社交ダンスと日本人

著者 :
  • 晶文社
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794960665

作品紹介・あらすじ

幕末、海外に渡った日本人は初めて社交ダンスを見た。以来百三十年、社交ダンスは、鹿鳴館時代を経て、大正末から昭和前期にかけて都市の大衆文化として爆発的に流行し、戦後、占領軍とともに復活した。この外来の「異文化」を、日本人はいかに受容し、または排斥したか。その葛藤の歴史を豊富な資料をもとに跡づけ、近代化日本における都市文化誕生のドラマを描く、気鋭の都市社会学者による書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  •  労作であろうと思う。日本の社交ダンスの歴史について書籍としてまとまった情報が全くない状態から、専門誌の連載内容などを掘り起こしながらまとめたらしい。
     出版から30年たった今、社交ダンスがメジャーであるかと問われればやはり明白に「否」であるけれど、風営法に規制される印象かと言われるとそれも明白に「否」だと思う。「普通の下位文化(サブカルチャー)」に落ち着いている。
     そういう意味では、一発逆転のない外来文化の需要の一例というか。発生地ではどちらかというとハイ・カルチャーの一部を成すソシアル・ダンスが、「異性間の接触のタブー」という障壁を持つ日本で(メジャーではないが一定の)受容を得るまでの丁寧な記録だと思う。

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著者プロフィール

永井良和(ながい・よしかず)1960年、兵庫県生まれ。京都大学助手、大阪教育大学助教授などを経て、関西大学社会学部教授。都市社会学・大衆文化論専攻。おもな著作に『南海ホークスがあったころ』(河出文庫)、『ホークスの70年』(ソフトバンククリエイティブ)、『南沙織がいたころ』(朝日新書)、『社交ダンスと日本人』(晶文社)など。

「2023年 『南海ホークス 1938年〜1988年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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