生物はなぜ進化するのか (サイエンス・マスターズ 9)

  • 草思社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794208095

作品紹介・あらすじ

性が雄と雌に分かれているのはなぜか、遺伝子が利己的といわれる本当の意味は?-多様で不思議に満ちた生物の世界。そこには適応と進化の生み出した驚くべき物語が存在する。自然淘汰と適応の神髄を説き、さらに老化や死の意味、免疫とウィルスの関係にもあたらしい進化論的視点をもちこんで挑む、一級の入門書。

感想・レビュー・書評

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  • プロローグ 自然に目的はあるか
    適応論的アプローチ
    自然の計画と目的についての手掛かり
    適応=長期にわたって自然選択が働いた結果・うまく働く機能をもつ
    1 適応論者の語る物語
    2 機能上のデザインと自然選択
    3 何のためのデザイン?
    4 適応的なからだ
    5 性は何のためにあるか
    6 人間における性と繁殖
    7 老いと進化
    8 適応の医学
    9 哲学的意味あい
    進化生物学
    適応の説明・現在は自然選択の理論しかなし
    静物が完璧にできてないない
    生物:多様なものが反応しながら歴史的いきがかりを背負って存在している

  • あまりにも精巧に出来過ぎている人間の機構から、設計者がいたのではないか、というところに対し現代の生物学の大前提である「試行錯誤の末の結果」というところの説明。
    完璧では無い反証として、目の不具合や気道などの不具合があると述べている。

    また、遺伝子が個を選ぶ場合と、集団を優先する場合の理屈が「遺伝子を守る」という観点から記載されている。納得。
    多様性についても、植物の事例が興味深かった。親の近くの場合は無性で、離れる場合は有性。

    上記だとすると、ますます「遺伝子の乗り物」感が凄い。
    というよりもずっと受け継がれて、今の自分に至っている、という視点を持つことが必要なのか。

  • [ 内容 ]
    性が雄と雌に分かれているのはなぜか、遺伝子が利己的といわれる本当の意味は?―多様で不思議に満ちた生物の世界。
    そこには適応と進化の生み出した驚くべき物語が存在する。
    自然淘汰と適応の神髄を説き、さらに老化や死の意味、免疫とウィルスの関係にもあたらしい進化論的視点をもちこんで挑む、一級の入門書。

    [ 目次 ]
    プロローグ 自然に目的はあるか
    1 適応論者の語る物語
    2 機能上のデザインと自然選択
    3 何のためのデザイン?
    4 適応的なからだ
    5 性は何のためにあるか
    6 人間における性と繁殖
    7 老いと進化
    8 適応の医学
    9 哲学的意味あい

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  •  著者は合衆国在住の生物学者で、遺伝子レベルでの「自然淘汰」を唱えてドーキンスに影響したらしい。
     この本は1997年に書かれたもので、一般読者向けの読み物。
     たとえば眼という精巧きわまりない器官はいかなる進化の過程で生成しえたか。
     著者はダーウィン以来の「自然選択」や「適応」を主張するが、話がやがて遺伝子に収斂していくあたり、ダーウィンの時代とはちがう。
     なかなか面白く読める本ではあったが、結局「進化論」の詳細はよくわからない。やはり「実験できない」という時点で、進化論は自然科学としては決定打を欠いている。
     進化というストーリーの大枠はいいとしても、その細部において、具体的には何を信じて良いのか、どうしても進化論はすっきりしないものがある。結局は憶測の議論で終わってしまうのか・・・
     スティーブン・グールドも読み返してみよう。ドーキンスなども読んでみよう。

  • 出だしは寝不足で全く乗れず。同じ頁の上を何度も視線が彷徨う。読みながら何度も本を取り落とす。中盤頃から面白くなり一気呵成に読了。出だしの躓きは別として充分に堪能。一部の人は、人間が遺伝子の乗り物と言う考えに嫌悪感を持つ。只、これは何万年、何十万年という進化のスパンをひとりの人間の人生に模して語った時に、あたかも特定遺伝子の広散の為に利用されているように見えるだけ。人間の尊厳と進化論は何の関係もない。寧ろ初めから意味(目的)のある人生の方が空しい。意味や目的は与えられものではなく見つけるもの。近日再読予定。

  • 20101109
    サイエンスマスターズシリーズ
    進化論のど真ん中の教科書
    正しく良くわかる

  • プロローグ 自然に目的はあるか
    1 適応論者の語る物語
    2 機能上のデザインと自然選択
    3 何のためのデザイン?
    4 適応的なからだ
    5 性は何のためにあるか
    6 人間における性と繁殖
    7 老いと進化
    8 適応の医学
    9 哲学的意味あい

  • 自然選択に関するおはなし。
    Natural Selection・・・
    自然淘汰とか自然選択と訳されるDawinにより提唱された生物進化の摂理である。

    地球上に存在する数多の生物種。これほど多様性にとむ生物において、共通するものがあるとすれば自然選択によって進化し、生存競争に勝ち抜いたことであろうか。

    本書で触れられているトピックは、人間の体や鳥などさまざま。軽快な語り口と本質をつく表現は良い。
    が、この手の本を読むのならば福岡伸一氏の書籍を個人的にはオススメしたい。

  • 生物の体の造作は、試行錯誤による「自然選択」の過程のみによって完成されたものだ。
    適応とは長期にわたって自然選択が働いた結果出現した、うまく働く機能をさす。著書では適応とその生物の意思にはどの程度相関があるのかに対してのアプローチ。
    例:
    A←→B
    太陽がある←→地球の表面を照らす
    眼がある←→ものを見る
    どちらの例も因果関係がある。
    太陽があるから地表は照らされるし、眼があるからものを見ることができる。
    しかし、BのためにAがある、ということができるだろうか。
    前者の例ではNO.後者は部分的にYES.その違いが眼は生き物であり、生き物(眼)はその生存確率をあげるため(ものを見る)に存在する。(正確には各々変化した生き物の中で、環境に適応したものだけが生存する)それが自然選択ということだ。
    自然選択は、発明者のいない発明品を作り出し、そのプロセスは機能的に洗練された特徴を生み出すだけでなく、一種の歴史的な仕事の積み重ねであるため、気まぐれかつ機能的でない構造をも生物にもたらすこともある。

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