就職しないで生きるには

  • 晶文社
2.88
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本棚登録 : 617
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794963680

作品紹介・あらすじ

嘘にまみれて暮らすのはイヤだ。納得できる仕事がしたい。失敗してもへこたれるな!-自力で生きぬくテキスト。

感想・レビュー・書評

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  • 大井実さんの「ローカルブックストアである」で紹介されていた本書。さっそく図書館で借りて読んでみました。

    著者はレイモンド・マンゴー。いい仕事がないからと自身で小さな書店を始めた著者は、そのことや、アメリカ各地をビジネス探訪して回ったことを本書で書いている。

    が、何せ読みづらい。翻訳のせいなのか、原作のせいなのか。だらだらと長く、駄文が多い気がする。
    しかし、たぶんよく読むと大変面白いものなんだろうと思う。「よく読む」時間がまたもやなかったので、良さがわからなかったのが残念・・・

    「大人になって仕事をする=就職」という価値観が埋め込まれてしまっているので、なかなか自分でビジネスを起こすこと自体を考えることもしないが、本来「仕事」とはこういうものだったんだろうな、と思うビジネスがたくさん紹介されていたように思う。そして思ったのは、ビジネスが走り出しの小さいころはなんとなく全部胡散臭い。そのビジネスも、何だか知らないけれどそれに夢中になっている経営者も。だけどそれが大きなビジネスになって社会に認められるようになるとその胡散臭さを感じなくなるのは、単純にこっち側のとらえ方の変化であって、起業した人たちの信念なんかは変わっていないんだろうな、と思った。もちろん、大きなビジネスになるということは、需要があったからで、需要がなく小さいままのビジネス、終わっていくビジネスは胡散臭いままのものも多い。でもこうやっていちいち「なんか胡散臭いぞ・・・」と感じるのも、結局は「就職」という固定観念があるからなのだろうと自分の頭の固さを痛感した。

    カタカナが苦手な私にはほとんどのビジネスが頭に入ってきにくい内容ではあったが、唯一名前を知っていた「ビルケンシュトック」をアメリカで売り出したという女性の話はなかなか印象深かった。彼女はそれが「良い物」だからビジネスを始めただけなんだ、というシンプルな起業の理由がすっと頭に入ってきた。その思いだけで成功できるわけではないのは重々わかっているうえで。まずは一度ビルケンシュトックを買ってみよう(←そこ?)。

    「わたしたちに仕事は必要だし、仕事が生活の大きな喜びになったときこそ最高にしあわせなのだ。」と著者は書いている。
    まさにその通り。
    だからこそ、「生計をたてつつ、同時に自由で、たのしめるしごとをどうやってつくりだし、どうやって守りぬくか」が問題で、それについて考えることが本書の狙いだ、と訳者あとがきにすっきりと要約されていた。

    こういうことをぼんやりとでも考える人にはおススメです。

    • hono-Reyifeさん
      URIKOさん
      はじめまして!

      このレビューの最後の文章に惹かれてこの著書を思わず読みたくなりました!
      いつもいいねやフォローしてくださり...
      URIKOさん
      はじめまして!

      このレビューの最後の文章に惹かれてこの著書を思わず読みたくなりました!
      いつもいいねやフォローしてくださりありがとうございます!

      ブログときどき拝読しています。
      わたしはまだもっぱらブクログのみですが、URIKOさんのブログでのかなり読み込んだ素直な考察に、新たな視点やかなりの読書量と感想の深さに感動しています!

      やはり、どんな仕事でも、労働という視点よりかは趣味の延長という位置づけで、ビルケンシュトック起業秘話のように(わたしも何足か大事に愛用しています)、楽しいやときめきの営みのなかで、かつ!需要があるならば、お仲間を増やしてく気分で、楽しく働くことほどしあわせな働き方はないのかもしれないですね!
      今月読んだら、また寄稿しますね!

      読書の延長で、楽しき知的好奇心を沸かせる記事づくりが仕事になれたら最高にしあわせな気がします。
      URIKOさんならご共感くださるかな?
      これからもレビュー楽しみにしていますね^^
      2024/01/10
    • URIKOさん
      >hono-Reyifeさん

      コメントありがとうございます!

      ブログにも寄ってくださったことがあるのですね。恐縮です。今はこのブ...
      >hono-Reyifeさん

      コメントありがとうございます!

      ブログにも寄ってくださったことがあるのですね。恐縮です。今はこのブクログで投稿した内容と同じものを読書感想として投稿してるだけなので、あまりブログの意味もないのですが(汗)

      「仕事」について悩みだすと人生の迷子になってしまうほど大きな悩みになりますよね・・・・。hono-Reyifeさんの本書のレビュー、楽しみにしています!

      「記事づくり」のお仕事、素敵ですね!やりたいことがあるだけでも、とても素敵で羨ましいです!
      2024/01/10
    • hono-Reyifeさん
      記事も読んでくださっているのですね。
      ありがとうございます。嬉しいです!
      本で知識を得ることは簡単ですが、実践していくのはなかなか難しいです...
      記事も読んでくださっているのですね。
      ありがとうございます。嬉しいです!
      本で知識を得ることは簡単ですが、実践していくのはなかなか難しいですよね。
      幅広い本を読まれていて、わたしも新しい視点や気づきを頂いています
      これからもレビュー楽しみにしていますね。
      2024/01/10
  • 第37回アワヒニビブリオバトル「本屋」で発表された本です。
    2018.05.08

  • 「就職しないで」というのは、「働かないで」という意味ではなく、「楽しいことをしつつ、心の奥底で自由に生きていける」ことを叶えるために、自力で生きるライフスタイルのことです。

    「訳者あとがき」で中山容さんが「生計をたてつつ、同時に自由で、たのしめるしごと〈根源的利益〉をどうやってつくりだし、どうやって守りぬくか」と、この本のねらいをまとめています。

    「やりたくないことを我慢しながら生きていくのはつまらない」
    そんな人たちに、ちょっと広い視点を持つことの幸福を伝えてくれる一冊です。

  • たのしみにしていたぶん、ちょっとね、、、
    意味がわかりませんでした!

  • アメリカ中を企業の研究をしながら放浪する話.三人で本屋を始めたり出版業に手を出したりいろんなグッズを売ったり,田舎でコンミューンのような生活をしたり結婚離婚,カード破産とフラフラ生きているところは見事,ちょうど良い手のひらにのるような儲けは出なくてもいいがそこそこやっていける仕事を探しているのだろうか?ヒッピーのお仕事研究という体裁だった.

  • 1960年代後半のアメリカ。カウンターカルチャーの時代。その時代の考え方が色濃く出る、著者の自伝的読みもの。テーマとしては興味深いはずなんだけど、どうも面白くは読めなかった。

  • タイトルが心つかまれる『就職しないで生きるには』になっていますが、原題は『Cosmic Profit』、つまり根源的利益(生計を立てつつ、同時に自由で、愉しめる仕事)だそうです。
    つまり、ラクをしようとか働かないとかでは決してなく、雇用ではないあり方で、生計を立てつつ、自由に愉しみながら働くにはどうしたらよいかを探求しています。

    何となく読みにくいのは話の切れ目が少なくて、要点でまとまっていないので分かりにくいからだと思います。これだと話がまわりくどく、長く感じてしまう気がします。

    約20年前に出版された本ではありますが、現代にも通じるものがあります。というよりもより問題が顕在化している気がします。

    この本では、モノの所有やお金への欲望にはキリがなく、次第にはそれらを手に入れるために多くの時間、そして人生そのものが犠牲になってしまうことを危惧しています。

    それに対して、著者はナリワイ的な小さな仕事に可能性とヒントを求め、ついに発見したことは、
    好きなことを楽しみながら生きること、すなわち仕事が生活の大きな喜び(仕事が遊び=職業の道楽化)になったときこそ最高に幸せだと語られています。

    雇用という方法が一番王道で安定していると言われていますが、
    もう一度しあわせとは何か、自分はどう生きたいのかを考えさせてくれる素晴らしい本だと思います。

  • いい仕事が無いからという理由で、好きな本を売って暮らそうと思いついた著者が書店を開業してからの苦労(?)話。さらに、体験したのか、見聞きしただけなのか、いろいろな職場(ビジネス)の事例が紹介されている。書かれたのが、ヒッピー全盛の時代のせいか、働き手全員が、常にマリファナでハッピーになった状態で仕事をしている缶詰工場が紹介されていたり、クレジットカードで金を借りまくって返済に別のカード作って・・・みたいな、「起業」的な内容を期待して読むと残念な印象。
    ただ、こんなにハチャメチャでも死なずにちゃんと生きていけるんだということを知るのが、重要なのではないかと思った。二言目にはコンプライアンスだ何だと思考停止で前進するのをやめてしまう日本人にこそ、この本に書かれているような、適当さ、タフさを見習うべきではなかろうか・・。

  • 他のレビューにもあるが、兎に角読みにくい。
    訳を変えれば、きっともっと面白い。

  • なんだろう。翻訳が悪いんではないだろうか?
    それとも、この世で一番働くことが嫌いな私が、本のタイトルから色々な将来を託しすぎているからだろうか。
    とにかく読みづらいし、楽しくない。

    章ごとに分かれていて、それぞれ、会社という組織に属さず働いてる人のことを書いている。

    3章あたりで脱落したけれど、1章は作者の話。2章は、ヒッピーみたいな人間ばかりを雇用し、勤務中も、そして自らもドラッグを服用する工場経営者。
    基本的に、人に迷惑を及ぼす社会のルールに従えない人間が好きではない私だけれど、2章など、面白おかしくもう少し盛り上がりを持って書けるのではないかと思うんだけど。。。

    ビジネス書としても、1章の作者の部分で思ったんだけど、商談の1つ1つが場当たり的で、偶然の要素が高すぎて、参考にはならないと思った。
    そして、個人的に、この折ると後がつくタイプの型の表紙は好きじゃないんだなぁ

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