食卓一期一会

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  • 晶文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794935274

感想・レビュー・書評

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  • 文庫になったので、持ち出す機会が増える気がする。

    角川春樹事務所のPR
    〈食卓は、ひとが一期一会を共にする場。人生はつまるところ、誰と食卓を共にするかということではないだろうか〉(後記より)「天丼の食べかた」「朝食にオムレツを」「ドーナッツの秘密」「パイのパイのパイ」「アップルバターのつくりかた」「ユッケジャンの食べかた」「カレーのつくりかた」─など美味しそうなにおい、色、音で満ち溢れた幸福な料理と生きることの喜びが横溢する、食べものの詩六十六篇。(解説 江國香織)
    http://www.kadokawaharuki.co.jp/book/detail/detail.php?no=5689

  • 当たり前の生活にある食卓、料理から入る詩。言い方はあれだが、取っ付きやすくて詩らしくないのに、すっと心に入ってくる感じ。いつでも手に取れる所に置いておいて、パラッとめくってふふって思う。過去を思う。思い出を思い返す。とても身近な詩集だと思う。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 長田さんの優しくも力強い詩は
    急がず、慌てず、
    時間をかけることが
    最上の贅沢だと言っているようで
    いつもいつも
    時短ばかりを考えている私は
    反省しきり。

    生は死から生まれる。
    生は詩によって起こされる。

    食は口福でなければない、その通り。

  • 「自分じゃない。人生とは、他人を発見することだった。」

    手元に置いて大切にしたい一冊。
    最初の一編だけでももう、長編数冊読むような充足感だった。
    食という一つのテーマで、一人の詩人がこれだけ様々な色のものを書けるのかと、内在世界の広さにも感嘆する。
    他の詩集も是非読みたい。

  • これまで詩というものが、難しくて何度か読もうと挑戦したものの、どうしても読めなかった私。
    でも、この本は易しい言葉で書かれた詩が心にすーっと入ってくる。自他共に認める食いしん坊だから、全てが食べ物についての詩である本書が、とても馴染みやすいのかもしれない。
    手元に置いて、時々パラパラとよみたい本。

  • 名詞だらけで面白い

    様々な色彩や温度や旋律や。
    リズムや柔らかさの
    文章の宙を

    プカプカ。

    でも揺るぎなく
    自己主張するでもなく
    当然ながらの存在で

    このコトバたちは
    景色を奏でる

    詩。・・・て
    面白いなぁ

    絶望のスパゲティ〜。好き^ ^

    闇・・・て
    輝きの為にあるのかぁ
    そんな風?

  • ──食卓につくことは、じぶんの人生の席につくこと。ひとがじぶんの日日にもつ人生のテーブルが食卓だ──。

    ひとの幸福は口福からはじまると言っていいのではないでしょうか。
    「言葉のダシのとりかた」、「梅干しつくりかた」、「ふろふきの食べ方」、「テーブルの上の胡椒入れ」、「ジャムをつくる」、「コトバの揚げかた」等、極上の言葉をたっぷり味わえる、料理の数々に舌鼓をうちました。

  • この詩集のなかでわたしがはじめに出会った詩は
    「ふろふきの食べかた」でした。

    朝日新聞に以前掲載されていた「折々のうた」で
    紹介されていた一文を読んで、これだっておもいました。

    その一節を紹介します

    — 自分の手で、自分の
      一日をつかむ。
      新鮮な一日をつかむんだ。

    たったこれだけ紹介されていたのですが、この一文が
    妙にこころに残って。ちょうど、この詩を知ったころに
    誕生日を迎えて、職場の同僚から「なにが欲しい?」と
    訊かれ、迷うことなくこの本をリクエストしました。

    人生を料理に例えて詩にしていく手法に圧倒されて。

    ほかにも「メイプルシロップのつくりかた」という
    これまたすばらしい詩も収録されています。
      

  • 素晴らしい本です。毎日を生きるっていうのはこういうことなんだと思います。

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著者プロフィール

長田弘(おさだ・ひろし)
1939年、福島県福島市生まれ。早稲田大学第一文学部独文専修卒業。詩人。65年、詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー。98年『記憶のつくり方』で桑原武夫学芸賞、2009年『幸いなるかな本を読む人』で詩歌文学館賞、10年『世界はうつくしいと』で三好達治賞、14年『奇跡―ミラクル―』で毎日芸術賞をそれぞれ受賞。また、詩のみならずエッセイ、評論、翻訳、児童文学等の分野においても幅広く活躍し、1982年エッセイ集『私の二十世紀書店』で毎日出版文化賞、2000年『森の絵本』で講談社出版文化賞を受賞。15年5月3日、逝去。

「2022年 『すべてきみに宛てた手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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