黄色い部屋はいかに改装されたか?

著者 :
  • 晶文社
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本棚登録 : 25
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794963505

作品紹介・あらすじ

かつて、ぼくたちを夢中にさせた名探偵はどこへいったか?あのワクワクする謎解きの楽しさはもう味わえないのだろうか?本格推理小説の名手である著者が、クイーン、ヴァン・ダイン、横溝正史などの古典から現代ミステリーまで、さまざまな作品を縦横に論じて、推理小説の本当の面白さを切れ味鋭く解剖した画期的長編評論。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリ評論。
    実作者の評論だけに説得力あり。
    エッセンスがぎゅっと凝縮された感じ。
    とにかくおもしろかった。

  • 1998年4月20日新装版、並、帯無
    2015年9月8日白子BF

  • 本格ミステリを論じた評論としては古典のひとつと言っていいと思う。昔々、ミステリマガジンでワクワクしながら読んだのを覚えている。

    今読んでも古くなっている部分は案外少ない。もちろん、その間に日本には「新本格」が盛り上がり、さらに「日常の謎」がもてはやされ、おそらく、この評論の作者が執筆当時考えていたことよりも、ずっと先へ行ってしまっているような気がする。あえて言うならば、日本の意欲的なミステリ作家たちの力は、作者の心配を杞憂にしてしまったように思える。

    それでもなお、この評論が読んでいて心地いいのは、作者の真摯な姿勢が伝わってくると同時に、本格ミステリの本質をずばりと言い当てているからだと僕には思える。

    取り上げられているミステリそのものが懐かしく、それもまた妙なおもしろさがあった。「長方形の部屋」は、やっぱり名作。この評論を読んで改めて読み直してしまった。

  • 本格推理小説についてのエッセイ。本格推理小説にとって最も重要なのは、奇抜なトリックなどではなく、論理性なのだと言う。掲示される謎やその状況が面白く、その謎の解明が論理的になされるのであれば、トリックなんてものは凡庸で構わないという説はとても説得力がある。推理小説は推理小説好きの読者を満足させるよう書かれるべきであって、作者は手を抜いてはならない、というくだりでのカレーライスの例えは秀逸。カレーライスの専門店でカレーを出すからには、蕎麦屋のカレーよりも美味いものを出さなければならない、と。
    三十年以上前の文章なので、非常に時代がかっている部分が散見され、それもまた面白い(オセロが流行の玩具として扱われていたり、作家にとっての筆記具の重要さを説説と語っていたり)。

  • 本格推理小説の名手・都筑道夫が、クイーン、ヴァン・ダイン、横溝正史などの古典から現代ミステリーまでを縦横に論じ、推理小説の本当の面白さを切れ味鋭く解剖した長編評論。1975年刊の新装版。

    市川図書館
     2010年8月27日読了

  •  氏のミステリィー評論集。論旨明快で面白い。特に氏の名探偵の復活を望むという主張に共感。いや、いるけどさ、名探偵。その定義が好きなんですよ。「名探偵=複雑に組み立てられた犯罪に興味を持ち、それを再構築しうる能力を持った人物、その能力を読者が納得しうる人物」だもん。いいよね、かっこいい!
     あ、あと本書には『退職刑事』の「ジャケット背広スーツ」の製作話も載っています。ファン必読かと。

  • 『私の推理小説作法』は創作に関するエッセイ

  • いろんなところでセンセーの推理小説論は目にしていたけどまとまって読んだのは初めて。これだけ客観的に、ロジカルにミステリを論じた評論はなかなか無いんじゃないかな(まあほとんど読んだことは無いんだけどさ)。
    できる限り精読して、ぜひこれに従ってミステリを書いてみたくなる。

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著者プロフィール

1929年東京都生まれ。10代より様々な筆名で小説を発表。〈EQMM〉初代編集長。2001年、『推理作家の出来るまで』で第54回日本推理作家協会賞、02年、第6回日本ミステリー文学大賞受賞。03年没。

「2015年 『不思議の国のアリス ミステリー館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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