文庫 わが魂を聖地に埋めよ 上 (草思社文庫)

制作 : 鈴木主税 
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794219510

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  • アメリカが光り輝く黄金のフロンティア開拓史だが、それは白人の
    視点に立ったからこその栄光の歴史なのだ。

    本書はフロンティア開拓史の陰に葬られたアメリカ・インディアンの
    側から書かれたアメリカ史である。

    絶版になっており何年か古書店で探していたのだが、この度、文庫
    になって復刊した。

    すべてはクリストファー・コロンブスが、新大陸にその1歩を刻んだ
    時から始まっていた。新大陸でコロンブス一行を迎えた赤い肌の
    人々は、ヨーロッパ人たちに贈り物を捧げ、丁重にもてなした。

    友好的な態度で接したインディアンたちに対して、あろうことか
    コロンブスは何人かを誘拐し、スペインに奴隷として連れ帰った。

    そうして新大陸では続々とヨーロッパから渡って来た人々が、
    インディアンの土地を荒らし回り、彼らの村を焼き払った。

    勿論、すべてのヨーロッパ人がそうだった訳ではない。一部の
    人々はインディアンたちの助けがなければ餓死を免れなかった。

    しかし、インディアンたちとの平和は長くは続かない。旧大陸から
    の移民が陸続と押し寄せた新大陸では、白人たちはインディアン
    の土地を占領し、誰のものでもなかった土地に囲いを作り、
    インディアンたちが自然と共に暮らして来た生活を脅かす。

    南北戦争で奴隷解放の為に闘った将軍や兵士たちさえも、
    相手がインディアンになると「同じ人間」としては扱わない
    ことが衝撃だ。多くの犠牲の上に成立した公民権法でさえ、
    インディアンたちは除外されている。

    インディアンたちを「野蛮人」と呼ぶ白人たちは、降伏の白旗を
    掲げる酋長を銃で狙い、女性や子供だけの村を襲って虐殺する。
    ただ殺すだけではない。遺体には凌辱が加えられている。

    白人の言うことを信じ、平和条約に署名し、穏やかに暮らしたいと
    願ったインディアンと、そのインディアンを騙し打ちする白人と。
    野蛮なのはどっちなんだ。

    上巻に描かれた各部族の悲惨な歴史だけでも圧巻。下巻を考え
    ると更に辛いな。

  • インディアン嘘ツカナイの意味よく分かってなかったなと反省した。
    時代としてはまさに西部劇。朝日選書のアメリカインディアン悲史に書かれた後の時代。ミシシッピ川の東に追われた以降の話。話の中に登場するインディアンたちの写真が所々に挟んでいるのもすごいよい。

  • インディアン迫害史。

    上巻を読み終えたところでは、激しい憤りしか感じてない。


    昔、英米文学の棚でこの本(単行本)を見つけたとき、タイトルと表紙のインパクトにひかれた(西部劇が好きだった)。短期間で書店から消えてしまったが、記憶には残っていた。

    今年になって忽然と文庫が書店に現れたのには驚いた。今回は消える前に購入。普段はしない積読をすることに。

    書店店頭からはやはりあっという間に消えたようだ。

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