美しい書物の話: 中世の彩飾写本からウィリアム・モリスまで

  • 晶文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794963109

作品紹介・あらすじ

美しい書物はどのようにしてつくられてきたか。中世イギリスの辺境の島で修道僧たちによってつくられた福音書。グーテンベルクやカクストンら初期印刷術者によってつくられた書物。そして、ウィリアム・モリスの理想の書物-。書物の美しさの精髄を豊富な図版を駆使して解き明かす。本を愛してきた人間の情熱とその運命を人間味あふれる数々のエピソードをまじえて物語る、たのしい書物の文明史。

感想・レビュー・書評

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  • 『ケルズの書』からインキュナブラ、グランドツアー時代のイギリスの旅行記からウィリアム・モリスが育んだプライベート・プレス文化まで。高名な古書商でsる著者が美しい図版の数々を披露しながら語る、美本の歴史。


    リンデンスファーン聖書、ラトレル詩篇、カルメル会ミサ典書などの彩色写本の図版がとにかく綺麗。インキュナブラの章では、初期活版印刷の世界で「最も美しい活字」と呼ばれているというニコラ・ジェンソンのフォントを見ることができる。
    ケルムスコット・プレスのフォロワーたちが生みだしたモダンでシャープなデザインの聖書や神曲なども初めて見るものばかり。特に、1920〜30年代に活躍したエリック・ギルの総合プロデュースによる木版画と活字を融合させたキレ味鋭いレイアウトには痺れた。

  • <閲覧スタッフより>
    ロンドンの目利き古書商として有名な著者が「中世の写本」、「初期印刷術」、「彩色版」、「私家版」という4つのキーワードから西洋の美本と謳われる書物にまつわる様々なエピソードを紹介しています。

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    所在番号:020.23||トア
    資料番号:10110356
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  • 副題は、-中世の彩飾写本からウィリアム・モリスまで-

    ロンドン屈指の古書籍業を営んでいたアラン・G. トマスによる書物。

    七世紀のリンディスファーン福音書から20世紀に至るまでの美しい書物について独自の確かな視点によって書かれている。

    中世の彩飾写本といえば、キリスト教文化と密接な関連性を持っている。
    数年前に、『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』の大判図版を見てその美しさに息を呑んだ。
    優美な鮮やかな装飾は、時の時祷書に限らず、修道院にも多く残され、芸術的な趣を持つ。

    印刷の発明、普及で、書物の世界は劇的に変化した。著者は、重要な写本の詳細を描き、時代とともに訪れた印刷の時代の書物にも深く触れる。

    イギリスの書物に関しての記述も多いが、ラファエル前派やビアズリーなどの登場で、挿画や書物もまた、新しい時代を迎える。

    古書を愛し、それを生業とし、その実物に触れてきた著者のカタログは大英博物館にも記録されている。

    挿入されている図がカラーが少なかったことが残念だった。

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