ライト兄弟: イノベーション・マインドの力

  • 草思社
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本棚登録 : 73
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794222787

作品紹介・あらすじ

人類の長年の夢を実現させたライト兄弟の飽くなき探究の軌跡を描きつくす。2015年にアメリカで発売されるやニューヨーク・タイムズのベストセラー1位を独走した決定版評伝!
1903 年12 月17 日、ノースカロライナ州キティホーク近郊のキルデビルヒルズ。ウィルバーとオーヴィルのライト兄弟は、12 馬力のエンジンを搭載した「ライトフライヤー号」で有人動力飛行に初めて成功した。
人類を地上から解き放つこの革新技術を実現させた兄弟の苦闘と家族の愛情の足跡を、膨大な量の日記や報道記事、家族との手紙などの資料を駆使して描き切った評伝の決定版。

感想・レビュー・書評

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  • ・「皆に讃えられました」の一言で済ませられる最後の二章は省略してでも、エピローグの内容こそ独立した章立てでじっくり書いてほしかった。

    ・ライト兄弟伝というよりは、むしろライト一家伝であろう。父と妹の存在感の強いこと。

    ・読みやすい訳だった。一旦流れに乗ったら頁をめくる手を止めるのが困難だった。

  • 小学生でも知っている偉人中の偉人、ライト兄弟の評伝は、今年これまでに読んだノンフィクションものとしては間違いなくベスト。

    1903年12月17日に、兄弟は有人の動力飛行に成功した。子どもの頃に読んだ伝記はここで終わっていて、もちろん、ここまででも十分読むに値するのだが、それは本書で言えば前半部分。実は、話はそこからなのだ。この1903年の飛行の目撃者はたったの5人しかおらず、そこからこの世紀の大発明を世界がどのように受けて入れていくのかを描いた後半に山場が来る。
    母国アメリカは、政治的な事情もあって反応はつれなく、兄弟は欧州へ活路を求める。そして、最初の大喝采を浴びたのは実はフランスだった。ル・マンで迎えた世紀の展示飛行に、観客は驚愕し、狂喜し、兄弟の大発明はここでようやく認められることとなった。
    読んでいるこちらもつい興奮してしまうのだが、著者の書きぶりは興奮するどころか、逆に抑制がよく効いていて、それが本書の魅力になっている。この兄弟が人並みはずれた集中力と、諦めることを知らない持続力・忍耐力を兼ね備えていることが本書でよくわかるのだが、それは著者の言葉による人物描写のおかげではない。残された手紙や日記などの記録を効果的に引用し、読者に委ねていることに拠るのだ。例えば、兄ウィルバー・ライトが亡くなった時、父親であるライト牧師は「尽きぬ知性と沈着な気質、揺るぎない自立心とそれに劣らない節度、曇りなき目で真理を正しく見つめ、たゆむことなく真理を追い求めた」と哀悼の言葉を送っている。こうした記録として残っている言葉を絶妙に挿入して人物像を築いてゆく、この手法が実に巧みなのだ。
    また、本書は飛行機開発を軸にしつつ、様々なサイドストーリーが伴走する。絶頂期にあった欧州の王族や富豪の存在は大きく、新聞がジャーナリズムの旗頭として台頭し、大西洋航路は新旧両大陸を結んだ。しかし、何と言ってももっとも印象に残るサイドストーリーは、ライト兄弟と妹のキャサリン、そして父親ライト牧師による家族愛だ。大西洋を渡ったものも含め、家族間で交わされた尋常でない数の手紙の中では、兄弟の普段の厳しい表情からは想像できないような言葉でおどけたり、優しさ溢れる言葉で励ましたり、時には本音で悲痛な思いをぶつけてみたり。上述した通り、家族それぞれの人となりが伝わってくるのはもちろんのこと、濃密で率直な感情の交換から伝わる愛情の深さには、強く胸を打たれる。

    訳者あとがきによれば、本書のドラマ化の権利を名優トム・ハンクスとテレビ局のHBOが獲得しているそうだ。これはぜひ見たい。

  • ライト兄弟の飛行気にかける情熱とその生き方に牧師の家庭に育った真摯な人柄に感服した.兄弟の家族友人も含めて詳しく書かれ,何よりたくさんの手紙から事実がわかって資料としても素晴らしい.写真も多く参考になった.

  • ライト兄弟そして家族のイノベーションを巡る壮大な物語。現代で言うと商用ロケットのR&Dを訪仏させる。

  • 航空技術開発の中身というよりは、その人物的側面に重きをおいた評伝。ライト一家の物語である。競合やメンターの群像劇でもある。

  • 後半の特許争い、成果争いの話は参考になる

  • 請求記号 289/W 94

  • 170528 中央図書館
    ライト兄弟は、単なるエンジニアではなかった。深い教養と使命感を持ち、いったん取り組めば凄まじいまでの集中心と克己心で、やりとげる。そのための単調な繰返しは、いくらでも耐えられるという、古き良きアメリカ人(オハイオ人?)の典型であったという。

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