- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796669085
感想・レビュー・書評
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かつてはうつ病というのはイメージが悪く人に知られたくない病気であったが、心の風邪ブームなのか、心療内科という名称のおかげなのか、ある意味市民権を得てしまった。そのことが、擬態うつ病といううつ病を前面に押し出す非うつ病患者を急増させている。
会社の後輩がまさに擬態で、うつ病診断を錦の御旗にやりたい放題している状況。
こいつはうつなんかじゃないよなという自分の推測に対して、明快に答えを出してくれた。
この本に書かれているうつ病に対する正しい認識が世間に浸透することを願うばかりです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感想
病気と仮病の境目。どこに線を引くのか。第三者が見極められるのか。そもそも本人の生活に支障が出ているか否かが問題ではないのか。 -
うつ病という病名が一般化し、心療内科の敷居が低くなった。それはよいとして、仮面うつ病・なんちゃってうつ病……、うつ病を騙る者の蔓延を招いてしまった。
本書で採り上げられたうつ病詐称者の何と傍若無人なことか。文字通り、錦の御旗をふりかざしている。
わが持病 統合失調症ではこうは行かない。 -
読者に親しみを持たせるため?
読者に語りかけ口調の文体です。
それがたまに勘に触ります。
うつ病患者には耳の痛いことを言う時とか、
自己防衛の文章をつらねるのがクセなんでしょうかね。
内容は、精神科医である著者が、うつ病を疑われる個々の事例を紹介し、
それが、本当のうつか、擬態うつか、切り分けていくというもの。
うつか否か・・・。
どうなんでしょうね。
著者も書いていますが、本当に医者に分かるんでしょうか。
うつ病だとして・・・
うつ病じゃなかったとして・・・
病院に来院している患者が苦しんでいることに変わりはないじゃないですか?
結局なんだか・・・
レベル貼りに終始し、苦しんでいる人に手を差し伸べるか否か、
というところはないがしろにされているようにも感じました。 -
ネットで有名な「Dr.林のこころと脳の相談室」。氏がその中から感じている、うつ病ではないうつ病について書いた本である。一言でいうと、うつ病であることで人生で得をしようとする人が増えているという事実だ。本当のうつ病の方の辛さを理解してあげるためにもこの本は詠んでみた方がよい。(但し、うつ病でなくとも苦しんでいる人がいる、という事実は、もう少し強調して欲しかった。今はそれを「適応障害」と呼んでいる。)
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嫌なことがあって落ち込むこと自体は、人間として普通のことで、それをすぐうつ病では?と考えるのは「違う」という視点で書かれています。(2週間以上気分が晴れないまま等、うつ病を疑う基準はあります)
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うつ病とは何なのだろうか。
誤解していたことも多かった。
この本だけではまだまだ足りないのだろうけれど、
調べてみようというとっかかりにはなる本。 -
本来のうつ病はどういったものなのかが分かりやすく示されています。してみると新型うつはうつ病ではないのだな。
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十年前に比べ非常に増えたうつ病について、薬で治る本来の鬱病患者以外に、統合失調症などの他の病気の人や自称うつ病の人も含まれているよってことを書いた本。以前のNHKの放送で新型うつ病というのを知り、それはどうなのと感じていたので、本書の言葉にすっきりした。職場にいるとうつ状態になり、趣味の活動になると元気になるとは、甘えとしか思えないです。本当に病気なのか知らないけど、理解が得にくくても仕方がないと思う。
著者によるとブログを書ける元気がある人はうつ病ではないらしいが、このネットの海にどれだけいることやら。 -
うつ病あてクイズ。林先生の人懐っこい文章も相まって読んでいくうちに理解ができます。
他責、自覚、攻撃性が特徴のうつ病は「気分障害」とでもいうべきもので本当に「うつ病」の人が不当に差別されることへの警鐘本。