街場の憂国会議 日本はこれからどうなるのか (犀の教室)

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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794968142

作品紹介・あらすじ

特定秘密保護法を成立させ、集団的自衛権の行使を主張し、民主制の根幹をゆるがす安倍晋三政権とその支持勢力は、いったい日本をどうしようとしているのか? 彼らが始めたこのプロセスの中で、日本はどうなってしまうのか? 未曽有の危機的状況を憂う、内田樹、小田嶋隆、想田和弘、高橋源一郎、中島岳志、中野晃一、平川克美、孫崎享、鷲田清一の9名の論者が、この国で今何が起きつつありこれから何が起こるのかを検証・予測する緊急論考集。「とりかえしのつかないこと」が起きる前に、状況の先手を取る思想がいま求められている!

感想・レビュー・書評

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  • A政権から
    S政権へと替わって
    数週間が過ぎている

    さまざまなことが
    報道されて伝わってくる

    見るにつけ
    聞くにつけ
    「あぁ やっぱり…」
    「なにも変わることなく…」
    と 思ってしまう

    そんな時だから
    もう一度 読み直してみたく
    手に取った一冊

    高橋源一郎さんの
    「安倍さん(とお友達)のことば」の章が
    そのまんまだな
    と 改めて思いました

  • アノ方は何を言われても平気でしょうけど、、、

    晶文社のPR
    http://www.shobunsha.co.jp/?p=3121

  • 内田センセイが今日もわたしの意見を代弁してくれましたのでここにご紹介します。http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-1065.html

  • 日本(というか政府・自民党・安倍政権とその仲間。マスコミ。ネットによる)の右傾化を憂いての9名の論考
    内田樹「株式会社化する国民国家」
    小田嶋隆「気分がつくる美しい国ニッポン」
    想田和弘「安倍政権による民主主義の解体が意味するもの」
    高橋源一郎「安倍さんとお友だちのことば」
    中島岳志「空気と忖度のポリティクス」
    中野晃一「国民国家の葬式を誰が出すのか」
    平川克美「オレ様化する権力者とアノニマスな消費者」
    孫崎享「戦後最も危険な政権」
    鷲田清一「フォロワーシップの時代」
    内田先生の仲間の人たちの意見ではあるが、安倍首相とその仲間たちをこき下ろす内容が多く。ちょっと大丈夫かと思う部分もあり、これに同意を表現するのが怖い気もしますが、個人的には全く大事なことで、少し世間やマスコミやこの本に描かれているひとたちの右傾化は
    ちょっとおかしいのではと思います。
    ちょっと安倍さん・橋下・百田・石波・NHK等々
    この人たちの顔が悪人顔に見えるのは私だけではないような

  • 内田樹、小田嶋隆、高橋源一郎、平川克美が面白かった。安倍さん大丈夫?安倍さんさんとニコニコ握手してるの大丈夫??と心配になった。
    国民国家の株式会社化、なるほど。教育医療もそれではダメとなると、崩壊の原因はここか…。成長が第一義ではない!
    高橋源一郎のねじれの話で東浩紀の誤配の大切さが少し分かった気がした。
    でも、鷲田清一が言うようなフォロワーシップの時代、誰もが責任を持てるしゅうだんっていうのは可能なのかな。
    2014/05/29読了。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「可能なのかな。」
      各人が、一家の主だと思えば可能でしょ?(それだけじゃ足りないかな、、、)
      「可能なのかな。」
      各人が、一家の主だと思えば可能でしょ?(それだけじゃ足りないかな、、、)
      2014/05/29
  • 元々保守中道やや右寄りを自負していた自分だが、ここのところの政府及びネット世論の右傾化にはかなりの違和感を感じている。安倍政権はいったい何をしようとしているのか。勝算のある喧嘩をしようとしているようには見えない。中韓に強硬な態度を示すことで支持率を上げる手法は、その中韓と全く同じであり、やるかやられるかの絶望的なスパイラルに国家を陥れることになる。そんな危惧を抱く論客たちの言論は、今最も必要なものだと思う。

  •  9人の論客による、現政権批判の論考集。さまざまな視点から書かれた文章は、なんの申し合わせもなかっただろうに、多くの共通するキーワードを持っている。個人的に気になったのは「ねじれの不在」「株式会社(資本主義)的国家運営」「国民の無関心」といったもの。

     硬軟取り混ぜた文章のなかでも、想田和弘のドキュメンタリー映画監督らしいデータの積み上げによる説得と、高橋源一郎の文学者ならではのケレン味たっぷりな批判には心ひかれた。他の論客のものも難解なものはなく、平易と思える文章で現政権の異形っぷりを指摘しており、我々は相当厄介な政権をいただいているのだという実感を持たざるを得ない。

     以下雑感。
     多くの人がさまざまな観点からひとつのものを同じ地平に描出しようとした場合、その軌跡は独創的な点をプロットしつつも共通の点を通り、実に立体的な像を描き出す。なにかに似ていると思ったら、まるで3D プリンタのようだ。

     もちろんこの論考集はある共通の思想的スタンスを持った人々が書いたものであり、そのことを斟酌しなければならないが(内田樹先生は読者がこの本の内容を相対化することを織り込み済みで寄稿者を募ったものだと個人的には考える)、それでも現政権の異形性をこれだけ立体的にリアルタイムで書き出したものは少ないと思う。我々は「現政権の振舞いへの対策を考えよう」という問題意識を、広く共有する方法を考えなければならない。

  • 安倍政権を批判する人たちの文章を集めている。成長戦略でなければ国民は不幸になるのか、右肩下がりの中でどうフォローしていくか、という内容。

  • 安倍さんを憂う会。少し読むタイミング遅かったかな?だけど双方に変化なし。奈喜良産の自主規制の話、厚生省が出耒たいきさつは「知らなかった〜」

  • この後『日本の反知性主義』『転換期を生きるきみたちへ』という、ウチダ先生編の憂国コンピレーション本が続けて出版されることになりますが、その第1弾になります。内容は識者それぞれの視点から、2014年当時の日本の政治、民主主義の問題点が考察され、提言がなされています。視点は様々ですが、安倍政権はこれまでの戦後政権とはまったく違う性質を持ち、まったく違うことをしようとしている。その危機感を本書からひしひしと感じてもらえれば。有事に驚かされないことは、逆説的ですがこまめに驚くこと、とはまえがきでのウチダ先生の言葉。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。神戸女学院大学を2011年3月に退官、同大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論、映画論など。著書に、『街場の教育論』『増補版 街場の中国論』『街場の文体論』『街場の戦争論』『日本習合論』(以上、ミシマ社)、『私家版・ユダヤ文化論』『日本辺境論』など多数。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。

「2023年 『日本宗教のクセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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