シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術: 世界で通用する20の普遍的メソッド

著者 :
  • 草思社
3.77
  • (14)
  • (23)
  • (20)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 462
感想 : 33
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794221018

作品紹介・あらすじ

シカゴ大学で確立した世界標準の論文執筆マニュアル「シカゴ・スタイル」に基づき、どんな相手でも伝わる文章を書くための20の普遍的メソッドを公開。何をどう考え、どう整理し、どんな順序で言葉化すべきか?レポート、企画書、志望理由書からメール・ブログ、研究・学術論文まで…あらゆる文章の普遍的な型が身につく本。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 仕事で稟議書を書くときなど、つい自分の主張を強調しようとするあまり、文章の構成に思いが至らないことがあります。シカゴ大学で教えられている論文のスタイルが、世界標準として認められているとの表題が目にとまり、この本を手に取ってみました。

    特に印象に残ったのは2点です。ひとつは、理由を明確かつ先鋭に説明(Warrant)することにより、文章の論理性を高めることの重要性。もう一つが、対立する二つの視点を俯瞰して、その双方を批判しつつ持論を主張するという手法です。

    また論文は、現実にあるテンション(問題、矛盾など)をあぶりだして行くこと、という筆者の主張には大変強く感じ入るものがありました。確かに、常識的な内容であれば、文章としての付加価値はないといえるかもしれません。テンションを見出す視点というか、アンテナを張っていることも必要な気がします。

  • ビジネス向けでなく、どちらかというと、学術向けかと、読みながら感じました。

  • シカゴ大学で教えられている論文=「論理的文章」の書き方。文章・段落のつくり方、文章の全体構造とそれぞれの構成の仕方について、要約、事例、まとめで説得的に書かれている。
    論文を書く場面がない自分のような者にとっては本格的にすぎた感があったが、読み手を想定して、その疑問やツッコミに答えるような、テーマと結論、そして根拠を意識してみたい。
    15-123

  • ・接続語で読者のストレスを減らす。どんな接続語があるかに注意すれば、次に書いてある内容を予測できる。接続語がない時は、内容に変化がないと予想すればよい。
    ・主張を出したら、理由、具体的説明、例示、データと続ける。すると疑問が解消する。
    ・読んでいくときに湧き上がってくる疑問が、いちいち解消されると、それはもう相手の自己主張とは感じられない。読者自身の心の動きに沿った形で書かれているから、抵抗やひっかかりがなく、自然に受け入られる。
    ・シビアなツッコミを想定して、事前にツッコミに答えていく。
    ・根拠を列挙するピーコック型(孔雀型)は不利。一つの根拠を掘り下げるスネーク型で書く。
    ・初心者はピーコック型になりがち。論理展開が薄いので説得力がない。何故? どのように? どうして? 具体的には? 効果は? 利点は? と深堀りしていく。
    ・一つの前提から考えたことを詳しく展開することをアンパッキングという。
    ・狭さと深さは結びついている。最初の段階では意図的に狭く始める。
    ・解決はクリア・アンド・ディスティンクトに。
    ・断定表現をする。「~だろう」「かもしれない」と推論するのは、明晰に論理展開されてない証拠。
    ・常識に訴えない。常識に訴えるのは、自分の問題提起がユニークでない証拠。
    ・断言しないまま議論を続けると、言いたいこともあいまいなまま終わる。自分の考えの不徹底は必ず表現に出る。
    ・結論は、今まで述べたことから当然予想されることを書く。今まで述べたことの繰り返しか、そこから必然的に予想される結果を簡潔に書く。
    ・作家の仕事とは、何か。ある事実が自分にとってどういう意味を持つのか? 道徳・常識に反しようが、他人と取り替えのきかない「自分」という存在に徹底的にこだわって考えること。

  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB17684987

  • 貸出状況はこちらから確認してください↓
    https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00267607

  • 2021年6月期展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00518847

  • 学び直しにはいいかもしれません
    ポイントだけつまみ読み

全33件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

吉岡 友治(よしおか・ゆうじ):1954年宮城県仙台市生まれ。東京大学文学部社会学科卒、シカゴ大学人文学科修士課程修了、比較文学・演劇理論専攻。代々木ゼミナール講師を経て、現在、インターネット講座「VOCABOW 小論術」校長。ロースクール・MBA志望者などを対象に文章、論理の指導を行うほか、企業でもライティング指導を行っている。著書に『東大入試に学ぶロジカルライティング』(ちくま新書)、『だまされない〈議論力〉』(講談社現代新書)、『いい文章には型がある』(PHP新書)、『その言葉だと何も言っていないのと同じです!』(日本実業出版社)『「眼力」をつける読書術』(東洋経済新報社)など多数。著者HPhttp://www.vocabow.com/

「2021年 『ヴィジュアルを読みとく技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉岡友治の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×