イノセント・ゲリラの祝祭 (下) (宝島社文庫 C か 1-8)

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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796673617

感想・レビュー・書評

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  • これは桜宮サーガの主軸のバチスタシリーズだがミステリーではない。ノンフィクションだ(解説より)。会議からの会議からの会議。でも不思議と退屈ではなかった。30章「田口、奮闘す」辺りからは、ちょっとワクワク感もあったし。でもつまらないと言う人の気持ちも分かる。「医療の使い」として存在する彦根。正論振りかざすが現実は厳しい。でも必ず実現すると言う。ちょっと怖いくらいの意志を感じる。でも彼は止まらない。自分はどこまで理解できてるか心配だが、直近の目標はAIセンター設立だ。さてこの辺りで次に何を読むかが悩みどころ。

  • 彦根の独壇場

  • 下巻。上下巻を通して長ーい会議の議事録を読まされた感じでした。終盤彦根が出てきてぐだぐだな流れをぶった切ってくれるのかと期待したけど、結局グダグダと長かった。つまり「エーアイやろうぜ!!」っていう作者の主義主張はわかったけど、物語としての面白さは感じられなかった。白鳥どんどん空気になってない…?
    小説上の物語かと思って読んでいたけど、ほぼノンフィクションだと解説で書かれていて驚いた。この解説が書かれたのが2009年。それから8年経ってるけど、エーアイはどの程度浸透しているのだろう…??
    今後このシリーズが政治とか官僚とかの方面にシフトしていくとしたら、読み進めるのをためらうなぁ。とりあえず、派生作品が沢山あるので、螺鈿迷宮は読もうと思います。

  • ミステリーではない
    会議での純粋理論構築の話

  • 医療事故にAI導入をめぐっての委員会での攻防 会議での議論がほぼメインのストーリーでしたが… 私の読解力が乏しいのかもしれませんが、途中で出てきた死体は、AIの必要性を問うための伏線だけだったのでしょうか?

  • 今までの話しと違い、厚労省での会議のシーンが続くので、なかなか内容がむづかしいし、登場人物みんな理系男子なので、ついてけなかったわ…

  • 今までの登場人物は出てくるものの後半から彦根の存在が大きくなり、
    だけどその真意がつかめず、またいろいろな組織だったりの名称が難しく
    イマイチ入り込めなかった。
    主張のための、これからにつながるための一冊。という感じ。

  • 白鳥・彦根の影として、また自らの意思で発言していく

    彼らは現状を打破できるのか?

    なにかやはり問題に焦点を当てすぎていて、

    小説としては面白くない

    この作品が問題提起したAiを導入することが現状を打破できるのかは、実際不明ではあると思う

  • 田口・白鳥シリーズの第4弾。
    田口先生が東京へ出張へ行き、厚労省で医療事故調査委員会の会議に参加することになる。
    そこには、白鳥や田口先生の後輩彦根も絡んできて、いつものように田口先生は巻き込まれていく。
    前3作までは東城大学病院が舞台ですが、今回は病院の場面はほとんどなく、会議の場面が続く。
    そこで語られる議論は、法医学者、解剖医、医療事故の遺族など相容れない同士が自らの主張を繰り広げる。
    読んでいると、これは海堂先生自身の現在の医療界への意見なんだろうなと思える。

    バチスタであったような犯人探しはまったくなく、それを期待すると期待外れ。

    そして、このぐらいから海堂先生のあだ名のセンスを疑う。
    「デジタルハウンドドック」や「スカムラージュ」とか・・・。

  •  本書巻末の「解説」を読んで驚いた。本書はほとんどノンフィクションだというのだ。解説は橋本岳氏(前衆議院議員、前「異常死死因究明制度の確立を目指す議員連盟」事務局次長)。解説によると本書の「神々の楽園」事件のモデルは平成19年に発生した時津風部屋力士暴行事件だろうというのだ。また本書での見せ場たる「検討会」やその内容もすべてディフォルメはあるが実際に行なわれたモデルがあり、詳細は厚生労働省のウェブページで閲覧できるというのだ。
     事実をエンターテーメントに昇華させた本書の著者の筆の力に驚くとともに、小説の中での荒廃した医療の世界が、実はわれわれのリアルな世界であったことに再び驚いた。われわれは、こんなひどい医療の世界に生きていたのかと。

著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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