ムラヴィンスキーと私 河島みどり

著者 :
  • 草思社
4.30
  • (6)
  • (2)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 30
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794213983

作品紹介・あらすじ

不滅の音色はどのように紡ぎだされたのか?ムラヴィンスキーの通訳として15年間巨匠と接した著者による評伝。文中の日記とショスタコーヴィチとの往復書簡は日本初公開。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 驚きだったのは2点。
    1つ目はソ連一番のオケの団員を掌握した経緯。
    もう一つはミスをした団員はシベリアに送られる (笑)などと噂されたあの強面な指揮ぶりとは裏腹に共産党とは、しばし対立をし、けっして国内で特権的な立場にいたわけではなかったこと。

    <その他の書籍紹介>
    https://jtaniguchi.com/tag/%e6%9b%b8%e7%b1%8d%e7%b4%b9%e4%bb%8b/

  • これを読んでからショスタコーヴィチの7番を聴いていると、今こそ祖国のために団結して戦おう!というようなロシア人ではないのに、愛国心のようなものがメラメラと湧き上がってくるのを感じた。過酷な歴史、その時代に生きた人々の想いが刻まれた音楽なのだと分かった。

    戦争が架橋の最中で、疎開先でも高いレベルを維持しての演奏会を続け、まさかこんな時に《音楽》をしているのか??!と敵国を驚かせたという記述も印象に残った。

    芸術の根ざす場所が、どうしてもなくてはならない渇望されるもの、という風に感じた。

    民衆の中、国家的組織の中、全部の中に芸術が誇りとして存在すること。

  • 初めて知った話が沢山。
    読みながら、思わず涙してしまったです。とてもオススメの本。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

ロシア語通訳・翻訳家。リヒテルの通訳を27年務めた他、ムラヴィンスキー、ボリショイ・オペラ、モスクワ芸術座などの通訳、「石の花」「僕の村は戦場だった」など映画の字幕翻訳を手掛ける。著書に「ピヨートル大帝の妃」「ロマノフの徒花」「ムラヴィンスキーと私」(いずれも草思社刊)がある。

「2015年 『文庫 リヒテルと私』 で使われていた紹介文から引用しています。」

河島みどりの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×