新装版 クラッシュ (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 41
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (701ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796647694

感想・レビュー・書評

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  • インターネットに“陵辱”され、ネット社会への復讐を誓った天才女性プログラマー、キャサリン。高度3万フィートの上空で、突如操縦不能に陥る2機のハイテク機。犯行声明HPには全世界から7000万人がアクセス。だが、そこには恐るべき罠が…。世界を音もなく破壊し尽くす凶悪なウイルス・エボラが動き出すのはいつか?

  • 面白かった
    「朝倉恭介」Vs「川瀬雅彦」シリーズ第4弾
    川瀬雅彦が活躍するストーリ。

    本作のテーマはサイバーテロ。
    天才プログラマーのキャサリンが仕掛けたインターネットに対する復讐劇です。
    インターネット上に流されたヌード写真にぶちぎれたキャサリンが作成した2個のプログラム。飛行支援プログラムを改ざんして高度32000フィートになると操縦不能にするプログラムと、インターネット上に拡散させたHDDを「クラッシュ」させるウイルスプログラム。
    本書では、この2つのプログラムで世界中にサイバーテロの恐ろしさを警告しています。

    なにより恐ろしいのは、キャサリンはたぶん、そこまで被害が大きくなるとは思っていないでこういったことを仕掛けている点。(単なるインターネット住民に仕返ししてやるぐらいのイメージで復讐している点)
    なので、実際にウイルスプログラムで世界中がどれほど混乱に陥るかのシミュレーションともいえますし、その混乱の恐ろしさがリアルに伝わってきます。

    本書では、サイバーテロ単独ではなく、そこに人間の単純ミスも入り込んで、被害が大きくなっているところも面白いところです。逆にそれがまたリアルさをかもし出しています。

    川瀬雅彦はどこで活躍するかというと、このウイルスプログラムに対するワクチンの作成に絡んできます。
    ワクチンプログラム開発会社にしてみれば、この事件は大ビジネスチャンス!無償提供か、有償提供かで川瀬雅彦のあつい思いとその交渉術が光ります!!

    ウイルスプログラムといえば、最近のWanaCryも猛威を振るいました。20年近く前に書かれた小説ですが、今のインターネット社会でもそのまま通用する警告メッセージかと思います。

    これは、お勧め

  • 筆力があり一気に読めた。筆者が米企業で働いたことがあるためか、海外小説のような雰囲気。取材も力を入れたらしく、航空技術のディテールをよく書き込んでいる。ただ、冗長な部分が多々あったのは残念。また、2005年の作品でフロッピーが多用されるのも違和感が残る。一層のこと川瀬雅彦を省いて、もう少しストーリーを簡潔にしてスピード感を持たせたら良かったと思う。

  •  まずいなと思ったのは、この本を読み始めた直後に飛行機に乗ることになっていたこと。サイバーテロの結果とはいえ、金属片と肉片をまき散らしながら太平洋に落ちていく飛行機の様子を、リアルに読んだりはしたくなかった。おかげでものすごい緊張するフライトであった。

     読者を引っ張っていく力業はさすがにすごい。分厚い本だけど、どんどん読んでいけた。少し前に書かれた本で、ウイルスとインターネットをメインにした話の宿命で、ちょっと古くはなってしまっているのだけど、それでも勢いはすごい。

     ただし、登場人物は哀しくなるくらい「お人形」である。特に、犯人の造形はひどいなと思う。それさえなければ、傑作なのだけど。
    2007/7/27

  • 文庫 £1.50

  • 一人の女が作ったウイルスプログラムによって数百人の乗客を乗せて飛ぶジャンボジェットが操縦不能に陥り……。<br>
    コンピューターウイルスを使ったテロを扱った作品で、これまた非常に面白いんですが、徹夜で疲れきったウイルス作成者がタイムリミットの10時間を100時間と打ち間違えて自分でもどうしようもなくなったってのはあまりにもありそうで笑えないっつーか……(涙)。

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