パラノイアに憑かれた人々〈下〉虫の群れが襲ってくる

  • 草思社
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レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794210845

作品紹介・あらすじ

パラノイアの妄想は、かすかな疑念から始まって、徐々に強固な確信へと発展していく経路をたどる。その果てに悲劇的な結末を迎える人々も少なくない。無数の虫や寄生虫に襲われるという男。身長30センチの小さな人間に襲われるという男。孫子の兵法に耽溺するチェス・プレイヤー。安モーテルの部屋で突然、神になってしまった男。リビングで観ていた映画が実生活に混ざりこんでしまった女性も登場する。文豪ヘミングウェイの自殺の陰にも「パラノイアの悪魔」がいたという。われわれが認識している「現実」はどこまでが本当の現実なのか。妄想と現実とのはざまで翻弄される人々の姿に、人間存在のあやうさが浮き彫りにされていく。

感想・レビュー・書評

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  • 『ヒトラーの脳との対話』と前後編。
    なんだか物凄い題名だが、これは著者が実際に出会って来たパラノイアの人々の物語。
    よく、妄想ネタで虫が見えるってのはあるけど、『Aチーム』のモンキー程度なんぞ、ペーペーパラノイドだ。
    実際に見えちゃう人は、体に潜りこんだ虫を取るために顎の骨が見えるほど皮を剥いじゃったり、
    逃げ出しやすいように体中に剃刀で切れ込みを入れたりと痛そうなことこのうえない。
    結局、虫がいなくなることはなくて、共生の道を選ぶようになるらしい。

    いろんなパラノイドが出てくんだけど、
    面白かったのは個人用人工衛星が見張っているというIQ165の博士の話。
    その博士が頭に送られてくるという謎の写真の正体がわかったときは中々興奮した。

    それと、恋愛妄想の女性。
    今までは恋愛妄想は気持ち悪いと思ってたけど、本人の目から見るとかなり哀れ。
    自分は相手のことが好きでたまらず、また相手も自分のことを好きなはず(彼女の中では)なのに、
    どうして彼はこちらを向いてくれないのだろう、と言う状況は悲惨だ。

    この手の話に興味がある人には、読みやすいしオススメ。

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