深呼吸の必要

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  • 晶文社
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レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794935267

感想・レビュー・書評

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  • 追悼読書。マイ本再読。
    読んで頷いて、頷いて読んで。
    うん、うん、と文章が心に染み込んできます。
    やはり絵本『最初の質問』も手元に欲しいな。

  • ゆっくりと深呼吸をするように、優しい言葉を体に取り入れる。長田弘氏の詩を読むと、大きな何かに包まれる安心感と、おおらかさを感じる。
    心の休息と、前に踏み出す活力に。散文詩二章三十三篇。

  • 長田弘はわたしが幼い頃からすきですきで仕方がない詩人でした。素朴であたたかく、少しだけきらきらしていて切ない散文や詩を書くのだと。この本の一番冒頭の作品は『あのときかもしれない』。ぱっと開いた時に、中学生の頃に読んだことがあるのをすぐに思い出しました。連作『あのときかもしれない』は誰もの心に響くなにかがきっとあるとおもう。誰しもの心に響くという普遍性を持つということはとても難しく、そういう本はとても少ない。詩の方がいくらか体現し易そうな雰囲気はありますが、どちらにしろ誰でもできるといった所業ではないでしょう。だからこそ、こういった本はとても大切で、とても貴重で、わたしは長い間、何十年という単位にわたって人生の隣に置いておきたい、そう思って、こういう本と一冊でも多くこれからの人生で出会いたい、そう感じます。
    あと、この本を読んで北村透谷の文章を読みたいと考えていたのを思い出した。長田弘が透谷について書いたものは、柘榴の鮮明な赤が印象的な、とても美しい散文。

  • 「きみはいつおとなになったんだろう」

    本のページを縦半分にも満たない
    長さの散文は、本に手をかけても
    なにも邪魔をしないかたちで目に
    うつる。文字をていねいに辿る毎に
    目の奥で、胸の奥でぎゅっと捉えて
    散文で深呼吸をしたような気持ちを
    とらえたのはおそらく初めてのこと
    だとおもった。クリーム色のページ
    に淡い青の教科書体の文字が写
    すのは、なにもあわてずに誰しもの
    思い出すとこに重ねて読める言葉。

    ああ、そういえばこうやってわたしは
    大人になったよね。それが、失うとも
    満たすとも書かない。ただ、私たちは
    まだ、大人になっていないとも、子供
    でいたいともおもわずにいられること
    長田弘さんがそばにいて語る言葉を
    ただ、耳を澄まして聞くことが深呼吸
    で、あって自然に涙をながしていた。

    ジャケットの大橋歩も「すてきだな」と
    おもっていたのだけれど、その内側で
    息をしていた、布の赤いカバーもいい。
    ああ、この本を大事にしようと、とても
    いい出会いができた気がした一日だ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      一番好きな詩人の一番好きな詩集。
      でも持ち歩けないので、「長田弘詩集」や「記憶のつくり方」と言った文庫を鞄に入れています。。。
      一番好きな詩人の一番好きな詩集。
      でも持ち歩けないので、「長田弘詩集」や「記憶のつくり方」と言った文庫を鞄に入れています。。。
      2012/10/05
  • ことばの一つ一つが心に染み渡るようだった。とても静かな気持ちで読める。個人的には「おおきな木」や「驟雨」が好きかなあと感じた。「あのときかもしれない」は立ち止まって回想しながら、深呼吸をするような気持ちになった。またいつかふと思い出したときに手に取りたい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ことばの一つ一つが心に染み渡るようだった。」
      そうですよね!
      平易な言葉で、真実を語っている。優しいけどズシリとくる。素晴しい詩集です。。...
      「ことばの一つ一つが心に染み渡るようだった。」
      そうですよね!
      平易な言葉で、真実を語っている。優しいけどズシリとくる。素晴しい詩集です。。。
      2013/04/15
  • こどもからおとなになるということ。

    良い意味でこどもで居たいし
    良い意味でおとなで居たい。

    これからもずっと。

  • 優しい言葉で判り易く語る。その手本のような1冊です。

  • 毎日、寝る前にぱらぱらと読んだ詩集。

    寝る前、時々遠くで車の音が聞こえたり、虫の鳴き声、父母の寝息が聞こえ、ラジオをつけて、布団の中で読むのってサイコー。

  • おとなになるってどういうことかなって思うことは多々あるけど、「あのときかもしれない」ではいろいろな大人を感じる瞬間を描いてる。

    心が痛いって、ちいさい時にはわからなかったけど、おじいちゃんやおばあちゃんを亡くしたり、いじめ?無視されたり、大切な人とお別れしたり、今までの人生の中で心がきゅーとなるような経験は結構してきたなぁと思った。

    あたしもちょっとずつ大人になってるんだな。
    大人になるためにはいろいろな痛みを経験しなければいけないのかもしれないのかなぁ。。複雑(笑)

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ちょっとずつ大人になってるんだな。」
      長田弘の詩は平易でありながら、心の奥深いところに届く。こんな大人になれると良いなぁ(もう遅いけどね)...
      「ちょっとずつ大人になってるんだな。」
      長田弘の詩は平易でありながら、心の奥深いところに届く。こんな大人になれると良いなぁ(もう遅いけどね)、、、詩人の目と耳があって、控え目な口を持って、静かに語れるような。。。
      2013/07/05
  • 美しい造本の散文詩。
    あのときかもしれない を切実な気持ちで読むためには、あのときかもしれないと思えるだけの時間の蓄積が必要なのだろう。

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著者プロフィール

詩人。1939年福島市に生まれる。1963年早稲田大学第一文学部卒業。1971-72年北米アイオワ大学国際創作プログラム客員詩人。毎日出版文化賞(82)桑原武夫学芸賞(98)講談社出版文化賞(2000)詩歌文学館賞(09)三好達治賞(10)毎日芸術賞(14)などを受賞。2015年5月3日死去。

「2017年 『エミリ・ディキンスン家のネズミ  新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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