- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794809360
作品紹介・あらすじ
この本、今出したらどうや?」と、高田馬場の中華料理屋で新評論の編集者に言われたとき、僕は急に顔が赤くなった。僕はそれを飲めないビールのせいにしたが、そうではなく、当時の青かった自分自身を思い出したのだ。
その本とは、僕が10年以上も前に出した『目を閉じればすべてが見える』と『だから?』という二冊の散文・詩画集で、当時28、9歳の僕はまだ人生に対してもがいていたときである。
そのころ、僕は主に吉祥寺の井の頭公園や雑貨屋さんで絵はがきを売っていた。たまに売れない本を出し、表現者としての自分に明日も見えない生活を送り、人生に対してネガティブで厭世的でもあった。それでいて、アーティストとしてメディアに入っていかなければならないと思っていたから、自分のなかでの矛盾はさらに我が身を追い込むことになった。
それから10年あまりが過ぎ、40代になった僕はありがたいことに表現活動を続けている。ここ数年は、イラストの仕事に加えて、人前でイラストパフォーマンスをしたり、テレビで喋ったりすることも多くなった。明日が見えるというわけではないが、今の自分の仕事にはある程度「やりたいことはできている」という満足感をもっている。
簡単に言うと、この10年で世の中が好きになった。自分が受け入れられたから好きになったのか、好きになったから受け入れられたのかは分からない。でも、当時の哲学的で厭世的な自分の時代があったから、今の表現にある程度の深さ(自分なりに)があるのだとも思っている。人は、そういう時代を通るべきだ。だから、当時の気持ちを赤裸々に綴ったこの本を、今を生きる当時の僕のような人たちに是非読んでもらいたい。(キン・シオタニ)
感想・レビュー・書評
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詩のようなエッセイ。
強いメッセージがあるわけでもなく日常のふとした想いを言葉にした感じの軽い内容。
でも雰囲気に独特の良さがあって読んでいるとなんとなくにやりとしてしまいます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
超大型台風が日本に接近…と言ったテレビ局?に
若者にこびた言葉使いで天気予報をするな!
と言ったり
雨は天からタダで降ってくるものだから水道料金を取るのはおかしい!と水道局に言いに行ったりしておもしろい
何処までがほんとうで何が嘘なのか分からないまま読んだりした
狭くて陽の当たる道を歩きたいっていうのが分かるような気がした
どのようなことがあっても
生きていこう死ぬまでは
という決意はすごく大事かもしれないと思った
何か全体的に曖昧な感想になってしまった☁︎ -
キン・シオタニ氏による詩とイラスト集。詩については私自身よく分からないので、ノーコメント。イラストが白黒なのは、気に入らない。詩を削ってでも、カラーにすべき。詩よりも旅エッセイが読みたい。 #E6D109
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身体が発する気持ちを感覚を一生懸命言語化しようとする著者の意欲を感じた
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文京区弥生町 東久留米市 京都哲学の道 集中 ザビエル長崎 トンボはSEXしながら飛ぶ しにせ老舗ろうほ 古本屋 差別区別軽蔑 吉祥寺 井之頭公園 イラストレーター ダイノジ 鳩 平和の象徴 冗談
えんせい‐てき厭世的 人生に悲観し、生きているのがいやになっているさま。「―な気分」