新装版・Cの福音 (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796646017

感想・レビュー・書評

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  • 航空機事故で両親を失った天涯孤独となった朝倉恭介は、その知性と強靭に作り上げた肉体で、「悪」の世界で生きていくことを決心する。アメリカ在住の頃に知り合ったNYマフィアのボスにサポートされて、恭介は、コンピュータネットワークを使い、日本の関税法を潜り抜けるコカイン密輸の完璧なシステムを作り上げた。まさに完全犯罪のそれに、思わぬところから亀裂がはいって・・。
    楡周平さんのデビュー作。

    と、とりあえずこの新装版の表紙どうにかならないかな・・・・(笑)
    いかにも、「悪!」「ハードボイルド!」「筋肉!」「マフィア!」みたいな・・・(笑)
    あははは。

    私はハードカヴァーで読みましたが、とっても面白かった。というか、ハードボイルド調の作品にあまり免疫がないので、風邪みたいにすんなりと感染した、みたいな。あれ、おかしいな。
    かなりダークな世界なので、あんまり血!暴力!が絶対だめ!!!という方はやめといた方が無難です。だいぶ前に書かれた作品なのでしょう、パソコン通信なんてものが、なかなかのキーとなってくるので少し時代錯誤?(ITの進歩は早いものです・・・)

    とにかく完全犯罪の様子が鮮やか。どのよういして隠密に麻薬が運び込まれていくのか、その手口が次々と読者に明かされていくのです。またしっかりと、「ど〜だ、すごいだろ!」で終わるのではなく、その長所、短所なども書き込まれていて深いです。恭介の完全犯罪に、少しずつ亀裂が入っていく、その様子は本当にリアルで、なかなかスリルがあって面白かったです。

    ただ。
    やっぱり朝倉恭介はミスターパーフェクトなので。
    若干、面白みに欠ける?(笑)なんかバスローブでシャンパン飲んじゃったりして?(笑)

    それを抜きにしても、まあ、面白いです!
    良くこのブログにも書きますが、正直読者に最後までしっかり読ませるという作家さんは一流の腕をお持ちだと思うのです。
    私が、今まで途中で投げた本・・・・数え切れませんもの。

  • 友達が貸してくれて読んだ~。
    昔はハードボイルドの小説が苦手だったけど、最近は躊躇しないですんなり読める。
    これが楡氏のデビュー作だなんて、すっごー。
    タダもんじゃないな。

    麻薬ビジネスの裏側を書いた話は縁がない分、とっても面白く読めた~!
    朝倉のキャラに惹かれたというよりも、ビジネスのからくりに引き込まれた。
    なるほど~~、うまくやるぜ、こいつら。
    ってな感じ。
    ハードボイルドなのに、激しいアクションシーンがないのは、朝倉の好みなんだよね。スマートに短時間できれいに片付ける。イイネ~。

    しかし、薬は怖いねぇ。始めたらもう抜けられない。
    やらないに限るよね。

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著者プロフィール

楡 周平(にれ しゅうへい)
1957年生まれの作家。慶應義塾大学大学院修了。綿密な取材と圧倒的なスケールの作品で読者を魅了し続けている。米国企業在職中の1996年に発表した初の国際謀略小説『Cの福音』がベストセラーに。翌年から作家業に専念し、同作は「朝倉恭介」という人気シリーズになった。
主な著書にドラマ化された『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京』(「有川崇」シリーズ)に『プラチナタウン』(「山崎鉄郎」シリーズ)、『再生巨流』、『ドッグファイト』、『和僑』、『レイク・クローバー』など。

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