野宿入門―ちょっと自由になる生き方 (草思社文庫)

  • 草思社
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本棚登録 : 187
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794219077

作品紹介・あらすじ

「これは家で寝ているより断然面白いではないか!」15歳にして野宿に目覚めてしまった著者が、野宿の心得からかしこい場所選びまで親切指導。野宿するのにもちろんお金はかかりません。休みがなくっても、大丈夫。まずは一晩外で寝るだけでOK。都会の道ばた、無人駅、公園…どこでもMY野宿スポットに変わっちゃう。心に風が吹いたらば、寝袋をもって街に出よう、野宿をしよう。

感想・レビュー・書評

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  • 野宿ができるなら、鈍感力は最高クラスだ。先が読めないのが野宿の面白さ

    〇感想
     タイトルと装丁に惹かれて購入。読む前は「野宿って大変なんじゃないの?あえて野宿する理由ってなんだろう」と思っていたけれど、著者自身、野宿は大変そうで、お金がないから消去的に野宿をしていることが多くて笑ってしまった。いや、確かに野宿自体の面白さについても記述はある。身近な公園で野宿をすれば「こんな人たちがいたんだなぁ」という夜の風景に気づく。いろいろな人や動物がきたりする。野宿の面白さは先が読めないことだ。
     では、読んで私も野宿をしたくなったかというと、そうではない。野宿はやっぱり大変そうなのだ。以下のような点だ。
    *野宿の大変そうなコト
    ・熱い、寒い
    ・虫が来る
    ・ヤンキーが怖い
    ・職務質問される
    ... などなど。野宿が好きな人といっても、上記の点はやはり気になるらしい..。野宿ってなんだか自由そうにみえて、結構窮屈。いろいろ気にしないといけないことが多いんだなぁと分かりました。
     ただ、「人間は野宿できる。」「友人なんて頼りにならない。『頼れるものは野宿スキルだけである』」といったことを知れたのは、ちょっと人生をラクにしてくれる気がするな。

  • 野宿愛好誌の主宰でもある、著者さんの野宿Hacksをまとめた本。

    「『野宿愛好家』という方々が存在するらしい」というのは、かなり前から知っていた。「野宿ってそもそも、愛好できるの?」という根本的な疑問は、このさい横に置いておくとして(実際、できてるし)、「野宿」と聞けば、「寒くない?」「ホームレス狩りとか、ひどい目に遭わない?」という、恐れが先に立つものだと思うけれど、いざやってみると、そうでもないらしい。「大丈夫っすか?」と、夜遊び中学生まで心配してくれ、生温かく見守ってくれるなんて、日本の治安、捨てたもんじゃねえ!とも思うし、「真面目に野宿してるんですよ」という「本気」が伝わってるんだと思う…「イタそうな人だから避けとこう」という意見があるかもしれないけど。

    野宿はやむを得ずしてしまう「消極的野宿」から、「ここで寝てやる!」という「積極的野宿」に発展させる楽しみがあるらしく、そこはまさに大科学実験的に、「やってみなけりゃわからない」ものなんだろう。映画のレイトショーで帰りそびれて「じゃあ、野宿しますか?」という出会いもあるし、「母娘野宿」で、母の内面の解明にも役立つのか!知らんかった!野宿「グッツ」の選定や、「野宿に適する場所」のポイント、野宿に関するQ&Aは、意外と危機管理っぽくて実際的かも。

    ちょっと不思議ちゃんめいた軽やかな筆致で、奥深い野宿ワールドを見られるので、この☆の数。いざという時の心構えに、1冊持っていてもいいか...でも、私が野宿をしていたら、「リアルに生活に困っている」と思われてもしょうがないかもしれないなあ。

  • 野宿からはじまった恋、母との野宿、女子高生の頃野宿しようとして補導されたこと…。
    ごちゃごちゃ野宿のノウハウについて語られるよりも、こういったエピソードのほうがよほど心に残る。
    よほど野宿に興味が湧く。
    彼女のいう「切実さ」があるから。

    編集さんがあほんだらです。

  • 野宿にはロマンがある!凄く共感できるので、野宿の素晴らしさを切々と語る内容は否定はしないのだが、テクニック論も乏しく、同じ事を何度も言い続け、エピソードも弱いので飽きてくる。嫌な言い方をすれば、薄っぺらい価値観の薄っぺらい本。もう一つ気になったのは、自分勝手に野宿して、他の人にもその行為を勧められると、例えば駅に危ない人が寝ていて子供が安心できない世の中に。そういう意味でも、自己主張の先走った薄っぺらさを感じてしまった。ロマンがあるのだからこそ、モラル論のこだわりに触れて欲しかった。例えば、こういう仕立てよりも、小説にした方が良かったのでは。

  • 野宿欲が復活しそう(笑)

  • 初めはおもしろくないなぁと、野宿に必要なものは新聞紙と段ボール。
    そこへいくつくまでちんたら同じようなことの繰り返し。
    まぁまぁ読むうちにコラムがあってこれは実体験談で内容が少し色付いていく。
    他は無駄に字数を埋めているなという感じ。

    野宿についてもう少し分析的に書いてほしかった。
    例えば野宿には消極的な野宿(終電を逃した時などの余儀なくの野宿)
    積極的な野宿(旅)の時の違いをもっと明白にするとか。
    書いてはいるものの無駄な言葉で埋もれていく感じだね。

  • 思っていた内容と違った.
    サバイバルノウハウ的なものを期待したが,それが主ではなかった.

    積極的に野宿をするという経験で見えた発見,気づきから社会全体が持つ固定観念に囚われていないか.もっと自由になったらどうかと言っているような気がした

  • 地名まで含めて、具体的な野宿ポイントの紹介とかあるのかなと期待していたけど、そんなもの明らかにしたら、殺到してしまうね。野宿は工夫の積み重ね。試行錯誤と先達からの情報収集がポイント。早速、うちの庭で寝てみることから始めようかな。

  • 新書文庫

  • 野宿を愛してやまない著者が、日本全国の野宿愛好家と野宿デビューを目論む野宿予備軍へ、野宿のすばらしさとそのやり方を語る。

    勘違いしそうだが、この本で語られる「野宿」とは、おしゃれで清潔な「アウトドア」の一種ではない。使うものはせいぜい寝袋。時には寝袋も使わず、どこからか拾ってきたダンボールで代用することもある。カネにモノを言わせてゴアテック衣類やテント、キャンピングカーなどを準備することはしない。街中の駅や公園、駐車場で雑魚寝する本物の「野良宿泊=野宿」なのだ。

    女ながら、そんな野宿を愛する著者のエピソードは豊富だ。お巡りさんに起こされたり、公園で起きてラジオ体操集団に混ざったり、ブルーシートを毛布代わりにすることを教わったりと。この手の本では、野宿者同士のふれあいとか、家を失った被災者へのメッセージといったウソ臭い人情話が挿入されそうだが、それはない。あくまでも野宿を語ることだけに徹する著者の姿勢に、野宿愛がより際立つ。

    結局、野宿には体力や健康が必要なのはもちろんだが、世間体と羞恥心を乗り越えることが重要だ。逆にそれさえ乗り越えれば、すばらしき野宿ライフが待っている。

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著者プロフィール

1980年、神奈川県生まれ。人生をより低迷させる旅コミ誌『野宿野郎』編集長(仮)。著書に『野宿入門』(草思社)など。好きな盆踊り会場は「錦糸町の河内音頭」、好きな音頭は郡上おどりの「猫の子」

「2015年 『今日も盆踊り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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