- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794213983
作品紹介・あらすじ
不滅の音色はどのように紡ぎだされたのか?ムラヴィンスキーの通訳として15年間巨匠と接した著者による評伝。文中の日記とショスタコーヴィチとの往復書簡は日本初公開。
感想・レビュー・書評
-
驚きだったのは2点。
1つ目はソ連一番のオケの団員を掌握した経緯。
もう一つはミスをした団員はシベリアに送られる (笑)などと噂されたあの強面な指揮ぶりとは裏腹に共産党とは、しばし対立をし、けっして国内で特権的な立場にいたわけではなかったこと。
<その他の書籍紹介>
https://jtaniguchi.com/tag/%e6%9b%b8%e7%b1%8d%e7%b4%b9%e4%bb%8b/詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これを読んでからショスタコーヴィチの7番を聴いていると、今こそ祖国のために団結して戦おう!というようなロシア人ではないのに、愛国心のようなものがメラメラと湧き上がってくるのを感じた。過酷な歴史、その時代に生きた人々の想いが刻まれた音楽なのだと分かった。
戦争が架橋の最中で、疎開先でも高いレベルを維持しての演奏会を続け、まさかこんな時に《音楽》をしているのか??!と敵国を驚かせたという記述も印象に残った。
芸術の根ざす場所が、どうしてもなくてはならない渇望されるもの、という風に感じた。
民衆の中、国家的組織の中、全部の中に芸術が誇りとして存在すること。 -
初めて知った話が沢山。
読みながら、思わず涙してしまったです。とてもオススメの本。