すこやかな服

  • 晶文社
4.18
  • (11)
  • (12)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 152
感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794971944

作品紹介・あらすじ

着た人みんながくるくる回りたくなる、その秘密とは?
実店舗なし、1着に4メートルの生地を使用、セールをやらない、無料の試着会を開催……。「健康的な消費のために」という姿勢のもと、新しい販売方法で美しい服を世に送り出し続けるファッションブランド「foufou(フーフー)」。服を買ってくれる人も作り手も納得のいく服と仕組み作りのためにfoufouがやっていること、さらに日々「気持ちよく消費するため」にはどうしたらいいのか?大注目のファッションブランドのデザイナーが伝える、「健康的な消費」のかたち。

<目次>
プロローグ

はじめに

第1章:foufouのこれまで
ファッションなんて大嫌い。/ある本との出会い/服作りは楽しい/二度目の就職活動/天才たち/インターネットの中に/6畳の部屋からインターネットで誰かに届ける/はじめての販売/はじめての量産/ステイトオブマインドとの出会い/はじめての挫折/「試着会」と「ライブ配信」/これからのfoufou/無人の試着会/インターネットっぽいことでリアルで、リアルではインターネットっぽいことを

第2章:foufouの姿勢
試着会という取り組み/ライブ配信はエンターテイメント/言わないけどメイドインジャパン/セールはしないで売り切る/在庫リスクを背負うこと/数字は追わない、数字に追われない、数字と追う。/明るい機会損失/即決しないで欲しい/お客さんは神様じゃない/機能的じゃない服について/再販はライスワーク、新商品はライフワーク/お客さんの要望をどこまで聞くか/THE DRESSシリーズ「退屈な日常をドレスで踊れ」/夏は汗をかくのもシワになるのも普通なんだからいいじゃないか!「夏をドラマチックに纏う方法」/売れる足音/顔が見える職人/試着会はサッカーに似ている/foufouの名前の由来/世界一小さくて世界一大きなブランド

第3章:僕の姿勢
アイディア/本は重たいSNS/矢面に立つ覚悟はあるか/No Happening No Life/デザインすること/合理的で効率がいいだけじゃ人生は楽しくない/夢見る日用品/ものを買う度に意味を求めすぎると疲れちゃう/僕らの役割/呪いを解く服/頑張らなくても続けられることを頑張ればいい/こだわらないことに一番こだわる/手元にあるカードが何か考える/八百屋みたいな服屋/インターネットなのにリアル/フックが大事/感性のチューニング/THE DRESS 500/あなたの家のドアを開けた、いつもの道がランウェイ。/「勘違い」されることを恐れないために「言葉」で伝え続ける/変えてはいけないことを変えないために、変わり続ける/やっぱりこれがfoufouのコンセプト

おわりに

エピローグ

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 私は漠然と服が好きで、服を作ってみたいと思い色々バイトしたりインターンに行ったりしました。ですが次第に、自分の好きな”服”は誰かを苦しめる環境問題を生んでいることを学ぶにつれ、悲しくて仕方がありませんでした。何が一番悲しいかというと、それでも服が好きな自分が悲しかったです。自分の思想と本能的な感情がうまくマッチしませんでした。就活を前に絶望的になっていました。必死にどう服と向き合っていくことが自分にとって幸せか考えていくうちに、「誰かが服を買うときの理由にプラスα加えられる人になりたい」「服に愛着を持ってもらうことのできる仕事がしたい」そう思えるようになりました。就活の準備をしているうちに、コウサカさんの本に出会いました。ありえないほど私にとって心地のいい言葉で書かれた本で、納得と理解と共感で溢れました!!読みながら頷いたり、涙が出たり、笑ったりしました。本の中で『「愛着を持つこと」と「意味を知ること」は必ずしもイコールではない』というところに特に「あぁ!そうこれだ。」と首がもげるほど頷きました笑。経験が浅く、未熟でパニックになってる私にはまだうまく言語化できてなかった気持ちが言葉にされていたからです。本を読み終えた時、服を好きなことに罪悪感がなくなりました。人々の心も体も健康に過ごすためにファッションは手伝うことができる。ただ、今の状況を無視するのではなく自分のできる形で向き合おうと、思えました。

  • 読みやすい文章。
    健康的な消費活動。
    健康的なものづくり。
    理想的だなぁと羨ましく思う。
    でもどうせお高いんでしょ?て思ったら、全然そんなことなくてびっくりした。

  • foufouの服が好きで、本を手に取った。
    健康的な消費のために。という理念についてだとか、マールさんの現在に至るまでのこととか、今までも各種SNSで聞いたり感じていたことだけれど、本という形でまとめて情報を得れたのは、マールさんの言う「本は重いSNS」という言葉に繋がってくるのかもしれない。

  • 純粋にファッションを楽しむ。

    縫製は nutte で仲介 原価率50%(一般的には20%)
    ネット販売+全国試着会+ライブ配信
     セールはしない 翌年以降も追加生産し再販売 数字目標を設定しない
     カラーバリエーションはやらない 黒のみが原則
     頑張らなくても続けられることしかできない

    foufouの語源はfoufouと呼ばれた藤田嗣治 
     100点は意外と簡単に手に入るが、心を動かすには150点じゃないといけない
     イージーな服が増えすぎた
     ハプニングや不合理も必要
     人の暮らしの延長上にある最適なデザイン

    服=ファッション とは言えない時代
    ハッピーでヘルシーな関係を続ける。

  • メモ

  • foufouというブランドも、マール コウサカという方のことも知らずに読みました。
    大量消費されるアパレル、やたらと高いハイブランド…普段、それらに抱く感情や印象を著者自身も感じてることに共感を覚えました。
    アパレルの裏側を知ることもできる一冊だし、アパレルだけではなくビジネス書としても良い一冊。
    今度、fou fouのインスタ見てみよう⭐︎

  • 大好きな服。
    大好きなブランド。

    それはきっと著者である、マールさんの考え方と人柄が大好きだからだ。

    魔法のように
    マールさんの言葉はすんなりと心に忍び込み、
    まんまと可愛いお洋服だと感じて
    その可愛いお洋服を纏って幸せにくるくる回ってしまう。

    本当に魔法使いのようなデザイナー、マールさんの考え方がびっしりと詰まった読み応えのある一冊。

    洋服とは関係ないところでも
    人として尊敬できる。

  • 好きなことを一生懸命やる、好きなことを見つけてやり続ける、そういう人は強い。
    服と服に関わる人すべてが不幸せであるような現場に対し、みなが幸せであるように考え、行動できているところも素晴らしい。考えることと行動。

    序盤で作った服が評価されて買ってもらえた。しかし黒字倒産を地で行くように資金繰りに窮していたところ、救いの手が差し伸べられた辺りは、読んでいてグッと来る。
    そんな経験からか、著者は持続可能な仕組みを目指している。
    「お客様第一」ではなく、「foufouが目指すのは「ユーザーに向けてヘルシーに作られたすこやかな服を届ける持続可能な仕組み」を作ること」と。

    当たり前かもしれないけれど、大切なことがいくつも書かれている。
    「数字目標は目的になってはいけない、誰がどう喜ぶかまで設計する」「ファッションの楽しさ」など。

    日々の積み重ねしか確かなものはないと、あらためて思う。

  • foufouの社長、マールコウサカさんの書籍。まずプロローグを見て驚いた。本を読んでいないのにプロローグを書くように依頼されているという協力会社のステイトオブマインドの社長、伊藤さん。実店舗はなく、SNSや試着会・ライブ配信を通じてECで販売するという形態をとる。この書籍自体も重いSNSと定義しており、お客様とのコミュニケーションの一環の1つである。インターネットで商売するからこそのリアルを追求している。それは服が最終的にリアルのものであるからだという。またこだわらないということに一番こだわっているという。特にセールはしない、カラーバリエーションしない、卸売りをしない、これら意識的にやらないと決めていることこそがブランドを形づくっている。印象に残るフックとユーモア。強い印象ではなく後味の良いコーヒーを飲んだ時のような良い引っ掛かり。書籍に文字として書かれているような良い引っ掛かりのある書籍でした。今後のfoufouの動向に目が離せない。

  • 消費者としての姿勢、宣言

    服だけがファッションだと捉えず
    むしろ服を作るからこそ視野は広く
    高いも安いも、新しいも古いも
    良いも悪いもフラットに見て
    自分の心が豊かになるような消費をして
    自分の「スタイル」を持って楽しむ。

    予期せぬハプニングを享受していく。
    その予期せぬハプニングの中で
    琴線に触れた体験がある仕掛けこそが
    数式では求められない感動に繋がる。

    また、一つ一つの暮らしの選択が
    foufouの作品や事業に
    滲み出ることを忘れずに
    思考して「選択」していくり
    消費していくことを恐れずに
    美しくすこやかに消費したい。
    消費者としてやさしくありたい。

    これは本書の表紙に書かれていた宣言です。デザイナーとしてあるために、プロダクトを届け、思想を届けるためにまず自らがどんな消費者であるかを考えるというのはとても素敵な姿勢だと思いました。自らが生み出すものと、普段の選択は無関係なようで繋がっている。これはどんな事業、仕事にもいえることだと思います。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1990年生まれ。東京都出身。大学卒業後、文化服装学院のII部服飾科(夜間)に入学。2016年、在学中にファッションブランド「foufou(フーフー)」を立ち上げる。細部までこだわった美しい服はもちろん、今までにない新しいスタイルの販売方法が注目を集める。それは実店舗を持たず、製品は自身のSNSで公開し、全国各地で試着会を開催。その後、オンラインストアでのみ販売するというもの。今作が初の著書になる。

「2020年 『すこやかな服』 で使われていた紹介文から引用しています。」

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×