銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

制作 : 倉骨 彰 
  • 草思社
4.03
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本棚登録 : 3355
レビュー : 343
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794210050

感想・レビュー・書評

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  • 狩猟民族→農耕民族→余剰人口→文化・技術発展→文明という流れが文明の進化。最初の狩猟民族から農耕民族になるチャンスを与えているのが、大陸の広さや広がりの向き、動植物の豊かさ。シヴィライゼーションというゲームの骨子になっているような話。

  • 評判の良さそうな本だったので読んでみたが,思っていたほどすごいとは感じなかった.個人的な感覚かもしれないが,断定して議論を進めるところが鼻について仕方がなかった.本当にそうなの?,と.読んでいてつらいので下巻は読まない.

  • クドい。半分以下の分量でお願いしたい。下巻を読むのは止めよう。

  • ピューリッツア賞受賞の名著とされているのだが、あまりに冗長で読みにくい。繰り返しが多いため、どんどんスキップして読むことになる。これを普通に読んでいらいらしないというのはどういう読者だろう。毎日少しずつ読むことが想定されているのだろうか。
    肝心の主張も、ちゃんと論証されているのか、ただ繰り返されてるだけなのかわからなくなってきかねない。
    ユーラシア大陸では農耕の伝播が速く、それが文明の発展の差になっていったが、それは東西方向に広がる大陸の形のためだとする説にもそのためか説得力が感じられない。
    彼のフィールドであるポリネシアの話は説得力もあり面白い。
    それぞれの島がほぼ孤立して発展してきたポリネシアでは、比較研究により、歴史(文明史)にも科学的な論証をもちこめるかもしれないが、人類史全体にそれを行うのは、比較するものもなく、再現実験もできないのだから無理なことである。

  • ほとんど家畜と農作物の話だったでござる

  • 「文明の発達と種族の優劣は関係ない、地理的条件が 大きく左右しているだけ。」

    ということが言いたいのではないかと思われる本書。

    下馬評が非常によいので、手に取ったのですが、小難しいといいましょうか、まわりくどいといいましょうか、非常にページをめくるのがつらかったです・・・。(出会う時期が悪かったように思います)

    植物や作物の話をえんえんとされてもなぁ・・・。

    あと下巻が残っていますが、どうしよう?、という感じでちょっと二の足を踏んでいます。(たぶん読まないと思います・・・)

  • 人類史がテーマということで、あまり読んだことがないジャンルです。図書館で半年前に予約してようやく借りられた本なので、人気の本なのでしょうか。気になるタイトルの「銃・病原菌・鉄」とはヨーロッパ人が他の大陸を制覇できた直接の要因とのこと。余談ですが、表紙を上下巻並べるとオシャレ。

  • 著者は生物学を基礎としながらも学際的な研究をしていて,自らを地理学者とも自認している人物。そんな人の著者が,原著が1997年に出版された際にはピュリッツァー賞やコスモス国際賞を受賞したという。日本語訳は2000年に出たが,その後10年経過して,朝日新聞が選ぶ「ゼロ年代の50冊」のベスト1に選ばれたという。そんな話題が身近な地理学者たちで盛り上がり,4人で精読することになったのだ。このメンバーは昨年までかなり頻繁に会って,英語論文を一緒に読む「論文会」なるものをやっていた4人。そのメンバーの情報によれば,本書は原著が刊行された際,とあるマルクス主義系雑誌で論争もされたという。そんな,地理学内外,国内外の評判や批判も含めて本書を検討しようという試み。私的にはあまり気が進まない本なのだが,とにかく読むことにした。とりあえず,上巻の目次を辿ってみよう。

     日本語への序文――東アジア・太平洋域から見た人類史
     プロローグ ニューギニア人ヤリの問いかけるもの
    第1部 勝者と敗者をめぐる謎
     第1章 13,000年前のスタートライン
     第2章 平和の民と戦う民との分かれ道
     第3章 スペイン人とインカ帝国の激突
    第2部 食料生産にまつわる謎
     第4章 食料生産と征服戦争
     第5章 持てるものと持たざるものの歴史
     第6章 農耕を始めた人と始めなかった人
     第7章 毒のないアーモンドのつくり方
     第8章 リンゴのせいか,インディアンのせいか
     第9章 なぜシマウマは家畜にならなかったのか
     第10章 大地の広がる方向と住民の運命
    第3部 銃・病原菌・鉄の謎
     第11章 家畜がくれた死の贈り物

    なんとも中途半端な上巻の終わり方だ。11章は決して長くないので,普通だったら,第2部で終わりにするところだが,明らかに上巻予告的な章を最後に入れて下巻も買わせようという魂胆。そもそもこの出版社の本で私が持っているのといえば,『マルコ・ポーロは本当に中国に行ったのか』という,確かに真面目な歴史書ではあるのだが,安易な一般の歴史好きが興味を抱きそうなタイトルである。本書は,著者の他の日本語訳された著書,『人間はどこまでチンパンジーか?』や『セックスはなぜ楽しいか』ほど一般の人の関心を引くものではないが,内容的にはあきらかにそうだ。著者は地理学者といっても自然地理学者であり,本書は人類史ではあるが,人類という表現からも分かるように,一生物と捉えている感がある。そして,読んでみるとあまり目次のつけ方がうまくない人だなと思うし,第1部がなければ第2部はそれなりに説得的な内容だと思う。
    まず,著者は冒頭で自分の立場を一応明確にしている。彼は後に『文明崩壊』という本も書いているのだが,人類における社会集団の勝敗を決めるのは人種や民族といった生物学的性質や能力であると論じるようなものではない。かといって,日射の強さや雨量などといった環境によって全てが決まるというような環境決定論という立場に対しても研究者になるための教育のなかで批判的な精神を持っている。けれどもある程度の環境決定論的な論調が否めないのが本書。でも,とりあえず私が読んだ第2部の内容は非常に詳細で,ある意味でその立場は貫かれているのだと思うのだが,やはり第1部の書き方が悪い。書き方というよりも前提だろうか。本書の日本語訳副題には「13,000年」と明確な歴史的時期が含まれているが,これは世界4大陸に人類がいきわたった時期を示している。しかし,本書の扱う範囲はもっと長い。日本語タイトルに惑わされてそこを間違えてはいけない。
    第1部は要するに,一般の読者が興味を持ちそうなトピックが並んでいる。キーワードはもちろん「謎」。一般的な歴史好きな人(科学好きな人も)が好む言葉だ。宇宙は全て因果によって成り立っているという単純明快な論理。いかにも地理学者的なこんな問いの立て方。ある時代にA地域に住むa民族は定住し農耕を始めたのに,なぜB地域に住むb民族は相変わらず狩猟を続け定住しないのか。これをさまざまな自然環境の違いや隣接する地域との関係などで解明しようとする。第1部について書こうとすると愚痴ばかりになるので,第2部について書こう。
    その前に,日本語版への序文に言及しておきたい。今日のグローバル化を論じる際に,1492年のコロンブス大西洋航海以降の時代を中心に,ヨーロッパ中心的に世界史を論じるというのが一般的である。しかし,本書は人類史ということでも13,000年という長い歴史を設定し,さらにいえば人類が全世界に広まっていったという前史についても言及している。また,その考察する歴史の長さからくるものではあるが,東アジアや太平洋地域を重視しているのだという。私が読んだ上巻ではその辺はまだ出てこないが,第2部と第3部のはじめについて書いておこう。
    第2部はまさにタイトルどおり。人間が定住を始め,農耕生活を始めた頃のことが語られる。人類の世界的な広がりの方向と時代に対応して,その地域に存在する生物としての植物と動物。その生物学的特質(生育に関する特徴も含む)と人間の能力との対応が丁寧に考察される。人類史における農耕の始まりを人種の問題や気候の問題に単純に還元したりしない。ただし,第2部の記述はかなり生物学寄りのものなので,人文・社会科学系の読者には読みにくいのは確か。
    第3部のはじまりは,本書のタイトルにもある「病原菌」についてなかなか興味深い説明がなされる。しかも,この第3部の冒頭は第2部の人間による野生動物の家畜化と大きく関係している。人間を死に至らしめる病原菌を,人間は人間の立場からしか考えようとしないが,そこはさすが生物学者。病原菌が生存するために,どのように動物や人間の身体を利用するのかという観点から,その病状の説明をするのだ。そして,第1部で先取りされたラテン・アメリカにおける16世紀の植民地支配に関しても,入植者がもたらした病原菌が現地住民を死滅させる大きな役割を果たしたというのは私がよく知らなかった事実である。

  • 思ったほどではなかった。

著者プロフィール

ジャレド・ダイアモンド
1937年生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校。専門は進化生物学、生理学、生物地理学。1961年にケンブリッジ大学でPh.D.取得。著書に『銃・病原菌・鉄:一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎』でピュリッツァー賞。『文明崩壊:滅亡と存続の命運をわけるもの』(以上、草思社)など著書多数。

「2018年 『歴史は実験できるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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