消える本、残る本

著者 :
  • 編書房
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本棚登録 : 32
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784795237490

感想・レビュー・書評

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  • 2012 3/15読了。つくば市立図書館で借りた。
    図書館に本を返しに行ったついでに0番代の棚を見ていたら目に入り、永江朗だし借りてみるかー・・・と借りてきた本。
    1・3・5章が書き下ろしで、1章は売れ筋を追って後追いで出る本などのどんどん出てくる、「偽造通貨」のように出版される本について。
    3章は永江朗なりの「書評」についての、本人に対するインタビュー。
    5章はフリーライターについての本人の自伝的回顧録。

    2章が本書の中心で、過去に連載していた、ベストセラーがそれぞれなぜ売れているかについての考察を交えた書評・・・と本人は言いたくないらしいけど、本の紹介とエッセイ。
    4章は様々な地域で個性的な取り組みをしている書店の紹介。これも過去の連載のまとめ。

    2001年の本なので2章の書評は逆に(リアルタイムで考察していた永江以上に)「なんでだったんだろう?」と客観視できるかも。
    4章は、あまりほかのこの手の連載では取り上げられないような、茨城県みたいなところのごくごく地方の書店も扱っていたり、外装からしていかにも・・・なところでなくちゃんと仕事としてやっているところを取り上げているところが他にないように思う。

  • おなじみ永江朗の書評&書店レビュー&インタビューetc。

    この本が出版されたのが2001年。その時代のベストセラーのタイトルとして、
    『小さいことにくよくよするな!』
    『本当は怖いグリム童話』
    『五体不満足』
    などが挙げられているが、これらの本はほとんど今市場においては求められていないように思う。
    ブックオフの100円コーナーにありそうなイメージ。
    ベストセラーというのは、あとかたもなく消費し尽くされてしまうものなんだろうな、と思った。後世に残らない泡沫のような本が出版業界をささえている。それでも良書だけは少しづつでもいいから、息長く売れ続けていてほしい。

著者プロフィール

1958年生まれ。ライター。書籍輸入販売会社のニューアート西武(アールヴィヴァン)を経て、フリーの編集者兼ライターに。90~93年、「宝島」「別冊宝島」編集部に在籍。その後はライター専業。「アサヒ芸能」「週刊朝日」「週刊エコノミスト」などで連載をもつ。ラジオ「ナルミッツ!!! 永江朗ニューブックワールド」(HBC)、「ラジオ深夜便 やっぱり本が好き」(NHK第一)に出演。
おもな著書に『インタビュー術!』(講談社現代新書)、『本を読むということ』(河出文庫)、『筑摩書房 それからの40年』(筑摩選書)、『「本が売れない」というけれど』(ポプラ新書)、『小さな出版社のつくり方』(猿江商会)など。

「2019年 『私は本屋が好きでした』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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