レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈下〉

制作 : Thomas L. Friedman  東江 一紀 
  • 草思社
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本棚登録 : 165
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794209474

作品紹介・あらすじ

奇妙な事実がある。マクドナルドのある国どうしは、戦争をしないというのだ。なぜか。マクドナルドはまさにグローバル化のしるしであり、グローバル化世界の価値観は、問題解決の方法として「戦争」を好まないからだ。世界はすでに国家の論理ではないものによって動きつつある。二十四時間市場は、ネットワーク上の無数の多国籍投資家たちに支配され、もはや誰もコントロールしきれない。オリーブの木に象徴される旧い価値は、絶え間ない紛争を生んできたが、一方では文化や社会の安定ももたらしてきた。そして、グローバル化はそれらを破壊しようとする。新旧の価値が衝突するなかで、変化の巨大なうねりが世界を覆いはじめた。このうねりを乗り越えるための条件とは何か。

感想・レビュー・書評

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  • インパクトは上巻の方が大きい。それでも21世紀幕開け前に日中のグローバル化進展の予測等、非常に興味深い。日本経済のグローバル化前夜ともいえる当時の世界観がよくわかる。

  • グローバル化が牧歌的に語られた時代のベストセラー

  • 275pages

  • 「グローバル化の汽車の運転席には誰も乗っていない」というフレーズにグローバル化が集約されていると思った。

    グローバル化=アメリカ化、ではなく単にグローバル化という流れの中で最も恩恵を受けているのがアメリカであるということ。

    そしてそれゆえの「責務」を果たさなければいけないと述べているが、現在の(執筆当時の)現地に足を踏み入れたこともない議員達にそれはできない、とも述べている。


    レクサス一辺倒でなくオリーブ的価値観も重要であり、その多様性を維持することがグローバル化を持続可能にする

    学術的ではないが、10年経つとそれが正解だと思える内容だった。

  • (「BOOK」データベースより)
    奇妙な事実がある。マクドナルドのある国どうしは、戦争をしないというのだ。なぜか。マクドナルドはまさにグローバル化のしるしであり、グローバル化世界の価値観は、問題解決の方法として「戦争」を好まないからだ。世界はすでに国家の論理ではないものによって動きつつある。二十四時間市場は、ネットワーク上の無数の多国籍投資家たちに支配され、もはや誰もコントロールしきれない。オリーブの木に象徴される旧い価値は、絶え間ない紛争を生んできたが、一方では文化や社会の安定ももたらしてきた。そして、グローバル化はそれらを破壊しようとする。新旧の価値が衝突するなかで、変化の巨大なうねりが世界を覆いはじめた。このうねりを乗り越えるための条件とは何か。

  • 上下巻読了。
    作者はニューヨークタイムズの記者。
    グローバル化によって世界はどう変わったのか。

    もう10年前の本だ。
    本書が執筆された後も、世界は大きく変わり続けている。
    それでもなお読むべき本。
    世界をどのように見ればよいか、という指南書。
    ただし、ややアメリカに肩入れしすぎている感はある。

    どこでどんなことをしていても、私は世界と繋がっている。
    そういった感覚を、持ち続けたい。
    そして、世界に対して影響を与えていたい。
    そういう視点からは、グローバル化はチャンスだ。
    まずは英語。そしてスペイン語。

  • 本書ではグローバリゼーションがもたらす弊害とそのアプローチを論じている。

    グローバル化があるからこそ発展があり、また、発展しないのは悪だという前提のもと、発展するためにはアメリカのような自由主義経済を取り入れ、リーダーが確固たる信念をもってそれを推進する必要があり、また、それに伴って生じる障害を政府によるセーフティーネットを持って解消する必要があると述べている。

    仮にアメリカが本当にどの国にとってもフェアな制度を構築できていて、かつ、その制度を維持できる社会システムがあるとすれば論旨に納得はできるが、現に、アメリカでは投資家と政府の絡みによって、さまざまな問題が生じている。

    食品で言ったらマクドナルドなどのファストフード企業によって引き起こされた問題が耳に新しい。

    正直言って、世界で真にフェアで自由な経済環境を実現するためには、そのシステムを包括的に管理することが前提として必要で、おそらくそれが本書ではアメリカなのだろうが、実際それに失敗している。また、その失敗の原因が必ずしもアメリカ以外の国が健全な自由主義経済を導入していないから、というわけでもない。むしろアメリカの各国に対する高圧的な態度によるところも多い。

    そもそも一国が他の国を包括的に管理するというのがおかしい話で。
    各国には各国独自のオリーブの木があり、また独自の背景がある。
    それを保護するためには垂直的(歴史的背景考慮)かつ水平的な(産業間、もしくは社会の中での位置づけを考慮した)独自の保護の仕方があってしかるべきだと思う。

    たとえば日本の農業。
    昨今TPPによって農業の門戸が引かれようとしているが、そもそも解放なんてしようものなら、単純計算してみても見ても日本の農業に全く勝ち目はない。とりわけ農業の門戸を解放しつつ、労働者市場、土地市場を開放なんてしてしまったら。。。日本の農業にはそういったアメリカの論理にとらわれない適切な保護の仕方が必要だと思う。

    ただ、情報・金融・政治がフラットになっていっているのは確かで、それがもたらす様々な現象の描写、考察は非常に素晴らしい部分も多かったと思う。

    例えば、後半の「破滅に向かうシナリオ」からは、著者がやみくもに論旨を展開しているわけでなく、きちんとグローバル化の弊害を認識しているように見受けられた。

    しかし、その弊害に対するアプローチに関しては、たとえば世銀の文化融資プログラムの事例のように、局所的な事例を強引にマクロに当てはめているような感じがした。そういった例を皮切りに、他処々の考察が粗いのでこの本の評価が芳しくないのかなぁと思った。

    ちなみに情報が少々古い部分もある。
    例えば紛争防止の黄金のM型アーチ理論。
    これに関してはすでに反証がある。

    読むときには少し構えることをお勧めする。
    また、反証している本もいくつかあるので読んだほうがいい。

    個人的にはグローバル化の一側面としてこの本を認識すれば楽しく読めるのではと思う。

  • 読書期間:2011年2月23日-3月8日

    原題『The Lexus and the Olive Tree』
    著者 Thomas L Friedman

    上巻に続いてGlobalとは何かを応えてくれます。

    上巻が国と国との比較等を例えたのに対し、
    下巻は個人の状況等を例えてGlobalとはと考えています。

    総じて「本当に10年前に発行された本じゃないだろう」と感じる程、
    ここ最近の出来事の様に思えてなりません。

    後半以降は只々著者がAmericanなのでUS至上みたいな感じで、気分を害しました。

  • 333.6/36/2
    新宿3階
    ※詳細はOPACを検索してください。詳細検索画面でISBNでの検索も可能です。

  • もう古い本だけど、とても良かったから捨てられない。

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著者プロフィール

ニューヨーク・タイムズ紙外交問題コラムニスト
1953年ミネソタ州生まれ。ブランダイス大学卒業後、オックスフォード大学で修士号取得(現代中東研究)。UPI通信に入社し、1979年から81年までベイルート特派員。その後ニューヨーク・タイムズ社に移り、ベイルート、エルサレム両支局長を歴任。その間、ピュリツァー賞を2度受賞。89年に帰国し、ホワイトハウス担当首席記者を経て、95年からニューヨーク・タイムズ紙の外交問題コラムニスト。2002年、テロ問題に関する執筆活動により、3度目のピュリツァー賞を得る。著書に、全米図書賞を受賞した『ベイルートからエルサレムへ』、世界的ベストセラー『レクサスとオリーブの木』、『フラット化する世界』、『グリーン革命』などがある。

「2018年 『遅刻してくれて、ありがとう(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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