- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794210050
感想・レビュー・書評
-
自然科学の本ではないし、
人文科学の本とも言い難い。
作者のアイデアというか思いつきを、これだけの大部な書物にしてしまう体力には感服する。
しかし根拠も論理も、科学ではないので当たり前だが、粗雑すぎて受け付けなかった。
なぜ、一時、もてはやされたのか、謎だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大陸の形状に形作られた私たちの格差
ピサロのインカ帝国征服を可能にした直接的要因は、「銃・病原菌・鉄」を持っていたか否かである。では、持てるものと持たざるものが現れたのはなぜか?
その究極要因とは何か?1万3000年の歴史からその謎に迫ったのが本書です。
上巻においては、詳細なデータをもとに食料生産、病原菌を中心にその解析を進めています。
結論的には、それぞれの大陸の環境的条件の違いがその究極要因としていて、その違いにより農耕や家畜の伝播、発展に差異が生じ、ひいては製鉄(武器の製造)等の技術や病原菌耐性の有無に影響するということでした。
特に興味深い記述としては、「小麦をはじめとする主要作物に人類は栽培させられている。」とする表現や「病原菌も人類同様、自然淘汰の産物である。」「大陸の形状に着目し、東西に長いユーラシア大陸は、同緯度への伝播速度が早いためにその発展に寄与した。」といったものがありました。
ただ前半部の記述は、いささか冗長で読了するのに苦労しました。興味のあるところから読み進めることをおすすめします。
-
西洋人がすぐれていたとか、そういうことではない。すべては環境であった。文明が発達する環境がそこにあり、そこから農業が発達し、文字が生まれ、道具が生まれ、集落が生まれ、戦争にかつ強さがうまれていった。
人間は本来みな同じといったことがあらためて思わされる、今の私も衣食住に困らず勉強ができるこの環境のおかげである。 -
病原菌の章を再読。20年くらいぶりに読んだけど、やっぱり面白い。
これ読むともう、伝染病にかからない最良の方法は「病原体に出逢わないこと」に尽きるな、と実感する。手洗いうがい免疫も大事だけど、病原体もあらゆる手を尽くして宿主に乗り移ろうとしてくるのだから…。 -
訳の都合なのか、原文がそうなのか、とても回りくどい言い方をしている場合がある。内容はためになる。
-
より正確を帰そうとして、さまざまな事例を詳しく挙げて説明しようとする筆者の意図はわからないでもないが、読み物としては、時にそれが煩わしく感じられる部分もある。
インカ帝国がスペインに征服されるシーンなど、まるで映画を見ているような部分もあるのだが、全体的に学術論文を読んでいるような印象で、優れた知見に思わずアンダーラインを引きたくなるようなところは、残念ながらあまりなかった。もちろん、読み手の短慮も手伝ってのことである。 -
e・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
-
図書館でたまたま目に入ったので読んだ。新大陸はユーラシアに比べて文化の発展が遅れたのは大陸が南北に長かったからというのはなるほどと思った。そしてミシシッピ文化というものが完全にノーマークだったので、ちょっと興味を持った。
-
2018/12/25 詳細は、こちらをご覧ください。
『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html
2012/10/9
面白いよと薦められて、読み始めた。
おぼろに今まで持っていた疑問が、この本でくっきり浮かび上がり、答えが見えてくるかも。
冒頭に、著者がこの本は、西欧よりも日本人などに、より興味深い内容だろうというようなことが書かれていた。
今回は、途中で時間切れ、もう一度読みます!
2012/11/9 家族に文庫本を借りて読んでいます。
Amazonに詳しい内容紹介が書かれているので、あまり付け加えることもなさそうだが、
Wikipediaの 解説が的を得てわかりやすい。