僕の見た「大日本帝国」

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  • 情報センター出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784795843028

作品紹介・あらすじ

十字架と共存する鳥居、青い日の丸、ロシアの鳥居、見せしめにされた記念碑、落書きだらけの慰霊塔……かつて日本の領土だった国々に残る、その不可思議な光景の理由は? 4年の年月を費やし、「日本時代の痕跡」を探して「大日本帝国」だった各地を踏破した、新進気鋭の著者によるかつてないノンフィクション。戦後60年間埋も れていた、あなたの知らないニッポンの姿がいま初めて明らかになる! 西牟田さんのブログhttp://www.doblog.com/weblog/myblog/5973

感想・レビュー・書評

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  • 20代の若者がかつての大日本帝国の版図だった地域を、日本の足跡を探すひとり旅です。サハリンから始まり、台湾、韓国、旧満州、旧南洋をめぐり、日本とかかわりのあった人、建物、習慣、言語などを探していく。日本統治の影響、戦争の影響を淡々と綴っていき、現地の人との交流も交えながら話は進んでいく。個人的には筆者の戦史、戦争主観に若干の違和感を覚えるが、概ね公平な視点で見聞録は今までになかった新たな切り口の本である。体験した世代が生きているうちに、もっとこのような本やテレビ番組がつくられることを期待したい。

  • 1970年生まれで、「戦後の反戦教育」を受けて育った世代である著者が、かつて日本の統治下にあった国々に今なお残る、「日本の足跡」を訪ねるルポルタージュ。
    「反日」のイメージが強い韓国で、かつての植民地支配を肯定的に語る老人に出会ったり、親日的である台湾で「バカヤロ!」と罵られたり、中国(満州)では日本人による中国人労働者への虐待の跡が、遺骨もそのままに保存されていたり。
    「反日」「親日」といった単純な分類では語れない、過去と現在がそこにはある。
    個人的には第1章の「サハリン編」を、非常に興味深く読んだ。

  • 日本では大日本帝国となると特定アジアの話ばかりになるシステムになっているので、それ以外の側面を知るには自分から情報を集めるしかない。樺太や南洋諸島等の話は特に興味深かった。筆者が歴史専門家ではなく部分部分知識が浅い事が、逆に今の大半の日本人の感覚に近くてよかったのではと思う。自国の事を自分で調べて知ろうとする事は素晴らしいと思う。

  • 手元に起きたい資料本

    第二次世界大戦、近代史の知識が不足しているので初めて知ることも多かった。

    初心者には大まかに見渡せる一冊で良かった。

    この本で興味を持った地域を更に深めていくと良いだろう。

  • 目の前の「はてな」をあとから(時間のあるとき)、
    掘り下げてみることは大切。著者は考えています。(^^ゞ
    どこの国でも、歴史は自己保身。
    とはいえ外部の視点をもっている(もてる)というだけの柔軟さが
    国にも個人にも欲しい~。どこの国?そこの国! うふふ

  • 大日本帝国の領土だった各地に残る戦争遺跡を巡る旅。
    さて、その文調は左右どちら?

  • 著者自信がスクーターで日本の足跡を追う行動力には素直に感心したが、現地で会った人の言葉を雰囲気で解釈する部分は説得力もないし、自分の主観でしか理解してないのではないか?その部分は残念だった。片言の言語力ではやはり限界があるのだろうか。

  • 戦争時代の日本の痕跡が顔をのぞかせる、
    海外の土地をめぐった紀行文。

    日本での戦争の扱いとは、別の視点があることを教えてくれる。
    よくも悪くも、日本は戦争というものを封印しているのだなと思った。

  • この本を「甘い」「ブログレベル」「観光記?」と言うことは簡単だ。でも、誰もこの観点に気づかなかったんでしょ?その思いつきを実行した意欲を評価します。コンセプト勝負、上等じゃん。筆者は、慎重に自分の意見や立場を明確にすることを避けている(感想はあるけどね)。そりゃそうだ、私だって、どういう思想のもとに日常生活を送っているのかと聞かれると困る。そういう人のための現代史入門書としては、優れているんじゃないでしょうか。そんなに上手な文章じゃないけれど、当時の入植者の息づかいと、現地の人々の関係がまざまざと甦ってきた(部分もあった)。これ一冊じゃ全てはわかりません。逆にわかった気になられるのがモンダイだ。一冊の本で全てがわかると思うのは虫が良すぎるよ。個人的には「万人坑」のくだりが一番印象的であった。まさに今の中国を象徴している。って、それじゃ旅行記としての評価になっちゃうか。

    -2007.08.28

  • 歴史というものは、必ずしも客観性を浴びているわけではなく、個人の認識や国境が変われば真実が変わってしまうことがある。

    それを実感するためには、教科書を読んだってわからないもんだ。

    日本が中国に侵略したのかどうか、この侵略という二文字が社会では重要になっているが、オレにしてみればそんな事はどうでもいい。

    先祖が行ってきた事実や、その社会に対するその影響というものは、帝国主義という仕組みの中でも、全てが否定されるべものではなく、様々な側面を持つものだったこと、心の中に自分なりの歴史の教科書を作ることが大事だということを、この本は教えてくれる。

    もちろん、オレは侵略という全体の枠組を認めた上での意見で、戦争が正しいなんて思っていない。

    しかし、戦後の日本は豊かさと引き替えに、何かを捨ててしまったのかもしれない。

    昔のサムライが、刀と引き替えに食べ物を買ってしまったような感覚だ。

    それで良かったんだろうか?

    答えはわからないが、少なくともオレは、刀を買い戻す為の努力くらいはしてみたい。

    それが、オレがこの本を読んでの僕の見た『大日本帝国』だった。

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著者プロフィール

フリーライター。1970年(昭和45年)大阪生まれ。旅・現場・実感にこだわった作品を発表し続けてきた。近年取り組んでいるテーマは、日本が抱える国境離島の問題と防衛のあり方、さまざまな親子のかたちと共同親権、入管法改正案や移民の是非など。こうした賛否の分かれる国内の政治的な課題について、イデオロギーに追随しない、まっすぐで公平な取材・執筆にこだわっている。旧日本領のその後を訪ね歩いたルポ『僕の見た「大日本帝国」』(2005年、情報センター出版局)、書斎の床が本で埋まった体験を出発点に本と人の共存を考えた『本で床は抜けるのか』(2015年、本の雑誌社)、爆発的な経済成長を遂げた中国を四半世紀ぶりに回った『中国の「爆速」成長を歩く』(2020年、イースト・プレス)など話題作多数。

「2023年 『誰も国境を知らない 令和版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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