若い読者のための第三のチンパンジー (草思社文庫)

  • 草思社
3.88
  • (12)
  • (21)
  • (12)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 323
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794222800

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ジャレド・ダイアモンド博士版の「サピエンス全史」で氏の専門分野である生物学や文化人類学、歴史学などの観点で人間の歩んできた道を俯瞰できる。また、人間と動物、人間とチンパンジーの違いについて考えることで、人間の未来についても考えさせられる。人間とチンパンジーは遺伝子的には98.6%まで一致している。にも関わらず、動物実験でチンパンジーに薬物を投与することは禁止されない。捕鯨とどっちが酷いのか。仲間殺しや自ら生息する環境を破壊するのは人間だけでなく他の動物にも見られる。とすると、このDNAに書き込まれた天性を放棄あるいは抑制するのはむしろ困難で、人類の未来は暗いのか。この本が若い読者のためのとあるのは、本書に描かれている人間の本性を学ぶことで、未来を変えようとするきっかけになればという願いらしい。若い人だけでなく、みんなにおすすめです。

  • 現在の人類が置かれている状況ー大量殺戮、環境破壊を目の前にして「何も学ばれることなく、忘れ去られていく」と感じるのが自然であるように思う。「過去を理解し、将来の手引きに」できる新たな人々の出現を是非見てみたい。

  • 幅広い教養が身につく本。
    一つ考えさせられたのは、ジェノサイドは何故起こるのかということ。ナチスが特別悪い奴らだったわけじゃなくて、きっと人間の心理の奥に潜む理由があったはず。ジェノサイドは無かったという人がいるのも、そんなばかなと思うのではなく、何故そう思う人が現れるのかを考えることが重要だと思った。

  • 今までジャレド・ダイアモンドの著書「銃・病原菌・鉄」「文明崩壊」「昨日までの世界」などを読んできたが、まさにそれらの集大成と言える内容である。

    分子生物学、進化生物学、生物地理学などの知識を駆使し、人間存在の本質に迫る。

    その目的は、現代社会の絶望的な状況を打破し、持続可能なより良い社会を築く事である。
    その為には、一人一人が自らの頭で考え、行動する事が求められているのだ。

著者プロフィール

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)地理学教授
1937年ボストン生まれ。ハーバード大学で生物学、ケンブリッジ大学で生理学を修めるが、やがてその研究領域は進化生物学、鳥類学、人類生態学へと発展していく。カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部生理学教授を経て、同校地理学教授。アメリカ科学アカデミー、アメリカ芸術科学アカデミー、アメリカ哲学協会会員。アメリカ国家科学賞、タイラー賞、コスモス賞、ピュリツァー賞、マッカーサー・フェロー、ブループラネット賞など受賞多数。

「2019年 『危機と人類(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

若い読者のための第三のチンパンジー (草思社文庫)のその他の作品

ジャレド・ダイアモンドの作品

ツイートする