雨かんむり漢字読本

著者 :
  • 草思社
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本棚登録 : 28
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794223173

作品紹介・あらすじ

雨かんむりの漢字には、物語がたくさん詰まっている

「霽」(さい、はれる=晴れる)は雨かんむりの漢字だが、晴れるという意味を持つ。雨なのになぜ晴れの意味を持つのか。漢字の起源は呪術から始まっていると言われる。呪術師の重要な役目は「雨乞い」なので、いつ雨が降り出すのか、いつ止んでしまうのかに関心があった。「晴れ」という概念は無きにひとしく、「雨が止んだ時」という意味で「霽」が使われたのだ。雨の漢字をひもとくことで漢字の起源や中国の歴史や文学にも触れることができる、無類に面白い漢字エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • ●「形成文字」や「仮借」という漢字の成り立ちについての話が興味深かった。

  • ◆1文字に込められた思いとは◆
    「雨」の漢字の成り立ちを知っていますか?漢字の原点が絵であった事から、4つの点々は雨だれを表しているのだろうと想像できます。では、それ以外は何を表しているのか・・・。「雨」の他、雲や雷、雪等、雨かんむり漢字の中でも普段目にするものから見た事もない珍しいものまで、その誕生にまつわるエピソードを中国・日本の古典を交えながら紹介しています。貴方の漢字への探究心をくすぐる事間違いありません。

  • 「雨」にまつわる漢字から思いつくまま気のむくまま、成り立ち、中国や日本の古典での用例、そこに込められた思いなどに想像をめぐらせ、紡ぎ出した漢字エッセイ集

    「霞」の色は白? 赤?
    「霹靂」はハイテク車のこと?
    「雹」と「霰」はどう違う?

    2014年から芸術新聞社のホームページに連載した「雨の漢字の物語」をベースに構成を見直し、大幅に加筆修正して単行本化

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著者プロフィール

円満字二郎(えんまんじ・じろう):1967年生まれ。大学卒業後、出版社で国語教科書や漢和辞典などの編集を担当。2008年に独立。現在は、ライターとして漢字に関する辞書やエッセイなどを執筆するほか、東京や名古屋のカルチャーセンターで漢字に関する講座を持つ。著書に、『語彙力をつける 入試漢字2600 』(筑摩書房)、『漢字が日本語になるまで』(ちくまQブックス)、『漢字ときあかし辞典』『部首ときあかし辞典』『漢字の使い分けときあかし辞典』『四字熟語ときあかし辞典』(以上、研究社)、『漢字の動物苑』(岩波書店)など多数。

「2023年 『高校生のための語彙+漢字2000』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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