文庫 日本開国: アメリカがペリー艦隊を派遣した本当の理由 (草思社文庫 わ 1-1)

著者 :
  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794222046

作品紹介・あらすじ

捕鯨は口実だった。米側史料を本格的に取り上げ、開国のシナリオを作った関係者の動きを点描。米国の東アジア戦略(対日・対中)の原型を示した「新・開国史」!

感想・レビュー・書評

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  • 先日、ペリー来航の航路を知り、その背景を知りたくなりこちらを選んだのですが、大正解の選択。これはかなりの労作。
    途中まで読んでみて、話があちこちに飛ぶので、「何じゃ?こりゃ?」と思い、読むのをやめようかと思ったのですが、読み続けてみると… 最後に話がみな回収されていくという… 著者があとがきで書いていますが、絵画の「点画」を意識したとのこと。近くで見ると個々の点、それを数歩後ろに下がって引いてみると壮大な「絵」が浮かび上がってくる、という… いやー、すごい。よく調べられているし。(出典の脚注もしっかりしている)
    ここに書かれていることを全く知らなかった訳ではありませんが、初めて知ったこと多数、メチャ勉強になりました。
    しかし、今の歴史教科書では、この辺りの、列強のせめぎ合いについて多少は触れているのですかね…?「ペリーは捕鯨船の寄港地を求めて日本に開国を迫った」なんて教え方するから、歴史の大きな動きも当時の世界情勢も全く分からなくなる。ひどいもんだと思います。

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著者プロフィール

日米近現代史研究家。北米在住。1954年静岡県下田市出身。77年東京大学経済学部卒業。30年にわたり米国・カナダでビジネスに従事。米英史料を広く渉猟し、日本開国以来の日米関係を新たな視点でとらえた著作が高く評価される。著書に『日本開国』『日米衝突の萌芽1898-1918』(第22回山本七平賞奨励賞受賞)(以上、草思社)、『アメリカ民主党の欺瞞2020-2024』(PHP研究所)、『英国の闇チャーチル』『ネオコンの残党との最終戦争』『教科書に書けないグローバリストの近現代史(茂木誠氏との共著)』(以上、ビジネス社)など。訳書にハーバート・フーバー『裏切られた自由(上・下)』(草思社)など。

「2023年 『オトナのこだわり歴史旅 伊豆半島編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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