声に出して読みたい日本語 (1) (草思社文庫)

  • 草思社 (2011年2月1日発売)
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感想 : 14
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  • 本 ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794217998

作品紹介・あらすじ

祇園精舎の鐘の声からガマの油売りまで、覚えて声に出すと心地よい日本語の
名文、名句を集めた本。暗誦は心を養うために必要であり、もっと注目すべきと説く。

感想・レビュー・書評

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  • ベストセラーだったとは露知らず、ブク友さんのレビューを読んで興味を持ち探してみたら、齋藤孝さんの著作だったという幸運。
    歴史の中で吟味され、生きぬいてきた名文・名文句を著者が選び抜いてある。
    その数もさることながら、知識の幅の広さに圧倒されそうだ。
    そして声に出して読んでみると、テンポの良さが「身体に染み込んでくる」よう。
    かつては隆盛を誇っていたという暗唱文化。
    何故廃れてしまったのだろうと、そんなことを思いながら読み進めることに。

    後書きによれば、詰め込み式の早期教育と一緒くたにされてしまった経緯がありそうだ。
    確かに幼児教育の段階で、意味不明な古文を大きな声で暗唱していたら、奇異な眼で見られるかもしれない。
    でも我が身を振り返ってみれば、小学校に入りたての頃、百人一首を覚えていくのはものすごく楽しかった。
    友だちどおしで競い合ってもいたし、帰宅すれば家族に自慢げに披露したものだ。
    それぞれの歌の意味は後年知ることになったが、成長の段階でリークする学びに出会うと、それもまた二重・三重に楽しかった。
    著者は暗唱・朗読をメニューのひとつにした私塾を開いているそうだが、生涯学習のひとつの手段として「暗唱・朗読」はとても良いように思う。
    小学校でもぜひにと言いたいところだが、その指導案が通るかどうかは不透明なので、こちらはあまり期待できそうもない。
    これを読んだ方が、おうちでお子たちに薦めるのは大いにアリだろう。

    祖父母世代の方たちは、会話の中でもしばしば名文・名文句が飛び出す。
    その小粋で気の利いた会話は、時に場を和ませくすっという笑いを誘う。
    あんな風に喋れたら、どんなに会話も楽しいものになることだろう。
    「ああ言った」「こう言った」の言葉の切り取り合戦の渦中にあって悩んでおられる方は、名文・名文句を覚えて返り討ちにしてさしあげるとよろしいかと(笑)。

    さすがに寅さんの「四谷赤坂麹町・・」という口上は載っていないけど、それ以外の、知っている限りのほぼすべては網羅してある。
    右ページにその名文・名文句。左ページに解説。これがまた読み物として面白い。
    「いろはがるた」が新鮮で楽しいので、声に出して覚えてみたいもののひとつだ。

    • mofuさん
      nejidonさん、こんばんは。
      いつもいいねをありがとうございます。

      我が家にも斎藤孝さん監修の「にほんごであそぼ ことわざかるた...
      nejidonさん、こんばんは。
      いつもいいねをありがとうございます。

      我が家にも斎藤孝さん監修の「にほんごであそぼ ことわざかるた」があります。
      大人でも知らないことわざがあり、四苦八苦してます。
      小学5生の次女が一番ことわざを知っていて、かるたをとるのが早いくらいです(^-^;

      斎藤さんにはこれからも、子供から大人まで楽しめて日本語に親しめるものを創っていってほしいです(*^^*)
      2018/04/22
    • nejidonさん
      mofuさん、こんばんは(^^♪
      (あ、そう言えばこの時間帯は、こんばんはですね・笑)
      コメントありがとうございます。
      うわぁ、ご自宅...
      mofuさん、こんばんは(^^♪
      (あ、そう言えばこの時間帯は、こんばんはですね・笑)
      コメントありがとうございます。
      うわぁ、ご自宅にそんな面白そうなものがあるのですか!
      大人でも知らないようなことわざって、何だかすごく興味があります。
      そしてやはり、小5のお嬢さんが一番覚えが早いのですか。
      子どもの頭の柔らかさには、大人はとても敵いませんものね。
      私もぜひ手に入れて、一人で(笑)遊んでみたいです。
      斎藤孝さんの同じシリーズを、今また読んでおります。楽しくてとまりません・・
      mofuさん、また面白い本に出会いましたら教えてくださいね。
      2018/04/22
  • 子供にも読んで聞かせたい。大人も声に出して読むには練習が必要かも...。

  • B809.4-サイ-1 300356615

  • 登録番号:11000 分類番号:809.4サ(1)

  • 小学校の時の、塾の教材でした。暗唱の楽しさを教えてもらった。古典が好きになるきっかけとなった作品。

  • 今さらですがこの大ベストセラーを読了。宗教にも似た肚肝云々の部分が若干鬱陶しい以外は楽しめる本だと思います。

  • いつ読むでもなし、、、ただ、手元に置いておく気になって。

  • 10年前にベストセラーになったのをおぼえていた。
    お風呂に浸かりながらゆっくり読んだが、なかなか良いリラックスタイムになった。
    なんとなく知ってるものや、古典でやったなあってものもあったけど、まったく知らないものもあり。
    特に「浮世風呂」が気に入った。たしか社会科でタイトルだけ出てきたような気がするが、こんなに気持ちの良い楽しい短文だとは知らなかった。
    清水の次郎長って全然知らないけどなにこれ面白そう。
    平家物語に興味がわいたので、小説調に読みやすくなっている本があったら読んでみたいと思った。

  • 学生の頃暗誦した平家物語や方丈記、春望、初恋、草枕などなど、
    どれもが懐かしい。

    そして、無性に心おきなく大きな声で、好きな詩や小説を暗誦・朗読したくなりました。

    • ruozaiさん
      よみきかせ、今朝は「だくだく」でした。これまた、楽しいのよ~
      よみきかせ、今朝は「だくだく」でした。これまた、楽しいのよ~
      2011/11/17
  • 知っているもの、知らないもの、いろいろな名文が載っていて、簡単な解説もついていて勉強になりました。最近では、なかなか声に出して読むことが少ないので、結構つかえたり、テンポが意外とむずかしかったり、黙読とは違う感じがあります。載っている文も有名なものが多いので、気軽に読みたいと思います。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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