端正・格調高い文章を味わう 中島敦 (別冊宝島1625 カルチャー&スポーツ)

著者 :
  • 宝島社
4.40
  • (6)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 42
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796670364

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「中島敦その世界の見取り図」福永武彦の文や『弟子』(孔子の弟子の子路の話)などとても良かった。私にとっては中島敦の新たな一面を知ることができた。そして、まだまだ読みたい作品もある。中島敦はいつまでも色あせない大好きな作家だ。

  • とっかかりの1冊。たくさん入ってお得♪

  • 生誕百年だったんだ、今年。森茉莉よりも棟方志功よりも、あの人よりもかの人よりも、遅くに生まれて来たんだ、この人。それなのにもっと「古典」だ、と意識もせずになんとなく思っていたのは、彼が夭折したからなんだ。改めてそんなことを思った今日(2009年05月11日)、です。既読のものがほとんどとはいえ、中島敦の作品がこれだけ載っていてこの厚さで、しかも『李陵』冒頭の自筆原稿の写真まで付いて八百圓也は、持ってけドロボー的お買い得だ、と思った瞬間にドロボーしてました(訂正、買いました)。「夭折」「円熟」「変貌」・・・、冒頭の福永武彦の分析(1973年)に対してもどのように読めるか、この1冊で確かめるのもいいかもしれないと思う。¥800と同時にもうひとつ気に入ったのは、「端正・格調高い文章を味わう」手段が、この文學界的文藝春秋的 yom yom 的つまりは「別冊宝島」という体裁。私は、「yom yom」をお風呂本に任命しているのだが(だから yonda?君は私の裸を知っている!?)、間違って中島敦をお風呂に連れていったらどうしてくれるんだ?それに、yonnda?君はいつでもどこでも読んでるから他は眼中にないはずだけど、この中島敦はこっちを見ているではないか!!裸で彼と対峙する勇気は、さすがの私にもないのです、心はともかく身体は覆いたい。……と、あらぬ妄想ができるほど、お得感は高く敷居は低く質は高く。以上、文學界、文藝春秋、yom yom(yonnda?君含む)その他諸誌、並びに別冊宝島シリーズに対する讃辞でした。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

東京都生まれ。1926年、第一高等学校へ入学し、校友会雑誌に「下田の女」他習作を発表。1930年に東京帝国大学国文科に入学。卒業後、横浜高等女学校勤務を経て、南洋庁国語編修書記の職に就き、現地パラオへ赴く。1942年3月に日本へ帰国。その年の『文學界2月号』に「山月記」「文字禍」が掲載。そして、5月号に掲載された「光と風と夢」が芥川賞候補になる。同年、喘息発作が激しくなり、11月入院。12月に逝去。

「2021年 『かめれおん日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中島敦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×