- Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
- / ISBN・EAN: 9784795265158
作品紹介・あらすじ
旧ソ連で働くベトナム女性ハンが、モスクワ行き列車の中で回想する故国での哀切の物語。ベトナム50年代の土地改革は、ハンの身内に深い傷あとをのこした。当時、改革隊長の母方の叔父は、父方一家を地主として糾弾。父、祖母、伯母は告発集会でいわれのない辱しめをうけた…。不運な家庭に生まれ育った少女ハンと、悲憤を糧に富を築く伯母、共産党幹部の叔父など、時代の波に巻きこまれ翻弄されていく親族間の葛藤と人生を描く。歴史的タブーとされた土地改革を正面から見すえ、生活感あふれるハノイ郊外、伝統風俗のベトナム農村、広大なロシアの情景などを巧みにまじえて綴る社会主義国ベトナムの問題小説。日本図書館協会選定。
感想・レビュー・書評
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独立後の北ベトナムの生活状況、共産主義体制の矛盾、そしてベトナム人の生き方、価値観がよく分かる物語であった。
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ベトナム革命とは何であったのかということが良く分かる小説である。ベトナム賛歌ばかりの評論が多いがそうではない、ということを書いたために党籍剥奪、逮捕拘禁を受けたという理由がわかる小説である。
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