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- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794214737
感想・レビュー・書評
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経済誌「エコノミスト」の編集長ビル・エモットによる日本経済の行方を鋭い視点で分析した傑作。
とかいいつつ、彼の分析がどこまで的を得ているのか、俺は知らないけど、前作「日はまた沈む」(これもベストセラー)で日本のバブル崩壊を予測していたというのだから、やっぱすごい分析力なんだろうね。
で内容は、長すぎた日本の不況がようやく終わり徐々に回復に向かう、しかも中国型のような急激な変化ではなく、昔からの日本の良さ(企業内の協調体制、高度な教育、高度な技術等)が前面に出た形で景気が回復してくだろう、というもの。
この15年間日本は過去の負の遺産を片付けるのに必死になった。あらゆる改革を行い、制度を変え、リストラ、終身雇用撤廃、企業の合併etc..
そしてついに改革を唱える小泉政権続投により、日本のここ数年の方向性が決まったと、著者は言う。(まぁ色々意見があるとは思うが。)
ライブドア、楽天、三井住友FGによる敵対的買収等、数年前の日本では有り得ない出来事が、日本型資本主義の構築の表れであると説いている章があるが、日本のことよく見てんなーって感じです。
一方では、人口の減少や少子高齢化などを起因とする労働力人口不足とかで、日本衰退説も囁かれている中、ビルさんはしっかりとした経済分析力で日本経済の行方、特にアジアにおける役割などと絡めてとくとくと語っておられます。なんかほっとしちゃうよね。
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