日本人はとても素敵だった―忘れ去られようとしている日本国という名を持っていた台湾人の心象風景(シリーズ日本人の誇り1)

著者 :
  • 星雲社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784795276895

感想・レビュー・書評

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  • 昔、台湾へ行った際、お会いした日本語を話す方達の正しい美しい日本語にとても驚いたものだ。
    そしてとても親切だった。
    暮らしぶりは自由な日本と変わらなく見えたが、当時はまだ戒厳令下だった。本省人と外省人は仲が悪く友人の一人は両家の猛反対の末結婚したが後に離婚したとも聞いた。
    この本を読むと様々な事に合点がいく。歴史に翻弄されてきた台湾の方達が勝ち取った自由が奪われない世の中が続く事を願うばかりだ。台湾はまるで親戚のように日本人には温かい国だった。
    著者は当時の台湾の中でも特別恵まれた環境の方だと思う。私の親世代の知人もかなりの親日家だけれど「犬がいなくなったら豚が来たと言ったものだよ」とおっしゃった。日本人の功績は認めながらもそこには何とも皮肉が込められている様な気もした。

  • 中学生の歴史の授業で、戦時中日本は悪いことをしてきたと習っていて、日本は悪い国だったんだという意識が子供の頃あったが、それは偏った教育だったのかなと、思う内容でした。
    日本の素晴らしさを知り、日本人であることに誇りを持って生きようと思いました。

  • 日本統治時代の台湾で中学生くらいだった著者。当時の日本と日本人のカッコよさや素晴らしさを経験し、その直後に中国国民党支配による地獄が始まる。著者にとって日本人は「素敵な人々」の記憶しかない。自分たちはそんな人たちに誇れる国を作ってきただろうか?

    「それは自分の責任じゃない」と考えたとしたら、「日本人は変わった」と言われても仕方がないのではないだろうか。

    日本統治時代の台湾と、その後の国民党支配の台湾の様子がよく分かる本である。おすすめです。

  • 「日本人はとても素敵だった -シリーズ日本人の誇り1」楊素秋
    戦中戦後の日台関係を語るノンフィクション。桜色。
    第6回さいたま読書会課題図書。
    棚-onto

    読了。

  • 日本人が知らない台湾の日本統治時代の美談が書かれて本。日本人はアジアの悪人で極悪非道な事をしてきた・・・と教えられてきた戦後生まれの日本人にこそ読むべき一冊。
    しかし敢えて「美談」と表現したのは、著者は台湾でもごく一部の裕福な家庭で育ち、土地の権力者でもありました。故に日本或いは日本軍から特別待遇を受けていた家庭だったので、多くの貧困層や原住民が受けていた抑圧、弾圧、差別といった事には残念ながら触れられていません。そういった観点から客観的に見ると極端に日本びいきに偏重した本であると言えます。
    当時の日本が台湾に対して行ってきたことは決して功の部分だけではなく、罪も多くありました。しかし現在の台湾には日本統治時代に功を成した日本人が多く語り継がれており、各地に銅像が建てられたり、神として祭られている例もあります。「功罪」があったことを理解した上で読んで下さい。
    このことから事実の1証言として読むには良いですが、これが全てであったという理解だけは避けて欲しいです。
    しかし。台湾以上に多額の投資を受けてインフラ整備されたきた半島からは、こういった話が1つもでてこないのは、やはり民族性、国民性の違いだと言わざるを得ない。台湾の親日ぶりは台湾を旅するとよくわかります。この本を読んだら是非台湾を訪れて欲しい。

  • なんでこういう人々の声をマスコミは取り上げられないんだろう。なんで植民地統治の光と影の、影の部分にしか着目しないんだろう。。日本統治下を生きた台湾人の生の声に触れられる本です。

  • ある日突然国籍を失い、「日本人」であることを奪われた台湾人が語る、泰平の日本統治時代と暗黒の国民党時代。そして素晴らしき日本人。戦後教育で植え付けられた東亜に対する日本軍の思惑、日本兵の行いについて、教えられなかった一面を実際の体験者の声。傾倒しないことを前提に、これからを生きる若人に読んでほしい一冊。

    今まで知らなかった事実がたくさんあって、驚いたし、嬉しかった。
    ただ、最後の出版社会長の長いあとがきが余計…。勧善懲悪的極論は、極端な思想を招く。あくまで1つの知識そして事実として、この本に出会えて良かったと思う。貸してくれてありがとう、Uchi間さん。

  • 今、自国に自信が持てない日本人にはとてもいい本。ワタシも噂で日本国の第二次世界大戦など以前、近隣諸国に対する行いに自信を持てずに居た。ネットで出てくる諸外国との日本の経緯は話しが両極端なので、悪か善かだ。にわかに信じるには値しない。この本は、戦中の台湾人が台湾への日本の行いが素晴らしかったと褒め讃えるのであるけれど、他国も日本にライフラインを整備してもらい学校もたくさん作って、町は清潔になったのに、お礼は無いのかとおっしゃる著者。そんな大戦時代の兵士達は、一生懸命他国の為に立ち働いたという。良い面だ。悪い面もそれはあるかもしれない。国の軍隊と言えど個人の思惑も大きく部隊の個性になるでしょう。だけど、良い面を見よう。そして良い面を日本国の個性にしていきたいですね。そんな思いにさせてくれた日本人への良著です。

  • 日本人として誇らしい内容でし。これもまた真実として後世に記録されるべき事ですね。

  • 台湾の女性が書いた本書では、戦時の、裕福な家庭に生まれた台湾人から見た日本人の姿を知ることが出来る。また、コラムにて、戦時の日本人のことや、日本の行動についての意図を知れる。
    「シリーズ日本の誇り」とされている通り、今の日本人が日本人としての誇りを失っていることを憂いて出版されているシリーズの1つである。
    世界の中の日本を振り返るのにもよいと思うが、例えば自分自身に落ち込んでいるときなど、読んでみるのもいいと思う。こういうことを行ったのが日本人、その血が流れているなら、自分もここから立てるはず、と思えるのではないだろうか。

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