- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794210920
作品紹介・あらすじ
絶望のなかで真実を模索する者たちの心を揺さぶる物語。鮮烈な中篇三篇所収。
感想・レビュー・書評
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「この本にはわたしのことが書かれている」と勘違いできてしまうほど、ひりついて、心を抉られて、ひどく苦しくなる物語だった。
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またまた衝撃。この人の作品はいつもだけど。『愛ってなに?』は女の子が主人公だからか、感情移入できなかったけど、後の2作品(題名が思い出せない)は「主婦」なのでばっちり、というか完全にはまってしまった。
「これこれ、私が書きたいのはこういう気持ちなのよ!」だんなにも、『読んでみて』っていったけど、「ダンナが死んで喜んでる」話と「二人してうつ病だった夫婦の妻が明るくなり、それを妬んだダンナが妻を殺してしまう」話なので、さて、なんと思うだうか。
でも、本当に、常に思っていること。「愛し合っている」ことに間違いはないのだけれど、向き合おうとすればどんどん溝がふかまっていく人間同志のやりとりとか、「愛だ」という勘違いだとか。私が「書き表したい」と思っているのはこんな感情なのだ。親に対して、男の人に対して、いつも感じる威圧感。それは私が女だからなのだろうか?それとも私が私だから?スザンナ・タマーロだから、書けるのかな。私には書いてまとめることは出来ないのかな。考えると暗くなっちゃうな〜。
あんまり、私の書きたいことを書いてくれているので、そのまま打ち込んでHPで公開しちゃおうか、と思ったくらい(それを一般的に盗作という)。できないので、取りあえず、彼女のようにベリーショートにして、密やかな、脅えた笑みを浮かべて写真でも撮りたいな、などと、わけのわからないことを考えてしまった。
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誰かが書評で褒めていたのでそれではと読むことにした本。小川洋子か川上弘美だったと思うのだけど。
「救いようもない暗い話だが最後に一筋の光が見える」みたいな書評だったように記憶しているが、本
当に一筋の光しか見えなくてどんよりしてしまった。
3話の短編からなっているが全てを通して家庭内の弱い立場の人が主人公で、親がいない子だったり、
理不尽に暴れる夫を持つ妻だったり、妻が浮気していると思いこんで妻を殺す夫だったりするんだけど、
本当に救いがない。
でもこういうことって誰も書かないけどあるよな、きっと、と思うこと多々あり。
自分の精神状態が落ちている時は読まないほうがいいです。 -
く、暗かった、な・・・!(おおう)キリスト教の国の話だなぁって空気が漂ってます。お話としてはとっても面白いんだけどあんまりハッピーじゃないエンドなんだよね・・・!おもしろい、けど、ちょっと哀しかったです。