庭仕事の愉しみ

制作 : フォルカーミヒェルス 
  • 草思社
3.66
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本棚登録 : 338
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794207043

感想・レビュー・書評

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  • ヘッセの「庭」に関する詩やエッセイをまとめた短編集。ヘッセの過ごした日常の風景を通して彼の思想、心境、詩や小説作品たちが生まれる土壌となったものが伺える。まだ全部を読んではいないが、急ぐものでもないので、これから思い出した時に少しずつ読んでいこうと思う。

  • 心髄を理解するのは難しい

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99441785

  • 「車輪の下」は中学生で読み、「庭仕事の愉しみ」は60歳を過ぎてから読んでよかったと思う。適期に読めた。単に庭仕事を綴ったのではなくその中に人生、生き方に関わる深いものを書いている。試行錯誤の庭仕事を巡り巡る自然の中で楽しんでいきたい。庭仕事は瞑想だ。

  • 読了。1996年発行の本である。古本屋で、見つけた。へルマンヘッセの詩や小説などが載っていた。昔、奥さんが、小学生のときに、ヘッセの車輪の下を読んだと話したのを聞いて、すごい小学生だと関心したことがある。へルマンヘッセを知っていた訳でもなかったが、なんか奥さんは凄い人だなと関心したのを覚えている。読んでみようと思っていたが、機会もなく、今に至る。読んだ感想は、情景が想像できて、素晴らしいなと感じた。アニメにしたら新海誠のような感じに出来上がるのではと想像した。車輪の下も読んでみようと思った。

  •  ヘルマン・ヘッセ(1877~1962)(1946、ノーベル文学賞)の「庭仕事の愉しみ)、1996.6発行、訳は岡田朝雄氏です。ヘッセは後半生、執筆以外はほとんど庭で過ごしたそうです。ヘッセは庭に佇みつつ、観察し、考え、庭から自然と人生に関する沢山の真理を学んだそうです。この作品は、ヘッセの観察と考察の記です。ヘッセの写真、詩、水彩画・ペン画なども沢山添えられています。表紙の写真、ラフな作業服、麦藁帽子、丸いメガネ・・・、いい表情ですね(^-^)
     「自分の庭をもつ。園芸には創造のよろこびがある。」そして、創り上げるという思い上がりのような感覚を抱くこともあるけど、結局は自然に任せるほかはないことを知り、気づくことに。自然は仮借のないものである。表紙は1935年、58歳のヘルマン・ヘッセ(1877~1962)です。「庭仕事の愉しみ」、1996.6発行、再読。「一区画の土地に責任をもつ。」 はい。猫と一緒に暮らすようになって猫の一生に責任を持つように、一区画の土地にも責任を持つ意識でいます。

  • 20年間積んでおいた本である。
    5年前までなら理解しえなかっただろうニュアンスが、
    ところどころではあるにしても、手に取るようにわかり、泣いた。
    私にとって50歳を過ぎてから読むべき本だったのだろう。

  • 庭の様子をこれだけ情景豊かに描けるの、さすがだなぁと思った。
    しかし真髄を理解するには至らなかった。

  • 読書録「庭仕事の愉しみ」5

    著者 ヘルマン・ヘッセ
    編 v・ミヒェルス
    訳 岡田朝雄

    p222より引用
    “木を植えてよい庭を作るのは容易ではない。
    一国を統治するのと同じくらいむずかしい。
    完全でないものも愛する決心をしなくてはな
    らない。”

    目次から抜粋引用
    “庭にて
     外界の内界
     草に寝て
     花盛りの枝
     夏の夜の提灯”

     ドイツを代表する詩人であり作家である著
    者による、自らの庭を手入れする楽しさにつ
    いて記した、日記や詩などをまとめた一冊。
     庭仕事の様子から花を詠んだ詩や知人や息
    子に宛てた手紙まで、身近な自然と接する著
    者の気持ちが描かれています。

     上記の引用は、小説「夢の家」からの一節。
    たとえ自分の思ったようにならなくても、そ
    れをも含めて楽しめるくらいの気持ちでなけ
    れば、自然と接していても苦痛なだけかもし
    れませんね。
     著者の写真や自筆の絵なども掲載されてい
    て、その他の作品のファンも一味違った楽し
    みかたが出来る一冊ではないでしょうか。
    文章作品だけでなく、著者は絵心もあるよう
    で、書かれている絵は味わいがあっていい雰
    囲気です。

    ーーーーー

  • 某太郎氏じゃないが、ナチス政権下、第二次世界対戦に突入する直前に書かれたヘッセの詩作が多数掲載されている。

    ノーベル文学賞授賞の際には「古典的な博愛主義者」と称され、ナチスに紙の供給を断たれながらも、頑として庭(実際にはほとんど山)仕事の手を休めることなく典座業を貫いたヘッセ。これこそ立派なパンクスじゃねーか。

    (以下引用)
    若いころにはな、ハンス、たびたび孤独を感じるのだ。そして孤独でいるのはよくないと思うのだ。(中略)だから友を求め、恋をし、家族や祖国を見つける。それは本当によいことだ。それで世界は繁栄するのだから。(中略)年を取ると、私らは全体とひとつになろうとする。

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著者プロフィール

ドイツ生まれのスイスの作家。主に詩と小説によって知られる20世紀前半のドイツ文学を代表する文学者。南ドイツの風物のなかで、穏やかな人間の生き方を描いた作品が多い。また、風景や蝶々などの水彩画もよくしたため、自身の絵を添えた詩文集も刊行している。1946年に『ガラス玉演戯』などの作品が評価され、ノーベル文学賞を受賞した。

「2022年 『無伴奏男声合唱組曲 蒼穹の星』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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