こんなにちがう ヨーロッパ各国気質 32か国・国民性診断

  • 草思社
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本棚登録 : 225
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794218964

作品紹介・あらすじ

ギリシャ人はなぜ働かないのか?なぜ幸福なノルウェーで大量殺人が?なんでもありのオランダ人。時間にルーズなポルトガル人。…EUの危機がわかる本。

感想・レビュー・書評

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  • ヨーロッパについてのいろんな小ネタが満載で、各国のことをしっかり調べる時のおまけに読み返したりしています。

    例えばこんなカンジ↓
    <イギリス>
    ・イギリスの人は誰も自分を「イギリス人」とは思っておらずイングランド人、スコットランド人と考えていること、サッカーのワールドカップでは「イギリス」ではなく「イングランド」「スコットランド」「ウェールズ」「北アイルランド」として出場すること、オリンピックではサッカーで「イギリス」として出るのが嫌でロンドンオリンピックで52年ぶりに出場するというのが面白かったです。

    <トルコ>
    ・イスタンブールの絨毯屋は日本人を最高のカモだと思っているそうです。買うまで店に閉じ込められることもあるとか。そんな場合は日本とトルコの友好の歴史やいかにトルコが好きかという話で親分肌のトルコ人の義侠心に訴えるのが良い方策だとか。
    ・サンタクロースのモデルは現トルコの小アジア出身の聖ニコラウスなのだそうです。

    <フランス>
    ・フランス語を話し、フランス文化を受け入れるのであれば、さまざまな民族を受け入れる寛容なところがある。永住移民には参政権も認めていて、国民的女優のイザベル・アジャーニは移民のアルジェリア人の父とドイツ人の母の間に生まれ、サルコジ前大統領はユダヤ人の母を持つハンガリー移民二世。
    ・フランス人は個人主義だがその反面、繊細な社会のルールの中で生きている。会社、郵便局、ホテルなどの出入り、エレベーターの乗り降りなど自分と周囲にいる人々の性別、身分、年齢などを比較して優先順位を考えて動かなければ教養の内非常識な人間と思われる。
    ・「フランス人はフランス語でないと応じてくれない」という話がよく広まっているが、礼儀を尽くす人には好意的に接してくれる面もある。
    ・恋愛天国のフランスでは夫婦は一生涯男と女の関係であり続ける。熟年のカップルがある日突然別の異性に心を奪われることも往々にしてあり、いつでも関係をリセットする危うさがつきまとう。ある雑誌でフランスの男性に「魅力的だと思う女性の年齢」のアンケートで50代の女性が一番人気で、その理由が仕事もできて社会経験も豊富な大人の女性を求めているとのこと。ミッテラン元大統領が30年以上付き合った愛人との間に隠し子があったことが発覚したとき、記者会見で「それが何か?」と答えた逸話もある。
    ・「レストランで、スープに蠅が入っていたらどうする?」というエスニック・ジョークで、
     ドイツ人は、「スープは熱いので十分に加熱殺菌されている」と冷静に判断し、蠅をスプーンで取り出してからスープを飲む。
     イギリス人は、スプーンを置き、得意の皮肉を言ってから店を出ていく。
     ロシア人は、ウォッカで酔っ払っているので、蠅が入っていることに気付かないで飲む。
     アメリカ人は、ボーイ、コック、支配人と次々に呼び出して苦情を言った挙句、裁判に訴える。
     そしてフランス人は、「スプーンで蠅を押し潰し、出汁をとってからスープを飲む」と言われているほどゲテモノ食いのイメージがある。

    <ドイツ>
    ・真面目で勤勉と言われるが、日本人とは異なり、与えられた義務をその通り遂行するというもの。寝たくない男性の世界ナンバーワン。意外な一面として「子供っぽい」「羽目を外す」という面がある。質実剛健でも家具には糸目をつけない。
    ・ドイツの国境が変わり続けたことで「ドイツ人」の定義がかなり曖昧になっている。
    ・食事にお金をかけず、ソーセージとビールがあれば十分ごちそう。
    ・自然と戯れるのがドイツ人の憩いであり、何よりの楽しみ。
    ・規則正しく、ツアーなどでも時間に遅れたら容赦なく置いていく。

    <スイス>
    ・スイス人は忍耐強く勇敢で誇り高いが、閉鎖的で警戒心が強い。
    ・13世紀に民主主義を採用した国だが「婦人は家を守り、子育てするのが本来の役目」という意識が強く、女性参政権が認められたのは1971年。
    ・傭兵時代の名残で小麦粉は前々年に収穫したものから使うのでスイスのパンはいまいちと言われる。
    ・スイスでは一般にウィリアム・テルが実在の人物だと信じられ、テル父子の銅像や弓矢や肖像画がたくさんある。
    ・一般家庭に「民間防衛」が国から配布され、一家に一台護身用の自動小銃が配備される。
    ・20~30歳の男子に兵役義務があり、有事には徴兵される。

    <ギリシャ>
    ・ギリシャ人は明るく快活で大らかな反面、時間や約束にルーズ。
    ・西欧文明揺籃の地という過去の栄光と現状の狭間で満たされない自意識をもつ。
    ・世界で一番セックスの回数が多い民族。
    ・隣国マケドニアとギリシャのマケドニア州に住むのは同じ民族で国境問題に悩んでいる。
    ・ギリシャの喫煙率はEUの中で最高。肥満率も70%を超えてヨーロッパ1位。「メタボリック」はギリシャ語が語源。
    ・ギリシャのコーヒーはトルココーヒーと同じだが「ギリシャコーヒー」と呼ぶ。残ったコーヒーの粉でコーヒー占いをする。
    ・「カコ・マティ(邪悪な目)」から守るお呪いが今でも行われている。

    <イタリア>
    ・「アモーレ、カンターレ、マンジャーレ!(愛して、歌って、食べて)の国」
    ・陽気でハチャメチャ、男性は女性を条件反射的に口説く反面、マザコンで少年のように純粋でナイーブな一面を持つ。
    ・世界のユネスコ文化遺産の6割がイタリアにあると言われる。
    ・ベルルスコーニ元首相が下ネタ発言をしても許せるほど許容範囲の広い国民性。

    <スペイン>
    ・スペイン人は陽気、自由、マイペース、おせっかいで、どこか関西人に通じるものがある。
    ・役所も銀行も昼の二時で閉まる。勤務時間中でも家族に電話するのは当然の権利とみなされ、仕事の合間に酒を飲んだり、昼休みから戻るのが遅れたり、そのまま会社に帰ってこなかったり、サッカーの試合が仕事より優先されるということは日常茶飯事。
    ・カタルーニャ人やバスク人は自分をスペイン人だと思っていない。バスクの一部リーグ所属のサッカーチーム「アスレチック・ビルバオ」は創立以来100年以上、外国人もスペイン人も起用せずバスク人だけで構成され続けている。
    ・1986年に通産省が発表した「シルバーコロンビア計画92」で退職後にスペインに居住することを勧めていて失敗した。

    <デンマーク>
    ・平等意識の強い福祉国家で教育大国、環境大国。
    ・農業に適さない土地で酪農に注力して食糧自給率300%
    ・自動車を追い出して自転車に乗ることを勧める政策で、自動車税は180%
    ・王室がオープンで国民に大人気。マルグレーテ二世はヘビースモーカーで民衆に手を振りながら片手にタバコを持っている。
    ・人権重視でイスラム諷刺事件も許容する。裏ではイスラム系移民増加という事情も。

    <ノルウェー>
    ・今でもトロールという妖精が信じられている国(トロールはトトロやムーミンのモデル)
    ・世界一豊かで平等な国。すべての国民の個人資産、年収、納税額、住所、電話番号が公開されている国。
    ・北海油田で金持ちの国でも衣食住にお金を使わない素朴な人々。零下10度くらいなら窓を開けて寝る。

    <スウェーデン>
    ・几帳面で日本人に似ているところがある国民性。
    ・子供の自主性を伸ばす教育。ほとんど叱らない。
    ・離婚が一方の裁判所への届け出で成立し、片親でも十分暮らせるため離婚率が高い。

    <フィンランド>
    ・欧州一シャイな人々が住む国。
    ・国土の4分の1が北極圏に属し、寒さを皮肉ったジョークが盛ん。
    ・ユニークな教育大国で競争させないきめ細かい教育で世界一教育が進んでいる国。
    ・日本人からして面白い名前が多い国。
     ノキア・ジャパンの社長「ウコンマーンアホ」、初代駐日大使「ヴィルヨ・アホカス」、若くして就任した首相「エスコ・アホ」、スキージャンパー「ヤンネ・アホネン」、他にも「アシカイネン」「アホカイネン」「ヘンナ・アホ」「パーヤネン」など。
    ・風変りな世界大会がある。
     奥様運び大会、携帯電話投げ世界選手権大会、エア・ギター世界選手権大会、サウナ世界選手権大会、国際雪合戦大会、コケモモ摘み世界選手権大会、泥サッカー世界選手権大会、アクア・ジョギング世界選手権大会など。

    <アイスランド>
    ・人口密度が世界179ヶ国中175位。(1平方キロあたり3.11人)
    ・ファミリーネームをもたず、「自分の名前」+「父親の名前+父称(息子ならソン、娘ならドッティル)」となる。

    <チェコ>
    ・大国に翻弄されてきた歴史から、警戒心が強く、ネクラで争い事が嫌うところがある。
    ・ヨーロッパのなかでは工業分野で存在感を出している。ハプスブルク帝国の工業の担い手であり、戦後は「コメコンの鍛冶屋」と呼ばれる。「ロボット」はチェコで生まれた言葉。
    ・日本の国際結婚第一号はチェコ人と結婚した青山光子。汎ヨーロッパ主義を唱え「EUの父」と称えられるリヒャルト・クーデンホーフ=カレルギーの母親。夫がチェコに帰国後10年で急死したのちに家督を継いで黒髪の伯爵夫人として社交界で活躍。
    ・首都プラハのど真ん中が文化遺産のため、現代生活には不便。自動車での移動は一方通行が多く、すぐに駐禁で取り締まられる。チェコの警官はどこか陰湿さが漂い、欧州一厳格。
    ・チェコではお礼が大事。一度お礼を言った後、次に会った時に改めてお礼が必要。三年もたってから「あのとき」の話をするほど執念深いところがある。
    ・チェコは一人当たりビール消費量世界一。日本でよく飲まれる黄金色のピルスナー・ビールはチェコ発祥。

  • 1991年よりウィーンに暮らし、セルビアで出版社を経営している著者が、ヨーロッパ32カ国の国民性を紹介。

    とても面白い本だった。国の歴史や背景などもわかりやすく書かれており、日本人の各国に対するイメージなども考慮しつつ文章を仕上げている。
    楽しく、最後まで一気に読める本です。保存版にもおすすめ。

  • ヨーロッパ32ヶ国の国民性などを紹介した本。
    大国よりも世界史でなかなか勉強しない
    あまりなじみのない小国の内容が面白かった。

  • 駅前

  • つまらなかった。
    ジョーク毎回入れるかと思いきや中途半端、
    絶対某ベストセラーからあてはまる国だけ選んだだろ。

  • 日本でも東京の人や東北の人、関西の人や沖縄の人でもそれぞれ違った気質があるように、ヨーロッパの各国でもかなり違います。そんな違いを国別に歴史背景も含め解説してくれている本。メジャーなイギリス、フランス、ドイツから違いがイマイチわからなかった元ユーゴ諸国(スロヴェニアやクロアチア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナなどなど)まで。
    ところどころに出てくる世界各国ジョークが面白い。
    日本も登場します。

  • セルビア共和国に出版社を立ち上げたジャーナリストによるヨーロッパ32か国の歴史や現状、気質をまとめた一冊。

    バラエティ豊かな各国気質を面白がりつつ歴史や政治・経済状況などカタめの知識もほどよく得られるのが素敵。
    これだけ生きてニュースも見てるつもりなのに未だに知らない国がたくさんあるものだな…と反省しました。
    個人的にはフィンランドの章が好き。ヘンテコ世界大会に感じる本気さと緩さが何とも愛しい。

  • エスニックジョークは大半知ってるものだったけど、国民性分析など面白い。

  • おもろそう

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著者プロフィール

片野優(かたの ゆう)/東京都立大学法学部卒業。ジャーナリスト。集英社勤務を経て独立。1991年よりオーストリアのウィーンに暮らす。ハンガリーのブダペストに滞在中は現地在住の日本人向けミニコミ雑誌『パプリカ通信』を創刊。現在、セルビア共和国のベオグラードで出版社を経営。旧ロシアや北極圏を含むヨーロッパ各地を訪問・取材し、環境・歴史・文化・旅をテーマとした情報・記事を発信している。『こんなにちがうヨーロッパ各国気質』(草思社)、『日本人になりたいヨーロッパ人』(宝島社)ほか多数の著書がある。

「2016年 『料理でわかるヨーロッパ各国気質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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