- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794935274
感想・レビュー・書評
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当たり前の生活にある食卓、料理から入る詩。言い方はあれだが、取っ付きやすくて詩らしくないのに、すっと心に入ってくる感じ。いつでも手に取れる所に置いておいて、パラッとめくってふふって思う。過去を思う。思い出を思い返す。とても身近な詩集だと思う。
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https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
長田さんの優しくも力強い詩は
急がず、慌てず、
時間をかけることが
最上の贅沢だと言っているようで
いつもいつも
時短ばかりを考えている私は
反省しきり。
生は死から生まれる。
生は詩によって起こされる。
食は口福でなければない、その通り。 -
「自分じゃない。人生とは、他人を発見することだった。」
手元に置いて大切にしたい一冊。
最初の一編だけでももう、長編数冊読むような充足感だった。
食という一つのテーマで、一人の詩人がこれだけ様々な色のものを書けるのかと、内在世界の広さにも感嘆する。
他の詩集も是非読みたい。 -
これまで詩というものが、難しくて何度か読もうと挑戦したものの、どうしても読めなかった私。
でも、この本は易しい言葉で書かれた詩が心にすーっと入ってくる。自他共に認める食いしん坊だから、全てが食べ物についての詩である本書が、とても馴染みやすいのかもしれない。
手元に置いて、時々パラパラとよみたい本。 -
名詞だらけで面白い
様々な色彩や温度や旋律や。
リズムや柔らかさの
文章の宙を
プカプカ。
でも揺るぎなく
自己主張するでもなく
当然ながらの存在で
このコトバたちは
景色を奏でる
詩。・・・て
面白いなぁ
絶望のスパゲティ〜。好き^ ^
闇・・・て
輝きの為にあるのかぁ
そんな風? -
──食卓につくことは、じぶんの人生の席につくこと。ひとがじぶんの日日にもつ人生のテーブルが食卓だ──。
ひとの幸福は口福からはじまると言っていいのではないでしょうか。
「言葉のダシのとりかた」、「梅干しつくりかた」、「ふろふきの食べ方」、「テーブルの上の胡椒入れ」、「ジャムをつくる」、「コトバの揚げかた」等、極上の言葉をたっぷり味わえる、料理の数々に舌鼓をうちました。 -
この詩集のなかでわたしがはじめに出会った詩は
「ふろふきの食べかた」でした。
朝日新聞に以前掲載されていた「折々のうた」で
紹介されていた一文を読んで、これだっておもいました。
その一節を紹介します
— 自分の手で、自分の
一日をつかむ。
新鮮な一日をつかむんだ。
たったこれだけ紹介されていたのですが、この一文が
妙にこころに残って。ちょうど、この詩を知ったころに
誕生日を迎えて、職場の同僚から「なにが欲しい?」と
訊かれ、迷うことなくこの本をリクエストしました。
人生を料理に例えて詩にしていく手法に圧倒されて。
ほかにも「メイプルシロップのつくりかた」という
これまたすばらしい詩も収録されています。
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素晴らしい本です。毎日を生きるっていうのはこういうことなんだと思います。