もうひとつの手話?ろう者の豊かな世界

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  • 晶文社
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本棚登録 : 39
感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794963956

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  • どんなものでも、極めて行こうと思えば、段階を踏んでいく必要があります。
    学び始めたころには思いもよらなかった「手話の世界」。
    学びを進めるうち、ろう者と交流する中でやっと感触をつかめるようになった世界について、文章でわかりやすく説明してくれていると感じました。

    読んでいて「そうそう、そうなのよ!」

    特に、講習会で教わる手話はろう者の手話とは別物である、ろう者の手話を聴者は会得することは難しい、さらに、「それでも講習会で学ぶ手話も必要」

    という真理を丁寧にまとめているところ。

    机上で勉強するだけで、また、字を読むだけでは実感できにくいところもあると思いますが、何回も読み直したい本です。

    極める道の遠大さに直面してめまいを起こしそうですが、それでも、進むしかないとの確信を強めてくれます。

  • 改めて、私の「誤解」を解いてくれた1冊。この半年で、ろう者の使用する日本語から、どうも手話で表現されている世界には何か私には知りえないものがあるのではないかと考えさせられることがあったが、それをなんとなく垣間見た気持ちになれた。
    状況はまったく異なるものの、私も作者と同じような体験、すなわち、ろう者の世界にたまたま触れ、それをきっかけに興味を持つようになった、という点では同じ体験をしているのかもしれない。ただ、全然違うのは、この方はライフワークとして手話を追い続けているということだ。とても素敵な1冊に出会えた。
    ・・・なんと、9か月前にも読んでいたとは、気付かなかった。

  • ひょんなことから手に取った本だが、きっと私はかなり前から手話の世界に惹かれていたことを改めて認識しました。

    この春から、いろいろ新しい世界を見ていこうと思います。
    少し前の本ではありますが、この本の内容は決して色あせないと思います。

  • <関心のあったこと>
    ・ろうという呼び名について
    ・手話への誤解
    ・パリ国立聾唖院について
    ・ろう者から見る日本語対応手話の見にくさ
    ・ろう者の聴者への手話とろう者同士の手話のズレ
    ・手話失語症
    ・手話詩(エラ・マエ・レンツ)
    ・ろう者の視線
    ・デフコミュニティ
    ・「音のない世界で」
    ・「終着駅への軌跡」


    <引用>
    ・「ろう者という言い方は私たちにとっては必ずしも差別的なものではない。むしろ愛着を持って使われる言葉である。
    ・デフ・コミュニティは、耳が聞こえないことによってではなく、言語(手話)と文化を共有することによって成り立つ社会である。

  • 教育の現状、手話の歴史、文法など学びになる本だった。

  • 連絡会ニュース NO.87 '99/8/2

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著者プロフィール

1947年生まれ。ジャーナリスト。TBSテレビ報道局の記者、ディレクター、プロデューサー、解説者として報道番組の取材、ドキュメンタリー番組の制作に従事。先端医療、生命倫理、マイノリティ、精神障害、ろう教育などをテーマとしてきた。2008年から5年間、明晴学園の校長、その後4年間、理事長を務めた。著書に『原爆神話の五〇年』(中公新書、1995)『もうひとつの手話』(晶文社、1999)『悩む力――べてるの家の人びと』(みすず書房、2002)『希望のがん治療』(集英社新書、2004)『治りませんように――べてるの家のいま』(みすず書房、2010)『手話を生きる――少数言語が多数派日本語と出会うところで』(みすず書房、2016)『治したくない――ひがし町診療所の日々』(みすず書房、2020)がある。

「2020年 『治したくない ひがし町診療所の日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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