型臨界点」:他のものに影響を及ぼす自己複製子
    第三臨界点「自己複製子チーム臨界点」:細胞内の他の遺伝子と協力する遺伝子
    第四臨界点「多細胞臨界点」:他の細胞との関係で細胞の行動に影響を及ぼす遺伝子
    第五臨界点「高速情報処理臨界点」「神経系臨界点」:自己複製子より高速で動作する装置
    第六臨界点「意識臨界点」:意識
    第七臨界点「言語臨界点」:言語
    第八臨界点「協同的技術臨界点」:協同的な技術の発達
    第九臨界点「電波臨界点」:母惑星の外界からの認知の可能性
    第十臨界点「宇宙旅行臨界点」:生身の人間による宇宙旅行

  • ★科学道100 / 未来のはじまり
    【所在・貸出状況を見る】
    http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=09636060

  • 1995年版。学生時代に関大前の「古本センター」で購入。2017年売却。

    「利己的な遺伝子」読了後にドーキンスに興味をもって読んだ本。

    訳者があとがきに書いているように、ドーキンスの魅力は、その徹底した論理性(それが鼻につくときもある)。
    「利己的な遺伝子」が独り歩きして、その後「浮気も何もかも遺伝子のせい」みたいな俗説が出回ったのは残念。

  • 1995年刊行。

     あの利己的遺伝子論で著名なドーキンスによる一書である。
     本来であれば、「利己的な遺伝子」を読むべきなのだろうが、時間節約とエッセンス収得でよいならば、本書で十分ということになるのだろうか。

  • 尊敬する人に勧められて読んだが、あの「利己的な遺伝子」の作者だとはつゆしらず、生物分野を齧っている身としては穴があったら入りたい。

    結論から言って難しい内容である。
    読みやすい文章ではあるが、文の端々に散りばめられた言葉の真意を全て理解できなかったことが悔しい。

    進化とは何なのか、遺伝子が誕生したその先、さらに先には何があるのか。
    宇宙の果てまでいくドーキンスの思考に驚きだが、彼の理論は現実的かつ、どこかSFチックもありつつ読んでいてドキドキする。

    彼と論議を交わしたグールドも気になる。
    あと久々にウィルソンを読みたくなった。

  • [ 内容 ]
    自己複製を続けるDNAに導かれ、人類はどこへ向かうのか。
    ダーウィン主義の真髄にせまる。

    [ 目次 ]
    1 ディジタル・リバー
    2 全アフリカとその子孫
    3 ひそかに改良をなせ
    4 神の効用関数
    5 自己複製爆弾

    [ 問題提起 ]


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著者プロフィール

【著者】 リチャード・ドーキンス (Richard Dawkins)
1941年ナイロビ生まれ。オックスフォード大学時代は、ノーベル賞を受賞した動物行動学者ニコ・ティンバーゲンに師事。その後、カリフォルニア大学バークレー校を経て、オックスフォード大学で講師を務めた。

1976年刊行の処女作『利己的な遺伝子』は世界的ベストセラーとなり、世界にその名を轟かせた。この本は、それ以前の30年間に進行していた、いわば「集団遺伝学と動物行動学の結婚」による学問成果を、数式を使わずにドーキンス流に提示したもので、それまでの生命観を180度転換した。

その後の社会生物学論争や進化論争においては、常に中心的な位置から刺激的かつ先導的な発言をしており、欧米で最も人気の高い生物学者の一人となる。

積極的な無神論者としても知られており、2006年に刊行した『神は妄想である』も全世界に衝撃を与え、大ベストセラーとなった。

王立協会は2017年に、一般投票による「英国史上最も影響力のある科学書」の第1位として『利己的な遺伝子』が選ばれたことを発表した。

「2018年 『利己的な遺伝子 40周年記念版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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