月3万円ビジネス 100の実例

著者 :
  • 晶文社
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本棚登録 : 426
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794968845

作品紹介・あらすじ

「月3万円ビジネス」とは月に3万円しか稼げないビジネスのことだ。いいことしかテーマにしない。このビジネスはたくさん有る。なにしろ月3万円しか稼げないから、競争から外れたところにある。奪わないで分かち合う。みんなで愉しみながら仕事を創る……。
2011年刊行の『月3万円ビジネス 非電化・ローカル化・分かち合いで愉しく稼ぐ方法』でこのアイデアを発表したところ、日本各地でワイワイガヤガヤ仕事創りが始まった。
自然の恵みで生きる、オシャレなエコ、人と人を温かく繋ぐ、孤独でなくする、農村に人を惹きつける……など、カテゴリーに分けて100個の実例を紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • 【できそう】
    月3万円だけ稼ぐという考え方になると、意外といろいろなことが思いつきます。

    逆に、もっと儲かりそうでも3万円に抑えるという考えでないと、労働時間が増えすぎて意味がなくなります。

    極小の市場をねらうということです。

    極端にいうと、
    市場として60万円/年の極小市場の60%(60万円x60%=36万円=3万円/月)を獲得するようなものです。

  • 藤村さんの考えは現代社会に新たなチャレンジをさせてくれるだろう。
    仕事とゆう概念を全くもって変える藤村さんのアイデアは豊かなニッポンへの兆しとなるのかもしれない。だれもが出来ることではないが、だれかが一つ行動をおこせば、数珠繋ぎのように増えて行くのだと思う。この世の中に対してそこに正しい道というものを示しているからだと思う。

  • 本書の著者、藤村靖之さんが出演しているラジオをたまたま車で聴きました。
    「月に3万円稼げるビジネスをたくさん考えています。1つのビジネスには2日しかかけない。10個やれば20日しか働いていないのに30万円。家族で十分に暮らせます」
    藤村さんは、そんなことを話していました。
    「面白いことを考える人がいるものだ」と興味を持ち、図書館で借りてきました。
    書名の通り、3万円ビジネスの実例を100個紹介しています。
    都会で野菜づくり、井戸を掘る、窓に花を飾る、ワークショップガイド、巣箱づくり、商店の人のための育児サービス、酵母ビジネス、機会を修理する、エッセンシャル・オイル、薬草ワークショップ、有機野菜のガレージセール、高齢者のパソコン教室、中古の太陽光発電、オシャレな焼き芋屋、電車マルシェ、ママカフェ…。
    ざっと紹介しただけでも、実にバラエティー豊か。
    中には、「ローカルエバンジェリスト」「アースバッグハウス」など聞き慣れないものもありますが、100個のうち実に、8割は誰かが実施した例なのだそうです。
    しかも、ユニークなのはこの「月3万円ビジネス」のお約束。
    ①いいことしか仕事にしない②奪い合わないで分かち合う③支出を減らす④ノーリスク⑤2日しかかけない⑥みんなで生み出す⑦インターネットでは売らない―の7つのお約束があります。
    端的に言えば、難しく考えないで、みんなでワイワイガヤガヤ生み出す仕事のようです。
    自分なら何が出来るだろうと考えながら、愉しく読みました。
    やってみたいのは3つ。
    1つめは、「1枚のチラシ」。
    都会では広告のために膨大な電力や紙が使われています。
    そこで2人1組でエスカレーターの上下に立ち、回覧式のチラシを渡します。
    たとえば、下で渡した回覧板式のチラシを上で回収する。
    電気は使わない、紙が無駄に捨てられることもない、しかもエスカレーターに乗っている間は暇なので熱心に見てくれます。
    2つめは「遺影ビジネス」。
    遺影を準備してから死ぬ人は少ない。
    せっかく人生を全うしたのに、遺影の写真が貧相では気の毒。
    そこで、生前に遺影を撮影することをビジネスにしてしまった方が実際にいるそうです。
    私はカメラの腕はからきしですが、一応、新聞記者をしており、笑顔の素敵な写真を撮って相手に喜ばれ、相手に喜ばれたことで自分も喜んだことがあります。
    腕を磨けば出来そうですし、やりたいビジネスです。
    3つめは「ローカルライター」。
    一応、新聞記者として、取材して記事を書くことを生業としているので、取っつきやすいビジネスです。
    実は、雑誌が売れずに廃刊、休刊が相次いでいます。
    どこの出版社も経営が苦しいので、フリーの記者やカメラマンに仕事を委託するケースが増えています。
    ただ、フリーであっても出版社は2人分の手当てを支払わなければならず、しかも交通費も必要です。
    そこに、ローカルライターというビジネスの需要が生まれます。
    本書によれば、特別優秀でなくても良く、文章力も写真力も5段階のうち、「レベル3以上なら原稿は採用される」とのこと。
    うん、これなら出来そう。
    さて、「仕事をつくる」というと、特にバブル期を駆け抜けた中高年は産業振興や企業誘致という発想にとらわれます(今だとIR施設誘致もでしょうか)。
    ただ、人口減少が進み、市場が急速にシュリンクしている現状では、産業振興も企業誘致もなかなか困難です。
    そんなに大上段に構えず、足元に目を凝らせば、ビジネスの芽は無数に転がっています。
    たとえば、スーパーの撤退で「買い物難民」と言われる高齢者が増えています。
    そんな高齢者の買い物の足を代行するのもビジネスになるかもしれません。
    そんな小さなビジネスを積み重ねていけば、十分に暮らしが成り立つという見立ての上に、本書は書かれています。
    とても現実的な視点だと思います。
    件のラジオ番組で、藤村さんは「月12万円の収入で中学生の子供が2人いる4人家族が貯金をしながら暮らせるモデルをつくる」と語っていました。
    そんなモデルが出来るなら、子育て世帯にとって恩寵になるだけでなく、「老後破産」や「老人漂流」なんて言葉もなくなり、悲惨な景色は一変するでしょう。
    イケダハヤトさんではありませんが、人口減少の進む成熟社会では、いくら努力をしても経済的に成功を収めるチャンスにはなかなか恵まれません(だから努力をするなとは言いませんが)。
    ないものねだりをして不満を抱え込んで暮らすよりは、慎ましくても他人に喜ばれながら生活する方がよほど健康的で現実的です。
    本書を読んで、そろそろ発想を変えなければと思いますが、バブルを後方から見て育った中年の私には、それなりに染みついてしまったものもあって、なかなか難しいのが現実です、ハイ。

  • 非電化工房 非電化冷蔵庫
    箒もろこし 
    グリンカーテン

  • いやー、非常に感銘を受けた。まさに理想の生活。私も非電化工房に修行に行きたい。まぁ思うだけで実行しないんだけど。こういうちょっとだけ仕事して、しかもそれが楽しいもので、というのはめっちゃ最近の考え方のようにも思えるけど、もう10年以上前に実践してた人もいるんだなぁ。でも自然派的な部分がちょっとまたそういう主婦の信仰的な感じもする。でもITの人たちが地方で仕事するとか、まさにこのコロナ禍に流行った感じだよね。しかし我が地元の人も何人か紹介されてて、知ってたのもあったけど、大半は知らなかった。ちゃんと田舎で頑張ってる人もいるんだなぁ。これはメモしながらまた読みたい。時間ができたら読む。

  • 出版は少し古いが現代でも楽しめる。

  • ネットではなく、現実で、月に数日だけ使って楽しみながら、という事例が100個。その特性から、人を集めて開催するワークショップ的なものが多い。
    ビジネスではないが、植物育てたい。

  • 仕事に対する多様な価値観に出会えて、励まされた。

  • タイトル通りの本
    かなりの実例数で、こんなことも出来るのかと勉強になった

    ●遺影ビジネス

    ●ローカルライター

    ●エッセンシャルオイル作りのワークショップ

    ●ドライフラワーワークショップ

    ●オシャレ着回し教室

  • ワイワイガヤガヤ愉しみながら仕事を創る
    https://www.shobunsha.co.jp/?p=3648 ,
    http://www.hidenka.net/

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著者プロフィール

1944年生まれ。工学博士。日本大学工学部教授。非電化工房、発明工房、発明起業塾などを主宰。科学技術庁長官賞、発明功労賞などを受賞。電化製品の非効率性を説き、電力を使用しない家庭用機器を設計・製作する(代表例に冷蔵庫・除湿器・掃除機・髭剃など)。さらにそうした研究成果を、インフラ整備が行き届かないモンゴルやナイジェリアなどの地域に対して提供している。

「2020年 『新装版 月3万円ビジネス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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