放浪の天才数学者エルデシュ

制作 : Paul Hoffman  平石 律子 
  • 草思社
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本棚登録 : 317
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794209504

作品紹介・あらすじ

どこにも所属せず、定住地を持たず、古びたブリーフケースには替えの下着とノートのみ。世界中を放浪しながら、一日十九時間、数学の問題を解きつづけたという伝説の数学者、ポール・エルデシュ。四大陸を飛びまわり、ある日突然、戸口に現れて言う。「君の頭は営業中かね?」八十三歳で死ぬまでに、発表した論文は1500、有史以来どんな数学者よりもたくさんの問題を解き、しかもそのどれもが重要なものであったという。悩める奇才ゲーデルを励まし、アインシュタインを感服させたエルデシュ唯一のライバルは、美しい証明を独り占めしている「神さま」だけだった。子供のコーヒーと、何よりも数学をひたすら愛し、史上最高の数学者にして宇宙一の奇人。数学の世界をかくも面白くした天才のたぐいまれなる人生。

感想・レビュー・書評

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    0章の二十五億歳の男と1章のザ'・ブックからそのまま出てきたような
    のグッと引き込まれる面白さよ!

    薬物を使用し日常生活は壊滅的で1日19時間も数学に費やしながらも
    「自分が」定理を解くことよりも「誰か」が証明するのを見届ければいい。
    相手の持つ実力のほんの少しだけ高度な、解ければもっとよく数学がわかり、
    更に大きく扉を開く問題を出すことが出来る。
    数学者達の電話番号は覚えているがファストネームは覚えていない。
    金銭に興味がなくすぐに他人にあげてしまう。
    子供が大好き。

    凡人が想像する「いかにも」変わり者の天才数学者。
    の枠に収まりきらない、創作を超える人物像。

    他の数学者達のエピソードも物凄く興味深いのだけど
    構成がやや散漫でその調子でラストまで行くのが少ししんどいかな。
    とはいえ、自分を怪物のように醜いと鏡を見る事すら苦痛だったハーディ。
    そのハーディに手紙を書き見出された、義務教育しか受けていないインドの港湾地区の経理で働くラマヌジャン。
    ガウスと手紙のやり取りをしていた18世紀パリの銀行家の娘ソフィー・ジェルマン。

    あまりにも劇的な天才達の饗宴。それぞれで舞台が作れそう。
    老いがそのまま能力の低下であったり、精神に変調をきたしたり。
    自殺も多い。エルデシュも明らかに今で言う発達障害だし、
    なにか、語弊のありそうな表現だけど、新しい人種ーというか変種なのではないのかと思ったり。

    そして「素数とは?」の時点で投げ出してしまいそうな私は数学の表記部分は読み飛ばし…
    エルデシュがまったく興味を示さなかったのが芝居と小説、というのに
    (やっぱり?な…)と思いながら、でも来世は数学者が物理学者になってこの世の秘密を見るのだと願いながら。
    この二択というのも如何にもわかってない人という感じだ。
    数学者と物理学者の違いにも言及されていて、わからないながらも物理学はより実学に近い…?
    数学者は意図的に世界を無視していても、世界に役立つ道具を作り続ける、とか。
    しかし、そんな私でもショーペンハウエルの
    「人を芸術や科学に惹きつける最も強い動機の一つは
    その人自身の移ろいやすい欲望の足枷から逃避出来る、
    個人的な生活から客観的認識と思考の世界へ逃避したいと思っている」
    という言葉はわかるんだコレが!
    そうなんだよーあまりにも強い己の卑小なエゴにうんざりして
    個から逃げてえ…とか思うのよw

    もっとグッと面白い構成に出来たのではないかな、
    と思いながらのラストはニクイ!!ウルっときちゃう。

  • 【展示用コメント】
     靴下があれば論文は書ける

    【北大蔵書目録へのリンク】
    https://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/opac_details.cgi?lang=0&amode=11&place=&bibid=2000840411&key=B151608090821530&start=1&srmode=0&srmode=0#

  • 感想:
    一人の人間をこれ程までに熱中させる数学のすばらしさが伝わってきた。
    自分もこういった寝食を忘れるモノに出会いたいと思った。

  • いったい、この本の中で何回「素数」という文字を見ただろう。

    証明の部分はかなり読み飛ばしたけど、数学を愛した人たちの描写がなんとも温かいです。

    読書タグにSFを付けた理由は、この本の中にあります。

  • エルデシュとエルデシュに関わった人、数学の定理などにまつわる話。天才ゆえにできるこういった生き方には憧憬がやまない。

  •  一風変わった天才数学者エルデシュの伝記。
    1日19時間は数学の証明のことを考えているエリデシュ。
    独自の世界観で生きているようだ。

     内容は、エリデシュの人生の様々なストーリなどが書かれている。
    数学の式も所々に書かれている。
    しかし、個人的に数学は得意ではないので理解することはほぼできなかった。

     数学や歴史上の人物に興味がある人には、面白い1冊だろう。
    特に素数に興味がある人には、発見がたくさんあるかもしれない。

  • 2013年度【請求記号】289.3/E【資料ID】10002810【配置場所】工大君に薦める

  • エルデシュは生涯自宅を持たず「君の頭は営業中かね?」と知り合いの数学者の家へ突如訪ねては数学を解き、論文を発表する不思議な人物。扉の写真がなかったら、ほんとうにいたの?と疑いたくなる天才数学者エルデシュ。数学者を主人公にした楽しい小説を読んでいるような驚きに満ちた伝記です。

  • 1日19時間数学を考えつづけた人。個性がきわだっている。こんな人がいるから、人間っておもしろい。数学がきらいでも楽しい本。

    九州大学:mob

  • もう10年も前に読んだ本です。
    頭の中が見てみたい人の筆頭が数学者。

    通常の社会生活にはものすごく支障あったろうなと思うけど、そういう人がある特定のことに集中して人生送れる社会の余裕というのも、重要なんでしょうね。

    思い出してみると、刺激受ける言葉が多い。
    もちろん、エルデシュは同業者に言ってる言葉だけど、われわれビジネスに生きる人間にとっても、当てはまる。

    君の頭は営業中かね?

    とか、常にゴールだけを見据えて集中している。

    本棚から探し出せたら、ざっと読み返してみたいですね。

    彼にとって、カフェインは脳を働かせるドーピングみたいなもんだったとか、面白い話が多いです。

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