- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794963956
感想・レビュー・書評
-
どんなものでも、極めて行こうと思えば、段階を踏んでいく必要があります。
学び始めたころには思いもよらなかった「手話の世界」。
学びを進めるうち、ろう者と交流する中でやっと感触をつかめるようになった世界について、文章でわかりやすく説明してくれていると感じました。
読んでいて「そうそう、そうなのよ!」
特に、講習会で教わる手話はろう者の手話とは別物である、ろう者の手話を聴者は会得することは難しい、さらに、「それでも講習会で学ぶ手話も必要」
という真理を丁寧にまとめているところ。
机上で勉強するだけで、また、字を読むだけでは実感できにくいところもあると思いますが、何回も読み直したい本です。
極める道の遠大さに直面してめまいを起こしそうですが、それでも、進むしかないとの確信を強めてくれます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
聴覚障害者ではなくろう者という呼び名が広まったのは、当事者による文化の醸成とそれを広める努力の賜物だったんだな。
-
ひょんなことから手に取った本だが、きっと私はかなり前から手話の世界に惹かれていたことを改めて認識しました。
この春から、いろいろ新しい世界を見ていこうと思います。
少し前の本ではありますが、この本の内容は決して色あせないと思います。 -
<関心のあったこと>
・ろうという呼び名について
・手話への誤解
・パリ国立聾唖院について
・ろう者から見る日本語対応手話の見にくさ
・ろう者の聴者への手話とろう者同士の手話のズレ
・手話失語症
・手話詩(エラ・マエ・レンツ)
・ろう者の視線
・デフコミュニティ
・「音のない世界で」
・「終着駅への軌跡」
<引用>
・「ろう者という言い方は私たちにとっては必ずしも差別的なものではない。むしろ愛着を持って使われる言葉である。
・デフ・コミュニティは、耳が聞こえないことによってではなく、言語(手話)と文化を共有することによって成り立つ社会である。 -
教育の現状、手話の歴史、文法など学びになる本だった。
-
連絡会ニュース NO.87 '99/8/2