- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794968647
作品紹介・あらすじ
おれは、やはりこの母の子だ───。古希を超えたジャズ界の風雲児が自らの音楽的ルーツを求めて時空間を自在に駆け巡る奇想の自伝。明治・大正・昭和・平成の乱世をまたぎ、国境も越えて追いかけるのは、母が遺した“ホルーゲル”の謎。母方の実家は小山家。父に齋藤実内閣司法大臣小山松吉、伯父に東京感化院創設者高瀬真卿をもつ母〈菊代〉は、音楽学校に憧れ毎日ピアノを練習する明治45年生まれの女性だった。他界した母とドファララ門で再会し、自らのルーツが次第に明らかに。ジャズの発祥から「おれは何者か」という問いまでをも一気に描く、抱腹絶倒ヤマシタ・ワールド!
感想・レビュー・書評
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ブログに掲載しました。
http://boketen.seesaa.net/article/415931607.html
むかし山下は、年老いたバンドマンたちはどうなるのだろうというエッセイをかいていたなあ。体力勝負、若さゆえの音楽とも見えるフリージャズを、いつまでやっていけるのだろうか、ヨイヨイ、ヨボヨボになってもやっているのだろうかと心配していた。
あれから45年たった今も、山下洋輔は現役のジャズピアニストであり、クラシックとジャズの垣根をこえる存在になっている。
演奏も文章もばりばりの現役。音楽の天才たちに限界というものは無いのか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館で借りて読みました。洋輔さんの本なので、もちろん面白いのですけれど、貸出期間までに読み終われずに、いったん返却しました。スミマセン。。。
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「ドバラダ門」と対になり、今度は山下氏の母方の祖先を辿る。
山下氏の親族の話ではあるのだが、明治以来の音楽を中心とする芸術の受容過程、東京から九州に赴任した会社員の家族が経験した文化が垣間見られて面白い。
山下氏が子供の時から触れていたピアノの由来も興味深い。
さらに、母親および多数の親族の出身校としての東京女学館の性格も知ることができた。母親の出身校の近隣男子校生とう立場は、少々複雑そうだが。