12月25日の怪物: 謎に満ちた「サンタクロース」の実像を追いかけて

著者 :
  • 草思社
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本棚登録 : 119
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794219343

作品紹介・あらすじ

クリスマスに子供たちにプレゼントをくれる、サンタクロースという存在。しかし、そのルーツをたどると、そこには想像を絶する"異形の怪物"の姿があった-。「物語を旅する」異能の探検家が、サンタのルーツを求めて、トルコ、イタリア、オランダ、アメリカ、フィンランド、オーストリア、日本、中国を訪ね、サンタの知られざる素顔と日本人にとってのサンタの意味を解き明かしていく、スリリングな旅ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • サンタクロースはキリスト教の聖人、「聖ニコラウス」だという話は聞いたことがあった。
    その時はつまらないことを言う人だなと思った。
    サンタクロースはサンタクロースでしょ、と。

    そんな私がこの本を読んだのはタイトルの「怪物」という言葉が気になったからだ。
    サンタクロースの話になぜ怪物が登場するのか?
    ドキドキしながら読み進めた。

    疑問もいくつかあるし、やっぱりサンタクロースはサンタクロースでいいやという気持ちもあるけど、今はこの本を読んで良かったなと思っている。
    「キリスト教じゃないのにおかしい」とクリスマスの眉をひそめる人達にも読んでほしい。

    それに秘密が多ければ多いほどクリスマスのドキドキが増す気がするし‥。

    • MOTOさん
      是非、解明して欲しい謎と、
      解明しなくてもいいのに…と、思う謎って、世の中にはありますよね~♪

      サンタの事はほっといて欲しい謎かも。
      とは...
      是非、解明して欲しい謎と、
      解明しなくてもいいのに…と、思う謎って、世の中にはありますよね~♪

      サンタの事はほっといて欲しい謎かも。
      とは言え、
      その正体を知った所で、今までとこれからを変えようって事には絶対ならない。
      サンタクロースはそこまで、レベルを上げきった存在だと私は思うので、彼ん家の扉をノックするような気持で、読んでみたいな!と思える本ですね♪
      2012/12/27
    • takanatsuさん
      MOTOさん、コメントありがとうございます!
      そうなんです!
      「サンタは○○だ!」なんて言っていい気になってるような本だったら無視なんで...
      MOTOさん、コメントありがとうございます!
      そうなんです!
      「サンタは○○だ!」なんて言っていい気になってるような本だったら無視なんですけど(笑)
      この本はサンタさんをもっと身近にしてくれる気がします♪
      2012/12/27
  • 娘も小6になるので、サンタクロースの出口戦略を考えようと図書館に行き「サンタクロース」関連本を何冊か読んでみる。その中で本書はサンタクロースを探す旅(ノンフィクション)という事で借りて帰る。

    サンタクロースには「キリスト教司教 聖ニコラウス」というモデルがいて、
    「トルコ産まれのニコラウスの信教はヨーロッパに伝えられ、オランダ人がアメリカに持ち込んでサンタクロースとなり、コカ・コーラの広告と共に世界中に広がった」
    との事。うむ、考えたこともなかったな。興味深いと読み進むが、興味深いくだりは早々にここで終わってしまった。その後は私にはあまり興味がない、細かいところ、ナマハゲを追う旅へと続く。
    冒険小説家と言うのはかっこいいが、なかなか読者に楽しく伝えるのは難しいのだろうね。作者が行きたくなったところをつらつらと描く文章が続く。私は原田マハ氏の様に史実をベースに読む人の想像をかき立てるフィクションを重ねる作品が好き。冒険家と小説家の違いといったところか。

    高橋大輔という人には興味を持った。ロビンソンクルーソーの方が人気本の様だ、読んでみよう。

  • 歴史

  • サンタクロースにモデルがいることはなんとなく知っていたが、トルコ人であるいうことには驚いた。他にも興味深く感じるところも多かった。
    本書は、タイトルにもある通りサンタクロースに繋がるものを「追いかけて」いるもので、紀行文といった感じであった。解き明かすという目的で書かれたものではなかった。
    紀行文としては雑学を盛り込みつつ平易な文章でなかなか楽しめた。
    ただ一点、サンタ?を追いかけてとんでもないところに行き着いたわけだが、それを無理矢理サンタクロースの理解に結び着けたのはいただけなかった。点と点を強引に結んで決めつけてしまっているので、そのやり口はほとんど陰謀論と言える。
    こんなところまできちゃいました!で終わってくれたらまだスッキリしたのに。

  • 2012.10.30 第1刷発行

  • 「日本人にとってサンタクロースはナマハゲと同じ小正月の来訪神だったのだ。
    来訪神の正体は祖先だったのだ。
    ナマハゲやクランプスなどの怪物が持つ恐ろしさと聖ニコラウスやサンタクロースが持つ優しさ。それらは厳父でもあり、慈父でもある祖先が持つ二面性だったのだ。」

    サンタクロースの起源と変遷を追いかけた軌跡。
    旅で出会う人々が面白く、語り口も良くて引き込まれる。
    結論は、実際に旅をして手がかりをつかんだ末の実感がないと完全には飲み込めないと思うが、先祖が春の使者というのはいいなぁ。

  • サンタクロース。子どもだましの幻であり、在りし日の純粋さの思い出であり、商業主義のキャラクターであり、妖怪の一種であり、幸せの象徴。
    キリスト教の聖人がモデルになっているという話は聞いたことがあったけど、いまいちそのルーツというか、今こうした姿で人々に敬愛されるようになったいきさつはよく知らないままだったので読んでみた。
    そうかあ…サンタクロースは祖霊に通じるのかあ…。
    なかなかおもしろかったけど、ちょっと著者の個人的なところが目立ってるのが微妙だった気がする。

  • 「探検」と「サンタクロース」。思いがけない組み合わせだった。訪ねた場所にも思いがけない場所があった。そこもサンタと繋がるのか、という思いがけなさも。
    サンタクロースが何を体現しているのかは、なんとなく思い及ぶところではあったけれど、人の思いは世界で共通するところが、やっぱりあるのだな、と思う。
    探検が謎を追うことなら、私も探検に出られるのかな。

  • サンタクロースは春の使者。

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著者プロフィール

一九六六年、秋田市生まれ。探検家、作家。「物語を旅する」をテーマに、世界各地に伝わる神話や伝説の背景を探るべく、旅を重ねている。二〇〇五年、米国のナショナル ジオグラフィック協会から支援を受け、実在したロビンソン・クルーソーの住居跡を発見。探検家クラブ(ニューヨーク)、王立地理学協会(ロンドン)のフェロー会員。著書に『漂流の島 江戸時代の鳥島漂流民たちを追う』(草思社)、『ロビンソン・クルーソーを探して』(新潮文庫)、『浦島太郎はどこへ行ったのか』(新潮社)、『間宮林蔵・探検家一代』(中公新書ラクレ)、『命を救った道具たち』(アスペクト)などがある。

「2016年 『文庫 12月25日の怪物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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